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43 大佐のときの彼女はシゴデキである

「すー……ふぅー……」


テラスの冷えた空気に煙を吐き出す。

朝起きて最初にコーヒーを淹れ、その待ち時間に煙草を吸っていた。


朝の光に透けて、徐々に薄くなっていく白い煙を眺める。喉への刺激も、昨日今日でずいぶん慣れた。

むしろ今では、この紫煙が肺を満たす感覚に落ち着きすら覚えるようになっている。


「任務の詳細、今日にでも説明があるのかな。」


現在、朝の9時前。

昨夜、酔い潰れた大佐を隣の家まで送り届け、それから一人で宴の後の片付けを済ませた。

ようやく床に就いたのは3時を回った頃だったから、かなりの深酒と寝不足のはずだが、不思議と頭は冴えている。

……まあ、今は泥のように眠れたことに感謝すべきだろう。


そんなとり留めのないことを考えていると、玄関から控えめなノックの音が聞こえた。


僕は煙草を灰皿に押し付け、玄関へと向かう。

扉を開けると、そこには軍服を隙なく着こなした大佐が立っていた。


「おはようございます。トリっ――」


言いかけて、喉元で言葉を止めた。

あ、まずい。……トリーシャさん、って呼んでいいのかな。

昨夜の彼女は相当に酔っていた。自分から名指しを強請ったことなんて、全く覚えていないかもしれない。

…ここは下手に踏み込まず、無難に行くべきかな。


「……ウィット大佐。」


半端に言い直した僕の挨拶を聞いた瞬間、彼女はまるで石像にでもなったかのように、その場で硬直してしまった。


「あの……大佐? 大丈夫ですか?」

「イネっ……イ……ウエ……」


なんだろう、様子がおかしい。言葉にならない音を漏らしながら、彼女の視線が泳いでいる。

もしかして、昨夜のことを恥ずかしがっているんだろうか。酔った勢いのことだし、僕は全然気にしていないんだけどな。


「大佐? 昨日のことは酔っていたんですし、気にしないでください。」


フォローのつもりで声をかけると、彼女は沸騰したかのように顔を真っ赤にして、弾かれたように叫んだ。


「イネスさん!おはようございます!…イネスさん!!」

「あ、はい。おはようございます。」


二回も名前を連呼されて、思わず気圧される。

彼女は「今から任務の詳細説明をするので!」と、ものすごい勢いで宣言すると、僕の返事も待たずに、ずんずんと家の中へ上がり込んできた。




「……あっ」


リビングの光景に、彼女の足が止まった。

そこには、昨夜の惨状など微塵も残っていない。空き瓶も、散乱していた食器も、中尉がこぼした酒の跡も。窓から差し込む朝日の下で、部屋は完璧に片付いていた。


「大佐?どうかされましたか?…あっ、コーヒー淹れたんですけど、飲みますか?」

「……ええ。いただきます。」


彼女は少し申し訳なさそうな顔をして、テーブルの前に腰を下ろした。僕はキッチンに向かい、マグカップを二つ用意し、コーヒーを注ぎ始める。


「……イネスさん。」

「はい」

背後から、彼女の声が聞こえた。

マグカップを両手に持ち、振り返る。


「本当に、ごめんなさい。あなたの歓迎会だったのに、後片付けの手伝いもしないで…。どうお詫びすればいいか…。」

「そんな!気にしないでください!僕もすっごく楽しめた会でしたし、むしろ感謝してるんです!」


彼女の前に座り、コーヒーを二人の前に置く。


「……ありがとうございます。それに、家まで送ってくれたんですよね?その……あまり記憶にないんですけど、私、変なこと…言ってませんでしたか…?」

「変なこと、ですか?」


僕は昨夜の彼女の豹変ぶりを思い出し、ブフッと吹き出してしまった。


「あ!私言ったんですね!?そうなんですね!?うぅ~~…私…なんて言ってましたか…?」

「ははは。いいえ、何も変なことは言ってなかったですよ。」

やっぱり、何も覚えてなかったんだ。


「ウソだ!今吹き出してたじゃないですか!何て言ってたか教えてください!」

「いえ、大丈夫でしたよ。ただ、『自分の意見はちゃんと言いなさい』って、真っ当な説教をされました。あとは……すごく楽しそうに笑ってましたよ。」

「……ほ、本当ですか?それなら…いいんですけど……。」


彼女は小さく安堵のため息を吐いたようだった。

彼女は顔を赤くしながら、淹れたてのコーヒーをチビチビと飲み始めた。


「すみません大佐。それで……来週の任務、ですよね。閣下から概要は説明されましたが、詳細を伺ってもよろしいですか?」


僕が問いかけると、彼女は表情を引き締めた。

その瞳から、さっきまでの甘さは消え、冷徹で鋭い「大佐」の光が宿る。




「それでは説明します。今回の任務は『海上からのリティッシュ・ランバの観察』となります。世界一の先進国でありながら、今、不可解な沈黙を続けている国、です。」


彼女はカバンから海域図を取り出し、テーブルに広げた。


