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小さいの大きいの

 村に到着すると、セリアたちは温かく迎えられた。

「おお、フィオナじゃないか! 久しぶりだな!」

 村人たちは女騎士——フィオナを見つけると、次々に声をかけてくる。

 フィオナは静かに頷きながら、背中の兵士の遺体を見せた。

「……埋葬してくる。セリア、お前は先に温泉へ行ってくれ。」

「わかったわ。」

 フィオナはそう言い残し、村の奥へと向かっていった。


 温泉の脱衣所。

「はぁ〜……やっとお風呂に入れる。」

 セリアは疲れた体を伸ばしながら服を脱ぎ始めた。

 その様子を画面越しに見ていた俺は、思わず息を呑んだ。

(おおっ……!? ついに異世界温泉回……!)

 セリアがシャツを脱ぐ。

 ワクワクしながら画面を見つめる。

 ——が。

(……あれ? 思ったより……)

 なんというか、控えめだった。

(いや、まあ……うん……)

 ちょっと期待しすぎたかもしれない。

「チイサイ!」

「……は?」

 グリが唐突にそう叫んだ。

「こらあああああああ!!!」

 セリアが湯桶を手に取り、グリに向かって投げつける。

 グリはひらりと避け、元気に羽ばたく。

「ニゲルワヨ!」

「待てええええ!!!」

 脱衣所が一瞬、戦場と化した。


 なんとかグリを黙らせ、セリアは温泉へと浸かった。

「ふぅぅ……最高……。」

 体の芯からじんわりと温まる。

 旅の疲れが、一気に吹き飛ぶようだった。

「こんな気持ちいいお風呂、久しぶりかも……。」

 目を閉じ、心地よさに浸るセリア。

 そこへ——。

「ふぅ……やれやれ、遅くなった。」

 湯気の向こうから、静かな声が聞こえた。

「フィオナ?」

 女騎士——フィオナが温泉に入ってきた。

 湯気の中から現れた彼女の体。

 しなやかで引き締まった筋肉。

 無数の傷跡が、その戦歴を物語っている。

 しかし、それ以上に目を奪われたのは——。

(で、でけぇ……!?)

 大人の女性らしい、圧倒的な存在感。

 それを見たグリが、元気よく叫ぶ。

「オオキイ!」

 セリアの眉がピクリと動いた。

「……むぅっ!」

 ふくれっ面で湯に沈むセリアだった。

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