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82 食べたいものを作って食べるのだ

19/12/21 マヨネーズを制作していないことに変更。

20/07/03 商人組合 → 商業組合へと変更


 お願いしていた海産物が届いた。


 もうちょっと早く届くかなと思っていたんだけれど、昆布の乾燥に合わせてタコだのなんだのを獲って来たため遅れたらしい。

 なんだか、その漁に携わった漁師さんたちがかなり戸惑っていたと、配達をしてくれたミストラル商会の人が云っていたけれど。


 まぁ、食用にしていなかった、それも邪魔な雑草扱いや、毒物扱いの代物をとってきてくれと云われたらねぇ。


 届いた物は、タコ、イカ、昆布、若布、それと普通に魚の干物。魚の干物は頼んではいなかったんだけれど、なんというか、漁師さんたちの好意だそうだ。


 ……私がどんな風に思われたのか激しく気になるのだけれど、まぁいいや。

 なんとなく、哀れまれたような気がするのは気のせいなのかな。


 海産物の他にもお願いしていた物も一緒に到着した。これはお願いした時に、ララー姉様もかなり乗り気になっていたものだ。

 こっちに存在しているか不安だったけれど、普通に観賞用に流通していたようだ。


 その頼んだものというのは椿油。ふふふ、これで髪の手入れがちゃんとできますよ。【清浄】の魔法は汚れを落とすだけで、髪のケアができる訳じゃないからね。それに、椿油は肌の手入れにも使えるし、万能ですよ。


 さて、タコが届いたわけですし、たこ焼きを作るとしましょう。


 たこ焼きに必要な物も、頑張って自作しましたよ。


 まず鉄板。あの半球の窪みは魔石を使ったよ。丁度、小魔石はピンポン玉くらいの大きさだからね。それを用いて型を作って、たこ焼き用の鉄板を鋳造したよ。


 そしてソース。これはもう適当。温室で育てた果物類に香辛料、市場や八百屋さんで適当に買いあさって来た野菜と果物を鍋に放り込んで煮詰めて濾して、塩を加えて作ったよ。出来立てはなんか味が尖がってたけど、一晩おいたら落ち着いた。作り方がこれで合ってるのかどうかは知らないけれど、ソースっぽいものはできた。多分、日持ちはしないだろうから、いまはインベントリの中で保管中。


 舐めてみた感じ、中濃ソースとウスターソースの合いの子みたいな感じだ。


 マヨネーズ。これは玉子と酢と油があればすぐ作れるんだけれど、見送り。いや、生卵を使うのがちょっと問題になりそうだからね。こっちは生食はほぼ厳禁ですよ。卵を使わないレシピもあるけど、そっちは作ったことがないしね。なにより、私がマヨネーズが無くては生きてはいけないってわけじゃないから、特に問題ないだろう。


 鰹節と青のり。このふたつは諦めた。鰹節はこっちで作れるのかな? 確か、一度カビさせないとダメなんだよね? 

 えーと、茹でて干して燻してカビさせて干して燻して……って、やっていくんだっけ? TV番組で見ただけのうろ覚えなんだけど。

 問題なのは、鰹節を熟成させるカビがこっちの世界にいるのかどうかってこと。


 いや、腐らせるだけだと、元も子もないしね。


 鰹節があれば……とかブツブツいってたら、ララー姉様に聞きだされたけど。

 鰹節を作るのかな? 鰹、もしくは類似した魚がいるのかどうかは知らないけれど。確か鯛で作った鯛節っていうのもあったはずだから、白身魚とかなら問題ないのかな? 


 食料関連はこのくらい。それ以外……というか、これも食料か。


 亀蟹も結構な量が鷹の羽と一緒に届いた。さっそく万病薬に調合して、使わなかった身の部分はインベントリに保管中。

 そしてソースもある。パン粉もある(作れる)。油、問題なし。


 よし。カニクリームコロッケを作ろう。


 よもや揚げ物第一号がカニクリームコロッケになるとは。とんかつは明日にでも作ろう。


 さて、我が家の農産物状況だけど、私がかなり無節操に野菜を増やした。


 新しく植えたのは、白菜と人参とトマト。ルナ姉様に甜菜以外のものを頼まれたので、青梗菜を出した。農業初心者でも育てられるという栽培が易しい野菜だ。あとジャガイモとサツマイモをルナ姉様は育て始めた。……既存の農作物を駆逐しなきゃいいけど。


 確か昔、ヨーロッパのどこぞの国では農産物がジャガイモ一辺倒になって、野菜に罹る疫病でジャガイモが壊滅した際、多くの人々が餓死したとか。それから百年以上経ったいまでも人口が回復していないと聞いたし。


