表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方五行大神伝 過去の章  作者: べネト
第1章:生まれた狐と天才の出会い
6/62

狐と投薬実験

物語は進み幸運と同時に不運も舞い降りる...

side暦


永琳の助手として初日を迎えた...


今日は私にとって大切な日だ...絶対役に立って見せる...


「永琳~来たよ~!」


研究室に入ると永琳は薬の調合をしていた...机には5つフラスコが置いてあって緑・黄色・赤・白・黒の5色の液体が入っていた...


「あら?来たわね...もう薬の準備はできているわ」


「あれ?薬の手伝いをするんだよね?もうできているみたいだけど?」


「ええ...貴女の役目は薬を作ることではなく新薬の被験者になってもらいたいのよ」


...新薬の被験者?


てっきり一緒に新薬を作成すると思っていたのに...まぁ薬は私の専門外だけど


「助手って大変なんだね...」


「ええ...では早速頼むわね...飲み薬だから一気に飲んじゃって!」





「う...うん...」


机の前に行くと5色のフラスコが目に入る...すごい色しているし近くで見るとボコボコと言っている...飲んで大丈夫なのだろうか?



だが私は永琳の助手!頑張らないと!!


「と...とりあえず緑色の薬から行こうかな?」


緑色のフラスコを取りそれを一気飲みをする...少し酸っぱい...


「どう?何か変化ある?」


永琳はレポート用紙片手に私に尋ねる...



「特に変化らしいものは...っ!」


何?軽く頭痛がしたけどすぐにおさまる...


永琳も方を見ると彼女は笑いをこらえるような顔をしていた...



「どうしたの?変な顔して?」


「ププ...鏡を見なさい...」


永琳の言われた通りに鏡の方へ向かう...そしてそれに映った自分の姿を見て私は目を疑う...






「何これ?」


私の頭には一輪の緑色の花びらをした花が咲いていた...


何これ?研究だよね?人の体に植物を生やせるなんて何の意味が?


永琳は私に小瓶を渡す...


「ク...ゴホン!...解毒薬よ...これで元に戻るわ...」


永琳はレポートに何かを記入し私は小瓶の中身を飲む...


しばらくすると頭に咲いていた花が消えてなくなる...




「では次の薬を頼むわ!」


「はいはい...」


私は心に疑問を残しながら黄色の薬を飲む...う...少し苦い味がする


そして5分・10分経過するがさっきの薬と違って特に体に変化が起きない


「...あれ?変化ないよ?」


「変化なしね...これは改良の余地ありね...次行って頂戴...」


解毒薬を口に含みながら私は頷く...


特に変化はなかったけど口の中じゃりじゃりする...まるで砂を食べているような感覚がする...





「次かぁ...」


次は赤い薬を飲む...ん?甘い...これは大丈夫かも!


「...う」


変化はすぐに現れた...体が少しずつ熱くなってくる...


何だ?体が焼かれるように熱い!!


「...体温が急激に上昇している?暦!早く解毒薬を!!」


私はその指示通りに解毒薬を飲み体の効果は消え体温が元に戻る...


「大丈夫かしら?」


永琳は私の額に手を触れる...






「大丈夫...次は...白い薬か...」


私は白い薬を取り口に含む...


ミルクだと思って飲んでみたが一口飲むと辛かった...


「...ミルクに唐辛子を入れたような味がする」


「...どう?」


「ん~?」


...体を確認すると手に違和感を感じ手を開けたり閉じたりしていると爪が急に伸びる!



「なっ!?」


「あら?変化が出たわね!」


永琳は私の爪に触れる...顕微鏡などで観察しているとボソッとつぶやく...


「...爪が鉄になっているわ!鉄を自己生成するなんて...これは大きな成果よ!!」


「へ~そうなの?」


「ええ!鉱物資源には限りというものがあるからこれは大きいわ!」


伸びた爪を専用の器具で切り解毒剤を飲む...






さて残りはこの黒い薬だ...


これでラストだけど少し疲れてきた...


何だろう?力を消費しているような感じだ...


私は最後の薬を一気飲みをする...塩辛い...




「ゲプ!」


「これで終わりね!」


...変化らしいものはないが妙に体が重い...



「ゲプ!ポワ...」


軽くゲップをすると大きなシャボンが口から出て宙に浮かぶ...


永琳がそのシャボンを観察しているとシャボンが割れ中から少量の水が床に落ちる...



「なるほど...これも成功かしら?暦ご苦労様!」


「うん...ところでさ永琳?この薬は何の用途があるの?色々なものが生成されたけど...」


永琳はレポート用紙にペンを走らせながら私を見る...


「...そうね...別の所で生活をするようになっても適応するために必要な資源を生成するための薬かしら?」


「別の所?」


「まだ最終決定ではないわ...全てが決まったら教えるわ...」


永琳はレポートに目を戻す...


一体何のことだろうか?別の所に生活って...どこかの国に移動でもするのだろうか?


頭の片隅にそれを思い浮かべて私は椅子に座る...







「ふぅ...」


...体の疲労が激しい...思ったよりあの薬は体への反動がすごいようだ...永琳の役に立てたことは嬉しいが少しきついな...


資源を自己生成する薬か...これを人間が使えたらどんなに楽だろうか...


「あ...」


頭の中にある案が過ぎる...


そうだ...私の本来の研究を忘れてたわ...どの方向へ向かうか考えていたけど少しまとまった...これでなら彼女の役に立つかもしれない!



「ねぇ...永琳!この薬さぁ貰ってもよい?」


「良いけど...何に使うの?」


「お楽しみだよ~じゃあ研究の準備をするんで~!」


私はフラスコの中身を5本分もらい永琳の研究室を後にし自分の研究室がある地下に向かう...





私の研究室には大きな水槽型の生命維持装置が置かれている...


これはDNAを専門に研究している私に必要な道具だ...


「さて!始めますか!!」


私は生命維持装置の電源をつけ研究を始める...


もう少しかな?


ではこれにて


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