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私が…悪いんだよ

この能力が嫌いになったのは…

あの日かなぁ…


中学校に入学してすぐの頃

多分、能力を使い過ぎたんだろうなぁ

能力のコントロールが出来なくなった


目を瞑らなくても、聴きたくなくても

人の心が勝手に聴こえてきて…


先生や友達の悪口を言っている心が、

一日に十回以上は聴こえた


それがすごく怖くて

これを聴いてるって知られちゃったら

私はどうなるんだろうって考えたら

毎日が辛くて仕方なかったの



そして入学して三週間くらいたったとき

ミキ達にこの能力に気付かれた

ミキの心が思っていた事を

思わず口に出しちゃって…


そしたら、ミキ達が言ったの

「その能力が他の人にも気付かれたら

このクラスでのあなたの立場は

どうなるかしらねぇ」


ミキ達は、皆に伝えようとはしなかった

けど、この能力を黙っている代わりに

私に条件を出してきた


一つは、今までミキ達が言ってきた

悪口を他の人に言わない事


一つは、ミキ達の命令には絶対に従う事


「そんなの脅しじゃねぇか!」


今まで黙って聞いていたハヤトが

大声を出した


私は笑って続けた

もしかしたらうまく笑えていなかったかも

ハヤトの言葉に胸が締め付けられるような

気がしたから


私はその条件を飲むことにした

それで今に至るわけ

宿題をやらされるなんて毎日だよ


私が話し終えると

ハヤトが一気に叫んだ

「アカネは悪くないだろ!?

なんであいつらの言うことを聞くんだよ?

悪いのはあいつらなのに…!」


私は笑って言葉を返した

「私だって悪いんだよ

能力を使い過ぎたから…!

こんな能力を持って生まれてきたから!」


「何で笑っているんだよ!?

生まれて来たのが悪いなんて

あるはずがない!」


(そんな事言わないでよ

笑顔を保っていられなくなる…!)


「何も知らないくせに偉そうに言わないで!

何も… 何も知らないのに!」


私は自分でも泣いているのか怒っているのか

わからないような声で叫んだ





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