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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

世界の始まりを見た

作者: pizzaP

初投稿です。よければ感想と文章構成などでおかしなところを送っていただけると嬉しいです。

XXXX年X月X日

 その日、世界は唐突に終わった。

 人類は死に絶え、動物も生きられないような世界に変わってしまった。私は運悪くこの世界に生き残ってしまった。何も残っていないこの世界は一人で生きるには辛すぎた。

 私は死にたかった。でも自殺する勇気なんてない。中途半端だったのだ。

 世界が終わった次の日、一人はさみしいので仲間を探した。

 仲間は案外簡単に見つかった。でも2日したら死んでしまった。死因はわからないけど、多分お腹の怪我だと思う。

 また一人になってしまった私は仲間を探し始めた。

 次の仲間はいっぱい見つかった。でも仲間じゃなかった。仲間になると乱暴されそうになった。私は怖くて近くに転がっていた棒を思いっきり叩きつけた。その後もおなし事をしていると、みんないなくなってしまった。

 仲間をまた探していると、お腹が空いてきた。ご飯はいつもコンビニや、スーパーからとってきている。この世界になってから好きなものだけを食べれるのは、そこだけ嬉しい。でも近くにコンビニがない時は持っている非常食を食べる。みんな仲間が持っていたものだ。この非常食は美味しくない。

 そろそろ1ヶ月経つかという頃、いつも通り仲間を探して歩いていると土から巨大な植物がたくさん出てきた。世界は生き残った人たちを排除しにかかったのかな、と私は思った。

 今日も仲間を探している。世界はあれから1週間ほど経って、完全に変わってしまった。町はうっそうとした森になり、聞こえて来るのは鳥の声や虫の声。仲間もあれから見つかっておらず、周りにいるのは虫ばかり。私はいったいどうなってしまうんだろう。

 久しぶりに仲間を見た。その仲間は小さい女の子で寂しそうに一人で二つの死体の前に立っていた。どうしたの、と声をかけても聞こえているだろうが無反応だった。女の子は汚らしい格好をしていたが無傷であった。ここにいても意味がないよ、と言うと女の子は泣きながら私のあとをついてきた。

 次の日から私は女の子と一緒に生活を始めた。女の子は無口だったが、私が話しかけると反応はするようになった。でも女の子からは話しかけて来たことがない。女の子の前にあった二つの死体はそこに埋めておいた。死体を埋めるときに片腕とお腹のあたりがなくなっているのがわかった。

 女の子と出会ってから数週間、女の子が初めて私に話しかけて来た。どうして私を助けたの、と俯きながら話してきた。私は一人がさみしかったからと答えた。女の子はまたそれっきり無口になってしまった。何か怒らせるようなことを言ってしまっただろうか。

 女の子が初めて話しかけた次の日、久しぶりに仲間を見つけた。仲間は人間ではなく犬だったが、今は虫以外の生物の確認が出来て嬉しかった。近寄ると犬からは血の匂いが漂ってきた。臭いな、と思っていると後ろから女の子が犬に向かって枝を突き刺した。その後も女の子お母さんとお父さんを返せと言いながら、枝を犬にめった刺しにした。私はその光景を無言で眺めていた。その時思った。


私たちは壊れているな。


 次の日、何事もなかったように生活を始めた。女の子は少し明るくなった気がした。話しかけると返事もするし、向こうからも話しかけてくるようになった。その日から私たちはお互いに支えあって生きていった。しかし、世界はそれを許してくれなかった。

 ある日、私は手持ちの水が少なくなったので、近くの水場から水を持ってき、お湯を沸かして水筒に貯めるという作業をやっていた。その間、女の子は食料を探しに行っていた。その作業をやっていると、遠くから女の子の声らしき悲鳴が聞こえてきた。私は急いで悲鳴が聞こえる方へと走っていった。そこにはまた犬がいた。その犬は女の子を襲いかかろうと、既に飛び上がっていた。私は犬に飛びかかりもみくちゃになりながら犬を持っていた棒で殴りまくった。

 犬が倒れ、女の子の元へと行くと、女の子はわんわん泣いていた。どうしたの、と聞くと女の子は私のお腹を泣きながら指差した。私のお腹には太い枝が刺さっていた。きっと犬ともみくちゃになった時に刺さったものだろう。私は枝を抜いて女の子に大丈夫だよと話しかけようとしたが、抜いた瞬間に倒れてしまった。女の子はずっと泣いている。私は女の子にごめんなさいと謝った。私はここで死ぬだろう。私が死ぬと女の子は一人で生きていかなければならなくなる。私はそれだけが気がかりだった。ごめんなさい、ごめんなさいと私は女の子が泣くまで謝った。女の子はもう涙が出てこないのか、こちらをじっと見つめている。私は女の子にこれから一人で生きていけと言った。女の子は首を振った。そして、もう出ないと思った涙がまた出てきた。女の子には生きて欲しい、これは私のわがままだ。女の子にとっては一人で生きるのは大変だろう。でも私は生きて欲しい。私の代わりが入ればなと思った。すると私の願いが通じたのか、茂みの奥から女の子と同じぐらいの男の子が出てきた。私はそれを見るとすごく安心してしまい、今まで張っていた気を緩めてしまった。まぶたがゆっくり閉じていく。体の感覚はどんどんなくなっていく。最後に見たのは男の子が女の子をなだめる姿であった。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 劇的な場面変換をうまく描いていた。 [気になる点] ・文章に矛盾がみられる。  例 人類は死に絶え、動物も生きられないような世界    聞こえて来るのは鳥の声や虫の声 ・唐突に出てきてけが…
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