「今回の目的地、リティッシュ・ランバはここです。我が国から北西に約200キロ。……リティッシュ・ランバの海域に入るギリギリまで、まずは軍艦で移動します。」


彼女の指先が、地図の北西に記された孤立した島を指す。


「まず、表向きの作戦。軍の公式記録には『周辺海域の定点観測、および海流調査』と記載されます。私はその艦隊の指揮官として戦艦に乗ります。……いいですか、イネスさん。あなたは軍内部でも限られた人間しか知らない、存在しない人間です。軍艦の中でもあなたの存在を知るのは、私とホームズ中尉だけになります。任務中、あなたはずっと一人で動くことになります。私と中尉も、表立って手助けはできません。そこをご承知おきください。」


彼女の言葉に、自分が置かれた「影」としての立場を改めて実感した。

表舞台に立つ彼女とは対照的に、僕は誰にも知られず、ただ総督の『目』として運ばれるんだ。


「真の作戦は、三日間にわたるイネスさんの単独での隠密偵察です。毎日夜明け前、深夜3時前には艦を特注の水上バイクで出発。そこからリティッシュ・ランバの海域を自力で進み、最短で観測地点に到達してください。そして日が完全に落ちる夜の19時まで、島の周囲を半径5キロ……水平線が許すギリギリの距離を保ちながら観察を続けてもらいます。」


「16時間……それを三日連続、ですか?」


「はい。帰還は夜の22時から24時頃になると思われますので、実働で19時間ほどになります。その間、あなたは光魔法による『不可視化』と『視力増強』をし続ける必要があります。加えて、水上バイクに燃料として電気魔法を流し続け、時には『身体強化』を施すという、四種類の魔法を同時に行使し続けることが必要になると考えられます。……ここはリティッシュ・ランバの海域です。向こうにも光魔法師は必ずいます。姿を見られたら、その瞬間にあなたの命はないと考えてください。」


想像を絶する集中力と魔力の放出。四種類の魔法を維持し続けるなんてやったことがない。魔法には燃料切れ―魔力切れというのだろうか―の概念は基本存在しないはずだが、体力がどこまで持つか……やってみないと分からないな。

それだけではない。孤独な海上で、合計57時間もの間、姿を消して過ごすことになるのだ。精神も相当にすり減るだろう。


「バイクにはコンパスと水、そして専用の無線機だけを積ませます。一時間に一回、特定の周波数で私に繋いでください。ですが、何も話さないでください。ただ回線を繋いで切るだけでいいです。それがあなたの生存報告になります。」


彼女は真剣な眼差しで僕を見つめる。


「そして帰還した際には、無線を三回連続で発信して切ってください。それを合図に、私か中尉が艦の側面にある『廃棄物搬出口』を内側から開けます。そこから艦内に滑り込んでください。……正規のドックは使えません。廃棄物と一緒に捨てられ、廃棄物と一緒に拾われる。それがあなたの扱になります。……ごめんなさい。」


「謝らないでください。最初からそのつもりです。」


僕は静かに、冷めたコーヒーを飲み干した。

最短で深夜3時から22時まで、光魔法と電気魔法を維持したままの海上偵察。

……閣下、これは間違いなく『海上観光』なんて生易しいものじゃありませんよ。


「視察ルートの説明をします。1日目は国の北から東にかけて。2日目は東から南。そして3日目に、南から西にかけて視察していただきます。3日間で、この国の70%以上を確認してください。3日目の最終日は、23時に本国に向けて艦が動き始めます。必ず、それまでに帰還してください。」


「承知しました。」

「……本当に、厳しい任務になると思います。こんな任務、正直普通ではありません。」

「大丈夫です。僕は総督の命令をすべて聞き入れると、先日誓いましたから。」

「……可能な限り、サポートはさせていただきます。」

「ありがとうございます。」


僕が答えると、彼女は一瞬だけ痛みを堪えるように目を伏せ、すぐにまた、鋭い「大佐」の顔に戻った。


「この任務は来週水曜日に開始します。午前11時に港を出発し、イネスさんが行動を始めるのは木曜日の午前3時からとなります。明日…金曜日に、ホームズ中尉に水上バイクの乗り方を教わってください。まずは通常のバイクの最高時速、100キロに慣れてもらいます。本番の特注品は、その倍近くの速度が出ると聞いていますから。」

「了解です。」


「これが作戦の全容です。質問はありますか?」

「質問……ですか……。」


頭を回転させ、一つの現実的な疑問が浮かび上がった。


「あの、夜に軍艦へ帰還した際、僕はどこで寝るのでしょうか? ゴミ置き場でしょうか? また、食事は頂けるのでしょうか?」


その質問を受け、大佐がビクッと肩を揺らし、しどろもどろに答え始める。


「あー……えっと、ですね……この、作戦中は……イネスさんは、私の部屋で寝食を共にすることになりまして……。」


「……」

ん?