 単一の農作物のみに頼るのは危険極まりないですからね。


 あ、それとボーの小屋にプランタを置いて、そこに玉菜と人参と白菜を一株ずつ植えた。食事用、ではなく、おやつ用。温室用の土である【肥沃土】のある所は、ダンジョンと同じ仕様となるようだ。ほぼ確定。いや、どう考えても、作物の採れ方がおかしいからね。


 だって人参を抜くじゃない。そこにはもうなにも残ってないんだよ。にも拘わらず、数日後には人参が生えてるんだよ。完全にリスポーンしてますよ、これ。


 まぁ、状態維持には、魔素濃度の高い水か、粉状にした魔石を撒かないとだめなんだけど。

 あ、これらは普通の畑にやったところで、無意味なことは実験して分かってるよ。庭に、土を入れ替えずに花壇にしたところの花は、一度摘んだらそれで終わったからね。


 さて、本日は六月二十日。ここ数日でやっていたことは、鍛冶修行が中心だったんだけれど、さすがに近衛隊からの大口注文をうけたこともあるので、おととい商業組合と職人組合に登録してきたよ。このままだと色々とトラブルになりそうな気がしたし。


 職人組合はそうでもなかったけれど、商業組合では嫌な目で見られたしね。


 で、年会費。職人組合は誰でも一律年会費金貨一枚。うん。安いと思う。

 そして商業組合の年会費は、その規模によって値段が変わる。行商人とか、ちゃんとした店舗を持っていない者は金貨一枚。個人店舗で金貨二枚。小規模の商会、いくつか支店を持つ規模になると、金貨五枚。中規模、大規模とで値段があがる。


 私の場合、冒険者組合を介しての販売が基本なので、どこに当てはまるか聞いたところ、個人店舗扱いとなった。面倒だから白金貨一枚出した。年会費五十年分。年会費が値上がりしたら、それに合わせてといって。


 ……態度が豹変したよ。個人的には、あからさまな態度の変化は商人としてどうなのかなと思うけど、日本式の商売のありかたは結構特殊らしいからね。気にしないでおこう。


 ん? どういうことかって?


 簡単にいうと、日本だと『商品を買っていただく』。海外だと『商品を売ってやる』というのが基本だと、私は聞いたことがあるよ。まぁ、かなーり昔の話だってお兄ちゃんは云ってたから、最近はどうなのか知らないけど。いや、私、海外に行ったことないからね。


 さて、組合での登録の際に、私の個人名の他に屋号が必要だった。実際、そんなことちっとも考えてなかったから、ちょっとばかり慌てたよ。


 【キサラギ工房】


 えぇ、即決して登録してきたよ。

 え? どっからキサラギがでてきたんだって? なにを云ってるんですか。キサラギと云えば変態企業の代名詞でしょうに。一撃必殺浪漫砲的な、クセとアクの強い兵器を開発販売をしている、某ゲームに登場する企業ですよ。


 そんなわけで、現在、我が家の門の脇には、看板がふたつ掲げられています。


 【キサラギ工房】と【ディルガエア農業研究所サンレアン仮出張所】のふたつ。


 なにをどうやって誤魔化して設立したのかは分からないけど、ルナ姉様は農研の方に自身を登録してきたようだ。


 そうそう、看板だけれど、これは木の板に墨で名称を書いただけの仮のものだ。あとでゼッペルさんのところに依頼にいかねば。

 自分で作ってもいいんだけれど、なんだろう、『ここはおじさんに依頼するのが筋だろう』みたいな感覚があるんだよ。


 あ、鍛冶場の方には、自作で看板をつける予定だよ。漢字で【如月工房】って。


 王子様が来た後のここ数日は、こんなところかな? ……なんだろう、なにか忘れているような気がする。


 あ、お風呂関連があった。


 えーと、お米がそれなりに収穫できましたよ。まだ食べていないけれど。

 で、インベントリを使ってお米を精米。


 稲穂→籾米→玄米→白米


 というようにやって、出てきた廃棄物というか副産物が、籾殻と糠。

 籾殻は燻して畑の土に混ぜ込むとして、ここで米と同レベルで手に入って嬉しいのが糠。


 ふふふ。さっそく布で包んで糠袋を作りましたよ。えぇ、石鹸の代わりですとも。古来日本の由緒正しき知恵ですよ。お肌がつるっつるですよ。


 こっちにも石鹸は売っているんだけど、どうにも刺激が強すぎるんだよ。つるすべを通り越して、ざらごわになる。


 この糠袋のためにも、お米は生産必須ですよ。米生産に関して、ララー姉様とルナ姉様が妙に真剣に相談していたけれど、本格的に米の生産をするのかな? それならうれしいんだけれど。


