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百丸学園にようこそ  作者: 濃州関丸
5/20

5,東海地震が来た!

 僕たちが学校で授業を受けている中、突然、地震アラートがなった。

「みなさん、落ち着いて聞いて!まずは机の下に隠れなさい! そして両手を頭の後ろに揃えてダンゴ虫の姿勢になりなさい!」

広見先生が分かりやすい手本を見せてくれた。でも、しゃがんだせいでスカートの下が見えそうだがそんなことを言っている場合じゃない。とにかく隠れないと。


 皆が隠れた後、天井からホコリがパラパラと落ちてきた。

更にそうじ道具のロッカーが突然倒れてきてビックリしたが幸いにもクラスメイトの誰にも当たらなかった。

数十秒間揺れた後ようやく地震は収まり、校内の棚に入っている教材や資料等がバラバラに散乱していたが幸い、クラス内の生徒に怪我人はいなかった。

「全員、ヘルメットをしっかり被りなさい!」


挿絵(By みてみん)


 本来なら地震が来る前に被った方がベストだとは思うが、地震は突然来るものだ。それを被ってから下に隠れると、そのタイムラグで天井から物が落ちてくるリスクがあり、咄嗟に下に隠れる方が無難だと広見先生は判断した。

全員が被った後、先生はクラス全員の点呼を取った。

先生たちは手にトランシーバーで各、教員との連絡を取り、グランド、及び校内に設置されたシュルターに全生徒を分散して誘導させた。

一般的に地震が来たときは公立学校ならグランドに集めるのが普通だと思うのだがこの学校は特殊なため専用のシェルターが用意されているのには驚いた。


 そして、校長先生の話が始まる。

「生徒の諸君、大変な状況の中本当にご苦労様です。」


 入学式以来、校長先生が皆の前で演説を始めた。

「君たちの知っての通り、我が学園は公立学校とは違い、設備は凄く充実している。しかし、それはあくまで私立だからこそ投資が出来るからなのです。そのため父兄からも高い学費を受け取っているからこそいざという時に還元できるように我々は社会貢献できる仕組みを作ってきたのです。そして生徒の皆さんも災害の時には活躍できるように頑張って欲しいのです、以上」



 その直後、教頭が司会を担当した。

「生徒の皆さんには申し訳ないのですがこの学校は災害避難所に指定されており被災された近隣住民の方を受け入れるためのボランティア活動をして頂きます。当然、しばらくは休校となります」

「えー、そんなの聞いてないよ~」


 校内に集まった生徒たちがブーブー文句言って。

しかし、体育教師たちが竹刀を叩いて怒鳴りだして

「お前ら、根性が足りんぞ! 親御さんたちに高い学費を払ってもらって申し訳ないと思わんのかー!」

それを聞いた生徒たちはビビッて静まり返った。


 テレビやネット配信でも確認したが震源地がこの近くで起き、震度6弱に達した。

マグニチュードはM7.0と表示されており大地震であることが分かった。

しかしこの学校は何かと活躍する事で世間に優良校だと認めてもらいたいんだろうな、きっと

心の中で剣人はそうつぶやいた。

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― 新着の感想 ―
[一言]  ずっと、大きな地震が来る! 来る! って言ってますからね。  防災対策も万全な学校!  避難訓練で、窓から布の滑り台みたいなやつですべりおりるのは、やりました。
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