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157 半端なものを作るわけにはいきません


 おはようございます。八月も末日の二十八日となりました。

 芸術祭も明日で終了ですよ。本日は音楽会。そして明日はオークションがイベントの目玉とのこと。明日の夕刻に閉祭式が行われて、本年度の芸術祭は終了となります。


 まぁ、閉祭式後は「打ち上げじゃー」とばかりに、酒場とか宿屋の食堂なんかは大騒ぎになるらしいけれど。


 さて、昨晩、自宅に戻って作業をしてきましたよ。錬金装備をしっかりと作成してきましたよ。


 錬金装備作成→付術技量上昇薬作成→錬金装備作成→……を限界まで繰り返す。


 どうやら上昇の限界は設けられているようで。付術上昇薬は七十パーセント上昇が限界。鍛冶技能上昇薬は二五〇パーセント上昇が限界でした。


 一回だけ使ってお払い箱になった錬金装備が三セットできたけれど、これは冒険者組合に寄付してしまおう。


 錬金装備ができたところ、私用の錬金+鍛冶用装備を作成。


 薬を作るのに一時間掛かるために、いわゆるクラフト装備を完成させるのに五時間近くかかりました。


 それから入学祝の作成です。さすがに午前三時からではナイフの制作は朝までに間に合わないので、それは明日に。


 なので、先にセレステ王女殿下への入学祝を作って来ました。

 時間的にギリギリになりそうなので、言音魔法で時間を減速させまくって制作してきましたよ。

 それに加えて身体強化で、筋力、知力、技巧、敏捷をドーピングして作業しました。


 あ、ドーピング用に新たに装備を付術したよ。付術薬もできたことだしね。


 おかげで、なんとか二時間で完成しましたよ。


 作ったのはカメオのペンダント。じゃなくて、カメオ・アビレのペンダント。


 インベントリを引っ掻き回して、いい塩梅の厚さに黒白黒の縞になっているオニキスを選んで、カッティングして、磨いて、そして彫りましたよ。えぇ、ディルルルナ様の像を彫りましたとも。


 デザイン的にはあれだ、ミュシャのゾディアック。あんな感じの横顔だ。


 角を黒色、それ以外は白色のディルルルナ様の像、そして台座部分は黒。


 が、頑張ったよ。上手い具合に角だけ黒くできたよ。さすがに三層になってるカメオは珍しいんじゃなかろうか。


 ディルルルナ様の像の首元に金でネックレス状の装飾をして、そこにイエローダイヤモンドを幾つかはめ込んで完成。


 あ、いや、この後にペンダントトップの台座にはめ込んで完成だ。


 控えめだけれど、台座にも装飾が施されているよ。こっちには普通のダイヤモンドが七つはめ込まれているよ。


 七つか……どうせなら各神様の象徴の石をはめ込めばよかったかな? いや、七色だと趣味が悪くなりそうだな。これはこれでいいか。うん。


 調べたところ、イエローダイヤモンドの石言葉とやらは【清浄無垢】とのこと。うむ。毒無効、疾病無効の効果を持たせるわけだから、まさにぴったりの石ですよ。

 周囲のダイヤモンドも同じみたいだね。他に【不屈】とか【純潔】【完璧】とかあるみたいだ。まぁ、ダイヤはアレカンドラ様の象徴になってる石だしね。あ、【至宝の輝き】なんてのもあるんだ。これを知ったら、アレカンドラ様身悶えしそう。

 石言葉なんて、地球での話だしね。こっちではそういうのは無いみたいだ。神様方の象徴としてあるくらいで。それも色で合わせてるだけだからなぁ。

 だからディルルルナ様だと、黄色い宝石全般になるわけだしね。


 と、それはさておいて、付術上昇のドーピング薬を飲んで、ばぢん! とやって、入学祝のカメオ・アビレのペンダントトップの完成です。


 対毒、対疾病、双方無効率百パーのペンダントトップができましたよ。付術したおかげで、台座からカメオを外せなくなったけれど。外れて失くす心配がないからいいよね。


 あとはこれを箱詰めにして、うん、今日渡してしまおう。今日は音楽祭を鑑賞に行くわけだけれど、なぜか王妃殿下に呼ばれているんだよね。まぁ、オカリナの件もあるからなんだろうけれど。

 なので、リスリお嬢様方とは本日は別行動です。行く場所は一緒なんだけれどね。


 ◆ ◇ ◆


 馬車を降り、ベニートさんに先導されて劇場へと入る。


 すっかりベニートさんは私の専属執事みたいになっています。なんだか侯爵様に申し訳なくて、ひとりでも大丈夫だと云ったところ、「キッカ殿が事故に遭うかも知れんことを考えると、これでも足りないくらいだ」と云われてしまったよ。