 あ、陸稲だけではなく、やっぱり普通の稲も生産してみることにしたよ。銘柄は私の一番のお気に入りだったササニシキ。唯一置いてあった近場のスーパーからもとうとう姿を消しちゃって、寂しい思いをしたんだ。しかたないからアキタコマチに切り替えたけど。


 ん? コシヒカリ? うん、美味しいんだけど、なんていうの? 重すぎるんだよね。塩むすびとかなら最適だろうけど、おかずありきで食べるのはね。深山家はそんなに味の濃い食事はしてないから、コシヒカリよりササニシキの方が合ってたんだよ。


 そういえば、ササニシキからコシヒカリにお米を変えたら、味の変化が露骨に分かって、自分でもびっくりしたんだ。それまではお米の味なんて気にしてなかったから。


 このくらいかな。うん、他には変わったことはないな。


 ◆ ◇ ◆


 正午まであと少し。

 たこ焼きの準備を整えつつ、となりではルナ姉様がカニクリームコロッケの種を作っています。


 ……ほんっとーに恐縮するしかないんだけれど、もう慣れるしかないのかな、これ。すっごい畏れ多いんだけど。ララー姉様で慣れたつもりだったけれど、まだ駄目だ。

 いや、鼻歌なんか歌ってて、すっごい楽しそうなんだけれどさ。


 女神様手作りのカニクリームコロッケ。もし地神教の人が食べたら、感激し過ぎて死ぬんじゃないかしら。


 出来た種は、冷蔵庫に入れて寝かせる。ほんのり凍らせた方が揚げやすいからね。冷蔵庫だから凍りはしないけれど、それなりにしっかりと固まるだろう。


 さて、タコ焼きの具材として準備したのは、リーキのみじん切りと、もちろん主役たる茹でたタコ。こっちも細かく刻み済み。生地のほうは小麦粉を昆布だしと玉子で溶いたもの。


 ……ハーブティーのお茶請けにたこ焼きはさすがに合わないよね。

 昆布だしあるんだし、適当にお吸い物でもつくろうか。具材は……ヒラタケがあるか。キノコ一種だけだと寂しいけど。リーキも加えようか? くっ、三つ葉なり水菜なり育てておくんだった。


 ちなみに、昆布だしは普通に昆布を湯にくぐらせるやり方の他に、手抜きでも作っている。


 甕に水を一杯にいれて、昆布を放り込んでおくだけ。一晩放置でちゃんとだしになるよ。日本にいたときは麦茶用のポットでやってたんだ。


 ◆ ◇ ◆


 正午過ぎ。いつものようにリスリお嬢様がリリアナさんを伴ってやって来ましたよ。


 それじゃ、焼いていくとしましょう。


 鉄板はもう準備完了しているしね。油を塗って、生地をだばー。

 具材を撒いて、タコがちゃんと入ってないと意味ないから、そこはきちんと注意してと。

 串をスッスっと上下にいれて生地を切って、手早く返していきますよ。

 思ったよりも簡単に焦げるからね。って、地味に大変だこれ。

 五×六で三十個焼ける鉄板を作ったんだけれど、一回り小さいほうがよかったかな?


 クルクルと返していって、いい塩梅に焼けてきましたよ。最後に油を塗って、表面をパリっとさせたら焼き上がり。


 お皿に六個ずつ載せて、ソースをかけて完成です。そういや、ララー姉様が昨日からいないんだよね。姉様の分は籠を被せて置いておこう。


 いや、リリアナさんがじーっと作るところを見てたからね。さすがに目の前でインベントリには入れられないよ。


 トレイにたこ焼き四皿と、お吸い物を載せてお茶……じゃないな。軽食の時間ですよ。




 あーん。パクリ。と、たこ焼きを口に放り込む。


 熱い! 美味しい! 我ながら上手くできましたよ。作ったのなんて久しぶりだったけど、この出来は非常に満足ですよ。鰹節が無いのがちょっと物足りないけれど、そこは諦めましょう。

