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詩ですⅡ

すすむこと、まなぶこと、いきること

作者: みなはら


軽薄短小

重厚長大


それは単なる

特徴というだけのもの


優劣を付けるものでもなく

貴賤を問うものでもない



自分一人の思いだけで

素早く勝手に

決めつけることもない


独り善がりは必要ない


結論を決めつけて

答えを急ぎすぎる必要はない




ウサギとカメの競争のように

競い合い結果を出す必要もない


速く素早く突き進み疾駆して

一点突破のように脇目も振らず

その目的地を目指しても


じっくりゆっくりと歩みながら

見たものを吸収し糧として

その目的地を目指すのも良い



人にはそれぞれのやり方がある

比べる必要もなく

同じである必要もない


優れていると誇示することも

劣ってると見下す必要もない


人には人のやり方がある


ただ相手の気持ちに触れて

寄りそいその言葉を聞くだけ


自然に振る舞い

素直な気持ちを持てばいい



ただ思うことは


急ぎすぎないこと


自らの歩みで進むこと






時々想うことがある



簡単に学んだことは

簡単に抜けてゆく


長く温めたことは

長く温もりを与えてゆく



早く速く答えにたどり着く

それは正しくもあるけれど


正しさのひとつではない



とつとつと胸の内を語るように

ゆるやかに想いが熟成するように


ゆっくりとゆっくりと

答えを探しつつ歩むこと


それもひとつのやり方であると



焦る気持ちで心を狭くせずに


周りを見回す余裕を持ちたいと



悔いる苦みを噛みしめて


振り返る日々を感じながら




駆け抜けた旅は

時に心に残りがたく


手早く多くを求める手段は

それを手にしてもこぼれ落ちゆき

やがては何も残らぬこともある



ゆっくりと歩み世界を見つめ

悩み学んだことは心へと刻まれる


ひとつひとつ確実に

手にして極めたことこそが

糧として残りゆくと感じる



力とは貯めるもの

想いとは秘めるもの


その心へと

美酒を熟成させるが如く

清き泉へと滴る水のように





たどり着いた先でも


これからもいきてゆくはず



定めた先はそこで終わらずに


つぎのばしょへとつづいてゆくはず



物事も目標も


円環のように


螺旋のごとく


ゆるやかにゆるやかに


大きな流れへとつづいて


さらに先へ先へと



ずっとずっとつづいてゆく



その道は


終わりを定めぬ限り常に


いのちつづくかぎり


つづいてゆくのだから








飲み干し空となる前に

枯れ果てる前に




疲れ果てて

立ち止まる前に




まだできることがあるはず






これからもいきてまなび


あゆんでゆくのだから



















ああ




きづいた






歩んだ道は終わらない




いのちつきても






道は先まで




続くのだ




見果てぬ先まで












ずっと
















-つぶやきとおもい-

たまたま見かけた番組の授業の様子。


学生へと教える能楽師の方と、

教わる学生の様子と、

あとでおっしゃられた言葉から感じたことです。

読んでいただきまして、

どうもありがとうございました。


本年もよろしくお願いいたしますm(_ _)m

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― 新着の感想 ―
[一言] おわりをさだめない限り……。 それは苦しくもあり、やっぱり良かったという場合もありますね、なんて思いました。 感想への返信、いつも思うのですが、丁寧ですね。 ありがとうございます。感想欄を見…
[良い点] 胸の深いところまで、しずかに染み入ってくることばが、あたたかくきもちをほぐしてくれました。 なんといいますか、地中深くから長い年月をかけてしみだしてきた温泉につかったような、そんなこころも…
[良い点]  皿を舐めるが如くに人生全てを楽しみ尽くすようで、料理を出せば気持ち良く食べてもらえそうな勢いから、読めば英気を養える程に、律し道を違えぬように前へ進むと意気込む言葉の数々は、読後感にも清…
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