 いや、まぁ、確かに。王都に来てからの事故と云うか、事件扱いのことに連続して遭っているからね。それをいわれるとなんとも云えなくなってしまうのだけれど。


 おかげで自分の足で街を出歩けるのは、夜中に内緒で散歩にいくくらいですよ。もっともそれも、クラリスとやり合ってからは止めているけれど。


 ん? バッソルーナ? あれは出歩いたと云うか、なんというか。


 あぁ、そういえば、魔法の鎧の欠点がいまだに把握できていないんだよね。ほら、【黒檀鋼の皮膚】を抜けて右目に矢が刺さったからさ。威力というか、勢いが減衰されていたから眼球で矢が止まったけれど、まともに受けてたら頭ん中に貫通してただろうしね。


 確かに威力減衰だから【黒檀鋼の皮膚】を展開していても、腕をつかんで力を加えていくと、ちゃんと腕には圧力を感じたりするんだよね。まぁ、握り潰すなんてことはできないけれど。

 ……あれ? それなら、矢が【黒檀鋼の皮膚】を抜けるはずないよね? どういうことだ?


 これあれかなぁ。ディルルルナ様に化けてたわけだけれど、あの術となにかしら干渉したのかな。ちょっと確認しないと危ないから、確認しないと。多分、女神様方も気づいていないと思うし。いろいろ実験することになりそうだし、それはちょっと先だな。うん。クラリスとやり合う時は、防御系の魔法は当てにしないで行こう。


「どうかなされましたか? キッカ様」

「はい?」

「いえ、なにかお悩みのご様子でしたので」


 あぁ、私があまりにも静かだったから、心配されたみたいだ。いつもは、あれはなに? あっちにはなんですか? って感じで、やたらとベニートさんに質問してたから。それこそ、まんまお上りさんみたいに。いや、みたいじゃなくて、まさしくそうか。


「悩みと云うか……あぁ、そうだ。ベニートさん。こっちでは入学祝いに贈り物をするような習わしはあります?」

「贈りものですか?」

「私のいたところでは、学校に入学する。成人する。きちんとした仕事に就く。といった際に、贈り物をするんですよ」

「そういったものはありませんね。成人の折には宴会を開くことはありますが」


 なるほど。贈り物、というところまではいかないのか。


「もうひとつ。刃物を贈り物とすることに、なにかしらのタブーとかありますか?」

「いえ、特には。成人男児は良い刃物を持つものだ、という慣習がありますから、両親や、徒弟入りした工房の親方などから刃物を贈られることはありますから」


 なるほど。成人の折には剣を贈られることもあると。実際には自分で選んで買ったりするのかな? お給金を貯めて。まぁ、それなら贈っても問題ないだろう。


 ……いや、プロポーズの意味のこもった贈り物なんてことになったら大変だからね。セシリオ様は可愛いけどさ。こっちの平均的な十歳とくらべると、幼い感じの外見だから。ただ、なぜか私は微妙に避けられてる感じがするんだよね。それがちょっと悲しい。


 む? 私はショタコンとかじゃないぞ。可愛いものが好きなだけだ。というよりも、多分、お姉ちゃんぶりたい気持ちがあるんだと思う。自分でも驚いているけれど、これも気持ちに多少なりとも余裕ができたからなんだろう。


 てくてくと通路を進み、途中で出迎えに来てくれたマリサさんと合流。王家専用の鑑賞ブースへと案内されました。


 ブースにいるのは国王陛下とオクタビア王妃殿下のみ。アキレス王太子殿下は、今日もお仕事とのこと。アレクス王子殿下はどうしたんだろう?


「キッカ殿、昨日の武闘大会のことは気になっておるだろう? なにせレブロンのところの騎士のことで、一騒動起きたからな」


 挨拶を終えた後、国王陛下が訊ねてきた。


「えぇ、まぁ。とはいえ、あれは私を殺そうとした奴じゃないので、それほど執着もありませんけれどね」


 そんなことを云ったところ、お二方とも怪訝な顔。なので、私を襲った黒マントに関しての話をしておいた。ただ、推測であると付け加えて。いや、確信はしているんだけれど、それについての説明はするわけにはいかないからね。やらかしてるから。


「ライマーだが、リンクス殿が云っておった通り人間を辞めておったぞ」

「え、何になってたんです?」

屍鬼(ワイト)になっておったよ。いや、実際には、屍鬼になることが確定している、ということになるのか?」

「はい?」


 私は首を傾げた。


 詳しく聞いたところ、こういうことだそうだ。ライマーは現状は生者、生きている状態。そのため屍鬼でありながら、屍鬼ではないということだそうな。死亡してはじめて屍鬼として蘇るらしい。


 尚、鑑定盤には――


 種族:屍鬼(生者)

 状態:従者(吸血鬼)