「こっ! これは! 総督からの命令です! ほかに使える秘匿用の個室もないですし! 私がこの作戦に同行する唯一の大佐ということで個室になりますので! 他人に見られることがないので! こうなっただけですっ!」


「あ……え……。はい……了解です。」

「~~~っ!」


大佐が耳まで真っ赤にして俯く。

大佐も……嫌なんだろうな。可哀想というか、申し訳ないというか。


「了解しました、大佐。なるべくご迷惑にならないよう十分気を付けますので、よろしくお願いします。」

「あ、もちろんです! 十分気を付けて……ください……。」


そこまで言うと、大佐は僕に聞こえないような小声で何かをブツブツ言い始めた。

本当に、失礼のないように気を付けないと。


「そっ、それでは!任務の説明は以上になります。他に質問が出来たら、いつでも私の家を訪ねてください。基本、20時以降は家にいますので。」

「了解です。ありがとうございます。」


そう言い、彼女は立ち上がり、玄関に向かって歩き始めた。

ぴしっとした姿で靴を履き、ドアノブに手をかける。


「それでは、私はこれで。コーヒー、ご馳走様でした。」

「とんでもないです。わざわざありがとうございました。」


そして、彼女は嵐のように家を出て行った。




大佐がいなくなり、急に静まり返ったリビングで僕は一人、深く息を吐いた。


とりあえず、頭を整理しよう。

僕はそのままテラスへと戻り、ポケットから煙草の箱を取り出した。指先で箱を叩いて中身を滑り出そうとしたが、カサカサという虚しい音とともに現れたのは、最後の一本だけだった。


「……あとで、買いに行かないとな。」


苦笑しながら火を点ける。

最初は苦手な臭いだと思っていたはずなのに、自分でも驚くほど、僕はタバコという嗜好品に魅入られてしまったようだ。

紫煙を肺に入れ、ゆっくりと吐き出すその時間が、いろいろな小難しい考えから解放してくれてる気がした。


煙の向こうに、さっきまで彼女が指差していた海域図の残像が浮かぶ。

深夜3時から夜の22時頃まで、4つの魔法を同時並行で使い続け、それを三日連続。

……体力的にも精神的にも、相当きついどころの話じゃない。しかも、一瞬の油断が死に直結する可能性がある、まさに薄氷の上を歩くような任務だ。


「ああ、そうだ。優先順位は聞いておかないとな。」


煙を眺めながら、一つ、重要な疑問が頭をよぎった。


リティッシュ・ランバの島内。行ったことがないから分からないけど、もしこんな自分でも分かる異常を複数発見した場合、どこを最優先で観察すべきなのか。それとも、特定の施設や地域を重点的にマークしておく必要があるのか。

