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霊務課のレイ  作者: まいまいかぶり
5/11

いざ曹霊寺へ

「レイさ~、曹霊寺行ったら俺達が何故こんな霊力あるか分かるんじゃね?」


アラタがボソリと言った言葉。


何で今まで思い付かなかったんだろう。


病室での何気ない会話は、戦いの日々の話


より圧倒的に修行時代のネタが多く、それが


また何よりも馬鹿らしくて面白かった。



そうだ、曹霊寺に行けばもしかしたら


破魔矢の秘密や空間の割れ目の事が


分かるかも知れない。



俺は本部の許可を貰い曹霊寺にヒントを求めて


やってきた。



この寺は霊能者の精神や異能な物や者、


もちろん、霊に関しての知識や人の亡き後の


世界まで、この寺独自の教えを霊務課で働いて


いる者は例外なく学んでおり、どちらかと言うな


ら密教でもある。


「陽華さん、お久しぶりですっ」


レイが挨拶しようとした瞬間に先を越すルナ。


「ちゅーかなんでお前がいるの?」


「そんなの当たり前じゃないですか~、レイさん人の話、基本聞かねーし」


「ほう」そうきたか。


「それにもしかしたら私も破魔矢具現化出来るかもだしねっ」


「そ、そうね」


心の中でお願いだからお前帰れと何度も呟いた。



切り出しのタイミングを失ったのをすぐ察知


したのか、陽華さんが「とりあえずお茶でも出す


から」と落ち着かせてくれる。




陽華さんはこの寺の住職であり、裏の世界では


世界的な予言者とも謳われてる人物でもある。



レイも過去に陽華からガラス越しにレイの背中に


見えた、レイの兄弟とも言える幼少期に共に過ご


した猫ののんべえの特徴をきめ細かく伝え


られて、レイがあまりに驚いて尻餅ついて縁側か


ら落ちたというエピソードがあり、今も



「あの櫻井レイですら…」と霊務官修行生に


なんかある度ネタにされてる事を今日初めて


修行生のヒソヒソ話から知ってしまい、寺に


いる修行生の目が真面に見れなくなっている。


普段は人の良さそうなおばさんなのに…


やってくれますわ、ハァ



「…で、今日来たのはですね先ず…」


「破魔矢についてね」とすぐ見透かされ、


「白い羽の…」と言えば、「あ~堕天使よね」


ハイ。


この人みんなテレパシーでいんじゃね?



「最初に言いますが、ここには関連ありそうな


文献はありません」


残念。レイとルナの顔にハッキリ分かり易く出てる


「ですが…世界的に観れば【神】や【悪魔】


はどの国のどの宗教でも存在します」


「で、


ここからは私個人の予想です」


「破魔矢を具現化出来る人間は…


前世、又は遺伝子に【神】又は【悪魔】が


関連してるのではないかと思ってます」


レイの目が見開く。確かにそれなら


「神が創った武器」の法則は成り立つ。



「そしてもう一つの白い羽を持つ魔神」


「もしかしたら大魔王とか大天使とかが覚醒


しようとしてるのかも知れません」



レイとルナはもう絶句するしかなかった。


陽華さんレベルが言う事だと重みが違う。


 

自分は人間なのか?


この話はアラタさんやケンヤには言えねえや。



「ルナ、悪い。帰り運転頼むわ」


「陽華さん、ありがとうございました」


俺達は聞いてはいけない事を聞いてしまったのか


も知れない。


「ルナ、もしまぢで魔王出たら俺達廃業だな」


無理矢理笑うのがレイには精一杯だった。




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