 と、表記されていたそうだ。


 なんなのよ、生きてる不死の怪物って。


 あ、屍鬼というのは不死の怪物の一種だよ。ゾンビの上位互換? ゲームなんかだと、レベルドレインとか使ってくる怪物だね。こいつに引っ掻かれたりすると屍鬼になる、なんていうのもあったかな。


「キッカ殿も知っていると思うが、以前に、キッカ殿が捕らえた不死の怪物と一緒のようだ」

「えっ!?」


 捕らえたって、あの壁をぴょんぴょんしてた奴だよね? え、あれ屍鬼だったの? ぜんぜんイメージしていたのと違うんだけれど。


 ……どうやらこの世界の不死の怪物は、相当にアグレッシブらしい。


 これ、【アリリオ】の二十層だっけ? 不死の怪物の階層。道理で誰も突破できないわけだよ。あんなのがいっぱいいる中を逃げ延びるのは無理だって。


「ふふ、あ奴等の処分は教会に協力を要請するしかないが、おかげでレブロンを処罰する目途が立ったぞ。奴のやらかした悪事の内容が、証拠付きで届いたからな」


 おぉ、国王陛下、すっごい悪い顔をしていますよ。


「お、おめでとうございます?」


 一応、こういったけれど、合ってるのかな?


「ありがとう、キッカ殿。安心するといい、奴は絶対に逃さぬ。なにせ、屋敷の地下から不明の死体が大量に発見されたというからな。どうも拷問を受けた末に殺されたらしい」

「え?」

「ディルルルナ様の神罰の後、隠されていた地下室が見つかったのだよ。運良く、地下室の天井が崩れてくれたおかげで、見つけることができたそうだ。生存者がひとりいたそうだが、かなり衰弱しているらしい」


 ……クラリスの食事とかかな? いや、もしかすると使用人たちの食事だったのかもしれないね。


「あの、国王陛下。ライマーが現状まだ生きているとはいえ、不死の怪物となっていたわけですけれども、そうするとレブロン男爵邸の使用人たちもそうなっているのでは? もしかすると、その地下室の死体や、捕らえられていた者は彼らの食事である可能性が……」


 私がそういうと、背後でオクタビア様が小さく息を呑むような悲鳴をあげた。

 国王陛下は控えていた近衛、ヘルマンさんに頷くと、ヘルマンさんは敬礼してブースから出て行った。


「やれやれ、仕方がないことなのかもしれないが、こんなことは前代未聞で疎いのだ。やはりどうしてもいろいろと甘くなってしまうな。キッカ殿はこういうことに詳しいのかね?」

「詳しいというか、話に聞いただけですね。吸血鬼にとって、人間は食肉でしかありませんから」


 私が答えると、国王陛下はそれはそれは深くため息をついた。


「まったく、災害どころではないな。あの酒を飲み過ぎると、ライマーのようになっていたのだろう? それを考えるだけで背筋が凍るというものだ」

「陛下、いやなお話はここまでにしましょう。今日はセレステの演奏を聴きに来たのですよ」


 王妃殿下が国王陛下の肩に手を置いた。


 ちょっと震えてる?


 うん……刺激が強すぎたみたいだね。ここはちょっと話題を変えよう。


「国王陛下、王妃殿下、ひとつお伺いしたいことがござます。セレステ王女殿下は、本年度よりバルタザール王立学院へと通われるのですよね?」


 確認すると、お二方は嬉しそうに頷いた。うん、やっぱりこの国は良いね。権力者でもちゃんと子供を愛しているみたいだ。


「実は、セレステ様の入学のお祝いにと贈り物を用意したのですよ。ご確認いただけますか? 問題ないとは思うのですが」


 そう云って、ずっと手に持っていた木箱を掲げてみせた。


 うん。ずっと持っていたんだよ。今日も恰好はゴスロリドレスだからね。この木箱以外は手ぶらだ。

 ペンダントトップは、厚めの布で包んで箱に詰めてあるよ。


 えーと、とりあえず、マリサさんに渡したらいいかな? さすがに直接渡す訳にはいかないものね。


 スススと寄って来た、オクタビア様付きの侍女であるマリサさんに手渡そうとしたところ、国王陛下がマリサさんを制した。


「あぁ、構わん。キッカ殿よりの贈り物だ。とはいえだ、我々が先に見てしまってよいのかね?」


 私から木箱を受け取った国王陛下が訊ねた。


「えぇ。贈り物として問題ないか、ご確認いただければ。私はこちらの贈り物におけるルール的なものを知らないので」

「ふむ。オクタビア?」

「キッカちゃんもこう云っていますし、先に見てしまいましょう。セレステには悪いけれど」


 そういってオクタビア様が箱を開け、丁寧に包んでいる布を解いた。


「まぁ……」

「これは素晴らしい。ディルルルナ様の像か……」

「私の手製の品となりますが、オニキスを用いたペンダントトップです。セレステ様のご健康を守るための品に仕上げました」

「ディルルルナ様は健康を司る女神様でもあるものね。まさにぴったりだわ」


 よかった。贈り物の選択としては、問題無いみたいだ。


「はい。対毒、対疾病ともに最高レベルで付術してありますから、それを身に付けている限り、毒にも、病にも侵されることはありません。あぁ、でも病気になってから身に付けても、病気は治りませんから、そこは誤解なきように」