 ルナ姉様も幸せそうに食べているので、味や食感に関してはまったく問題なさそう。うん、一安心。


 むしろ問題があるのはリスリお嬢様とリリアナさん。


 無言でたこ焼きを見つめたまま、微動だにしないんですけど。


「リリアナ、これは、本当に?」

「はい、お嬢様。この目で確認しました」

「……クラーケン」

「おふたりは問題なく食しておられますし、私も」

「リリアナ!?」


 ……なんで決死の覚悟みたいになってるんですかねぇ。


 リリアナさんがフォークに突き刺したたこ焼きを齧る。

 熱さに少しばかり狼狽えながらも、しっかりと咀嚼し、ごくりと呑み込んだ。

 そして――


「キッカ様! レシピを!」

「だめです」

「なんでですかー」

「それはリスリ様の台詞では?」

「え?」


 リスリお嬢様が驚いたように目を瞬かせた。あぁ、気が付いてなかったのね。口癖みたいになってたことに。

 あ、ルナ姉様が顔を背けて肩を震わせてる。


「うぅ、こんなに美味しいのに……」

「ここら辺りだと、そう簡単にタコが手に入りませんからね」


 そう云って、私は席を立った。

 仕方ないので、お好み焼きを焼きましょう。幸い、生地はまだ多少残っているからね。一、二枚は焼けるかな。具材は、キャベツと猪の塩漬け肉でいいだろう。


 そんなわけで、ちょちょいと焼きましたよ。


「これなら、まぁ、こっちでも作れるでしょう。どうぞ」


 テーブルの真ん中に、フライパンサイズのお好み焼きを置いた。

 フライパンで焼いたからね。どうにも綺麗に丸くできないから、フライパンの形に添ったサイズになるんだよ。私が作ると。


 こちらも好評。


 リスリお嬢様はお好み焼きを食べた後に、たこ焼きも食べていたけれど、食べた後、凄い打ちひしがれたような顔をしていた。


 なんというか、これまで常識となっていた思い込み的なことと、食して知った現実とのギャップをうまく処理しきれていないようだ。


 まぁ、お皿のたこ焼きが無くなるころには、開き直れるでしょう。美味しいは正義よ。


 ……いや、こういうのも開き直るという表現でいいのか? まぁいいや。


 お好み焼きのレシピは、口頭でリリアナさんに。

 ただ、ソースに関してはなんとか自作してと云っておいた。

 まぁ、デミグラスソースっぽいものは作れるんだから、問題ないでしょう。


 そして、たこ焼きのインパクトが強かったのか、お吸い物の方はなんというか、(スルー)された。

 いや、出汁のことがあるから、これのレシピは保留にするしかないんだけれどさ。なんというか、気にもされない感じであるのは……。むぅ。




 そして夕飯。


 ふふふふ。ダメ押しのカニクリームコロッケですよ。

 衣をつけて揚げるだけにしてあるから、調理もあっという間です。


 ということで、ちょっと時間的には早いですが、リスリお嬢様たちにも本日は夕飯を食べて行ってもらいましたよ。


 そして実食。


 亀蟹。やっぱり味が濃い、強いね。これまでに食べて来たカニクリームコロッケのなかでも、一番蟹の味が濃ゆいカニクリームコロッケに仕上がりましたよ。


 美味しい。


 こっちの世界での初の揚げ物がカニクリームコロッケというのは、いろいろすっ飛ばしてるような気もするけれど、そんなことは些細なことだ。


 私は食べたいものを作って食べるのだ。


 日本の家庭の食事事情は、外国から見るとかなりおかしいらしいからね。

 本当かどうか知らないけど。


 いや、日本みたいに多様な料理を出す家庭はないんだとか。和洋折衷でレパートリー沢山あるからね。


 日本の主婦は料理人(シェフ)か!?


 と云ったイギリス人がいたとかいないとか。

 アメリカにホームステイしたら、夕飯に焼いた肉塊が出たっていってた人もいたらしいし。うん。ただ焼いただけの肉。塩も胡椒もなし。それをみんな普通に食べていたとか。


 文化の違いというか、考え方の違いなのかな? 多様な料理は料理人が作ればいい。食べたければ、その店に行け、みたいな?


 こっちもそういう考えだとしたら、食文化が発展しなかったのもわかるな。食材の問題もあっただろうし。


 私はこっちに来てから、ずっと自炊だったから、その辺はよく知らないんだよね。考えたら、他人の作った料理といえば、テスカセベルムでくすねたスープと、あとはリリアナさんとフィルマンさんの料理くらい? 調理法も焼くと煮る、茹でるくらい。


 スープやシチューは発展してるけど、焼き料理は塩を振って焼くから、大きく変化していないみたい。香草を使うくらいかな。


 で、ふたりの反応はと云うと。


 泣かれた。


 えぇ、泣くほど? 

 さすがにこれは予想外だよ!? え、なんで? これはあれか、お昼にタコを食べさせたからかな? これまで食べる物ではないとされてきたものを食べさせられた後に、ちゃんとしたものを食べたから安心したとか!?


 もちろん、リリアナさんにレシピを強請られました。




 そしてお土産にカニクリームコロッケをいくつか持って、ふたりは帰宅。


 さて、油を一回で廃棄するのはちょっともったいないからね、明日も揚げ物ですよ。

 明日はとんかつを作るのだ。


 うん、ソースを作ってよかったよ。調味料が増えるだけで、作れる料理が増える。


 明日の夕飯はとんかつでいいとして、朝はなにをつくろうか?




 あしたの朝食のメニューを考えつつ、私はふたりを乗せた馬車を見送ったのです。





誤字報告ありがとうございます。

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