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浜辺の絵本

作者: 檸檬
掲載日:2025/04/14

浜辺で開く絵本をみせて


あの鳶が羽を広げるように


波のような手で


ページをめくって


あの潮騒のような声で


耳から砂浜へと裸足で駆けてゆく


水平線に沿って糸を張って糸電話をする


聞こえない 波の音で


でも、 聞こえるから


この果てしなく続く海原で


あの声だけが


命の灯火のように

紅く紅く 見えるからね


信じていてね


わたしはあなたが好きだよ


大好きなんだよ


浜辺で開く絵本をみせて


あなたの羽を広げて


あなたの手でページをめくって


あなたの声で歌っていて


わたしは耳を澄まして


心を澄まして


波打つ心に身をゆだねて


水平線に灯る、黄昏に還るように


眠りに落ちるのだから




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― 新着の感想 ―
浜辺で開く絵本、波のような手で広げるページが、鳶が羽を広げるよう、という描写から惹きこまれました。 水平線に沿って張った糸電話。波の音とともに、響いてくる声に命の灯火を感じるところも印象的です。やが…
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