 あ、あれ? 国王陛下と王妃殿下が固まったよ。


「き、キッカちゃん? いまなんて?」


 オクタビア様が、まるで油の切れた機械みたいな動きで私に向き直った。


「? 毒や病に侵されなくなると申し上げましたが……。あぁっ! 大丈夫ですよ。このペンダントを身に付けていても、病気などに対する抵抗力が弱くなったりしませんから」


 うん。人間の体って基本的に怠けものだからね。ひと月も寝たきりになったりすると、足の筋肉衰えて歩行困難になるくらいに。このペンダントを身に付けると、毒や病に対して絶対的に安全になるけれど、それで体の病気とかに対する抵抗力が衰えたりすることはないからね。

 というか、衰えたら大変だよ。地味な呪いのアイテムみたいなものになっちゃうよ。


 ひとりそんなことを考えていたところ、お二方とも私をじっと見つめていることに気が付いた。


 私は首を傾いだ。


「あの、どうしました?」

「い、いや、キッカ殿、これはとんでもなく価値あるものではないのかね?」

「どうなんでしょう? 折角のお祝い品ですから、頑張って全力で作っただけなのですが。なにせ、王女殿下への贈り物ですからね。半端なものを作るわけにはいきません」


 そう私が云うと、おふたりは顔を見合わせた。


 そんな大層なものだとは思わないんだけれどな。実用性は高いと思うけれど、普通に健康に注意していれば無用の長物だろうし。病気に掛かっても、薬があるしねぇ。危険は毒物くらいだろうけれど、その心配もあまりないみたいだし。


 ゲームだと毒が非常に厄介な虫がいたから、そいつを相手にする時には重宝したけれど。なにせ解毒薬は作れなかったし、なにより毒攻撃を受けたら十秒持たずに死んじゃったからね。それ以外だと、ほとんど使わなかったんだよねぇ。


 なんだか“国宝”なんて言葉が聞こえたような気がするけれど、きっと気のせいだ。以前に献上品として贈った、あの半透明剣の方が国宝だと思う。制作不可能な訳の分からない素材の剣だし。


 さて、本日の目的の音楽祭。


 形式はソロの演奏発表会みたいな感じ? 時折、複数人での演奏もあるけれど。


 曲調的には、落ち着いた感じの者が多いね。いや、落ち着いたと云うか、のんびりしたというか。

 軽快な感じの曲もあるけど、これはなんていえばいいんだろ。あれだ、感覚的にはキャンプファイアーの周りで踊る感じ? なんて云ったっけ? そう、フォークダンスだ! そんな感じの曲だね。


 ……なんだろう、私が毎晩唄ってる曲なんかは、不謹慎と怒られそうな気がするんだけど。いや、歌詞は日本語だからわからないだろうけど。曲調的に。アメリカでもロックなんかが生まれた当初は批判があったみたいだし。……あれは曲調じゃなくて、歌詞のせいだっけ?

 いや、私が唄ってる曲も大概だけどさ。赤い雨が――♪ とか唄ってるわけだし。


 そういや、音楽家とかはどんな感じなんだろう? どんな感じと云うか、立場的には。生きるための重要性を考えると、芸術関連は二の次になってしまうわけだし。いわゆるクラシック音楽全盛の頃の音楽家と似たようなものと考えていいのかな。多分、アンラではそうなんだろうけど。


 そういえば、ドワーフの酔っ払いふたりが肩組んで歌ってたっけね。多分、あれがいわゆる大衆歌ってやつなんだろうな。多分即興歌みたいな感じなんだろうけれど。コミックソングみたいな感じだったし。

 歌詞の内容? 云わないよ。品のない歌だったし。


 ふむ、セレステ様が、あんな激しい曲は聞いたことがないといっていたのがよくわかるな。


 あ、セレステ様の番だ。……って、アレクス王子殿下も出るの? いや、オカリナはふたつ渡したけれどさ。音色もそれぞれ違うけれど。


 おふたりを迎える拍手が止み、演奏が始まった。


 セレステ様が選んだ曲は、お空に浮かぶお城を題材にしたアニメ映画のエンディング。


 ちょっぴり安心。激しい曲だと浮きまくるからね。この曲なら問題ない。


 目を瞑り、耳を澄まし、曲に集中する。




 かくして、私は穏やかな気持ちで曲に聴きほれたのでした。



誤字報告ありがとうございます。

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