限られた時間の中で、成果を最大化するための「優先順位」は必ずおさえておきたい。


今さら彼女を追いかけるのは無粋だ。今夜20時以降に家に来ていいと言っていたし、その時に改めて聞きに行こう。


「……でも、手ぶらで行くのも失礼だよな。あ、そうだ。」


タバコを買うついでに肉じゃがの具材でも買って、僕の得意料理を手土産にして持っていこう。

温かいものを食べれば、彼女が今日何度も見せてきたあの強張った表情も少しは和らぐかな。


今日の予定を決めると、僕は最後の一本を灰皿に押し付けた。

任務前の、嵐の前の静けさのような休日。

僕は上着を掴むと、煙草と肉じゃがの材料を求めて、まだ慣れない家を後にした。




肉じゃがの入ったポットを抱え、僕は大佐の家の前に立った。

窓からは明かりが漏れている。ポットを一度足元に置き、軽く二度、ドアをノックした。


「はーい!」


中から聞こえてきたのは、普段の凛とした響きとは違う、少し高くて柔らかな声だった。いつもはわざと低く出しているんだろうか……なんて考える間もなく、扉が開いた。


「………えっ」

「あ……」


そこに立っていたのは、僕の想像を木っ端微塵に破壊する姿の大佐だった。

風呂上がりなのだろう、湿り気を帯びた髪。そして、ピンクと白のモコモコした素材の、ホットパンツタイプのパジャマ。

軍服姿からは想像もできないほど露出した白く細い脚に、僕は一瞬で思考が停止した。


「きゃあーーっ!!」


鼓膜を突き抜ける悲鳴と共に、勢いよくドアが閉まった。


「あ、ごめんなさい! 出直した方がいいですよね!?」

「す、少しだけ待っててくださいっ!!」


中からバタバタと何かが倒れるような物凄い音が聞こえてくる。

数分後、再び開いたドアの向こうには、上はモコモコ、下は長ズボンのジャージという、とにかく肌の露出だけは死守した格好の彼女が立っていた。


「ごめんなさい……宅配かと思って、完全に油断してました……。」


涙目で顔を真っ赤にする大佐に、僕は深く頭を下げた。

「こちらこそ、本当にすみません。任務のことで一つ確認したいことがあって、こんな時間にお邪魔してしまいました。」

「いっ、いえ! 20時以降に来てと言ったのは私ですし、イネスさんに非はありません!」


玄関先でしばらく押し問答が続いたが、「立ち話もなんですし」と、彼女のリビングに招き入れられることになった。

一歩足を踏み入れて驚いた。そこには軍人のイメージ通り殺風景…ではなく、可愛らしい置物やピンクのカーテン、柔らかなマットなど、彼女の「女の子」としての趣味が溢れていた。


「どうぞ、座ってください。」


大佐が淹れてくれた紅茶がテーブルに置かれる。


「あ、ありがとうございます。あとこれ、僕の手作りですが、良かったら食べてください。」

「わあ、肉じゃがですね。ありがとうございます。イネスさんの料理、昨日とっても美味しかったから、すごく嬉しいです。」


軍服の彼女からは想像できない柔らかい笑顔でお礼を言われ、心臓が跳ねた。

…いけない、何を動揺しているんだ僕は。

というか…彼女のキャラが全然定まらないな…とても困ってしまう…。


「すみません。質問をしたら、すぐに帰りますので」

「え……あ……そうですか。」


なぜだろう、大佐が目に見えてシュンと肩を落とした気がする。……そんな悲しそうな反応をされると、本当に…困ってしまう…。

僕は咳払いをして、本題を切り出した。


「今回の任務で、僕が観察すべき箇所の『優先順位』はありますか? 特に見るべき建物や、地域があれば伺っておきたくて。」


大佐の顔が、一瞬で真剣な軍人のそれに変わった。

「…山を、見てきてください。」

「山、ですか?」

「はい。少々お待ちください。」


彼女は今朝の地図を広げ、「当日の移動中に説明する予定でしたが…」と言いながら、二箇所の山を指差した。島の北側と、南東側だ。


「この山を注視してきてください。理由は私にも確かなことは言えないんですが…『あるはずの山が消えた』という不可解な噂を聞いています。この二箇所は海からも見える位置にあるので問題ないはずです。…特に、この北側の山には貴重な電導石が埋蔵されています。もしこの山に異変があれば、世界中の経済が混乱に陥る可能性が出てきます。」


…ジョンとヨシュアと飲んだ夜に聞いた話…だよな、これ。


「了解です。地形の変貌ですね。他には何かありますか?」

「はい…。人がいたら…その人物の特徴を、とらえてください。」


『死体が動いてる』

…これも、あの夜にジョンが言っていたことなのだろう。


「了解しました。他は?」

「特に総督からは指定はないので、大丈夫だと思います。」


重要な指針が得られた。優先順位が分かれば、4つの魔法を並行する過酷な状況でも、どこで魔力を集中させるべきか判断がつく。


「ありがとうございました、大佐。こんな時間に失礼しました。」


目的を果たし、僕は席を立った。女性の部屋に長居するのも悪いと思ったからだが、彼女は「あっ」と小さく声を漏らし、またしても寂しそうな顔を僕に向けた。


「……もう少し、ゆっくりしていってもいいんですが……あっ、お菓子食べませんか?」

「…いえ、遠慮しておきます。明日は早朝から中尉との特訓がありますので。大佐もゆっくり休んでください。」


「そう、ですよね……。…あ、その、肉じゃが。明日にでも、大事にいただきますね。ありがとうございました。」


玄関まで見送りに来た大佐は、ドアの隙間から少しだけ名残惜しそうに手を振っていた。

夜の冷たい空気に触れ、ようやく火照った顔が冷めていくのを感じる。


…早く、煙草を吸わないと…。


あの、想像もしていなかったパジャマ姿の残像。

そして、僕の作った料理をあんなに無邪気に喜んでくれた時の笑顔。


そのひとつひとつを『魅力的だ』と感じてしまい、心臓を跳ねさせてしまった自分自身が、酷く醜く思えて吐き気がした。

自分が、これまで以上に大嫌いになる。


……つい二日前に、ソフィーにあんなに酷いことをして、絶望させたばかりなのに。


彼女の想いを知りつつ、そんな彼女を切り捨てた自分が、別の女性の笑顔に救いを感じていいはずがない。

それは、僕が抱いていい感情ではないんだ。


大佐の笑顔を無理やり脳の隅の、手の届かない場所へ押し込め、僕は逃げるように家路を急いだ。

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