122 せいぜい瓦礫の山に変えるくらいです
こんばんは。……いや、おはようございます? えー、現在の時刻は十七日深夜か、十八日早朝です。
時刻が微妙に不明なのは、私が現在就寝中だから。
えぇ。只今、夢見での神託の真っ最中ですよ。
場所は自宅のメインホール。
大テーブルで差し向いに座っているのはディルルルナ様。
えぇ、女神様仕様の恰好をしていますよ。
ただ……ね。なんというか、大変、憤っておられます。
えぇ、なにがあったの? ここまで怒ってる姿って、初めてみるよ。
ルナ姉様っていったら、いつものほほんとしているというか、飄々としているというか、非常に泰然とした感じがあったんだけれど。
ちなみにララー姉様は悪戯っ子的な感じだ。
「あ、あの、なにがあったんです?」
私は端的に訊いた。ここまで怒っているんだもの、遠回しに訊くのはよくないような気がするし。
「酷いこと云われたのよ!」
「ひ、酷いことですか?」
「そうよ! 女神として生み出されて四千年以上経つけれど、こんなことを云われたのは初めてよ!」
バンバン!
テーブルを叩く。
あぁ、どう対処しましょうかね、これ。
他の神様方はどうしたんだろ? まさか落ち着くまで放置しとこうとか、そういうわけじゃないよね?
「キッカちゃん、聞いてる!?」
「はい、聞いていますよ。ただ、酷いことっていうだけじゃ、なんとも……。なんて云われたんです?」
「云える訳ないわ! なんでそんな腹立たしいことを私の口から云わなくちゃなんないのよ!」
バンバン!
いや、ほんと、何云われたのよ。というか、どこの阿呆が何を云ったのよ。ただ事じゃないよこれ?
そもそもルナ姉様って、苛ってした時点で、雷落としたりしてる神様だよ。人間のほうもそれを分かっているから、神様にあれほどまでに畏怖と信仰を持っているわけだし。
直近だと、私が強姦魔兵士共に取っ捕まった時の神罰がそうだったわけだし。
にも拘らず、ここまで激怒する侮辱をするって、想像もつかないんだけれど!?
「そ、その、それじゃ質問を変えますね。誰が云ったんです?」
『レブロンとかいうノロマよ!』
なぜわざわざ日本語で。『ノロマ』のフレーズを使いたかったのかな?
というかね。
またアイツか。
あの無駄なイケメンは本当にロクなことをしないな。
「というか、どういう状況でそんな暴言が吐かれたんです? さすがにブツブツと神様を侮辱するような言葉を吐きながら歩いてるとは思わないんですけど」
訊ねると、ルナ姉様が答えてくれましたよ。途中途中で恨み言が出るせいで、聞き終わるまでに時間が掛かったけれど。
えーと、要約するとね、こんな感じだったらしい。
宰相様がバッソルーナ閉鎖の件でレブロン男爵を呼び出し。
閉鎖関連に関し、男爵が反発。まぁ、これは分からなくもない。
毒物に関しての捜査がバッソルーナに入ることを宰相様が通達。これに関しては了承した模様。ブツを見せられては、拒否はできないだろうからね。
そこで、解毒のために私の解毒薬を用いることも通達。これに対し男爵が激しく反発。
なんのかんのあって万病薬の技術盗用とかの話に。そこで宰相様が『万病薬は神様由来のもの』と暴露。その結果、男爵が神様を侮辱したらしい。
神なんぞいるものか! っていう前提でなにかロクでもない事を宣ったとか。
本当、なにいいやがったんだよ、あのハゲ。
私はルナ姉様を見つめた。
……なんだか『うーっ、うーっ』って呻いているけど。
でもこれ、何言われたのか聞かない事には、どうにも……ねぇ?
「その、ルナ姉様、本当になんていわれたんです?」
もう一度問うた。
ルナ姉様は思い切り顔を顰めた。
なんというか、よくある物語、漫画とかの表現で云うと、ハンカチに噛みついて引っ張ってるって感じ?
めげずにもう一度問う。
今度は恨めしそうな目で見られた。
うぅ、凄い心苦しいんですけど。
そんなことを思っていたら、なんだか急にルナ姉様がオロオロしはじめた。
あれ?
かと思ったら、思い切り項垂れて、なにごとがボソリと。
「あ、あの、ルナ姉様? よく聞こえなかったんですけれど」
「家畜って云われた」
そう、かち……えっ、家畜!?
「え? ちょっ? は? る、ルナ姉様!?」
「家畜って、家畜って云われたのよ! 家畜って! 家畜の神様とかじゃなくって、家畜って!! 家畜そのものって!!」
バシバシとテーブルを叩く。
なっ!? あのハゲ、なんでそんなこと云ったの!?
というか、私だと、普通、家畜っていったら牛が思い浮かぶんだけど、こっちだと違うのかな?
「誰が牛よ! 私は羊よ!
……。
……。
……。
違うわっ! 羊でもないわよ私は!」
バンバンバンバンッ!
ちょっ、テーブル叩くの止めましょうよ。地味にその音が心臓に悪いです。
というか、牛だったら私も云われたことあるしな。まぁ、この胸のサイズだし。そういう揶揄は諦めるしかないよね。……いや、悪意しか籠ってなかったけれどさ。
ははは……。
あぁ、いや、落ち着け。いまは私の事はどうでもいいんだ。
それよりも――
「だからね、町をひとつ消そうと思うの!」
そう、町を消す――えっ、消す!?
私は目を瞬き、ルナ姉様の顔をまじまじと見つめた。
ルナ姉様は真顔だ。
うわ、マジだ。
「え、いいんですか? そんなことして」
「……怒られた」
あぁ、さすがにアレカンドラ様が止めたのか。
まぁ、そりゃそうだろう。個人の暴言に対し、町一個消すって云うのはさすがにやり過ぎだと思う。
「余計なところまで壊すから駄目って云われた」
えぇ……余計なところまで壊さなければいいんだ。
町の人間はとばっちりじゃないですかね? いや、この場合は多分、バッソルーナだからどうでもいいんだけど。
「ところでキッカちゃん」
「なんですか?」
「キッカちゃんも町を消せるのよね?」
「え? できませんよ、そんな無茶なこと」
なんだろう。なんとなくこの後の展開が見えるんだけれど。
「トキワ様ができるって云っていたんだけれど……」
「消すのは無理ですよ。せいぜい瓦礫の山に変えるくらいです」
言音魔法の【流星雨】。ゲームでのラスボス専用の竜語魔法だけれど、私も使えるようになってるんだよね。
言音魔法で使えなくなっているのって【英霊召喚】と【送還】ぐらいじゃないかな。【送還】はイベントエリアからの退去させるためのNPC用魔法だったから、使えたところで意味のない魔法だしね。
……あぁ、いや、他にもあるな。特殊なアンデッド召喚とか。ドラゴン復活とか、ドラゴンの魂を喰って回復とか。
問題があるか、無意味なものは使えなくなってるみたいだ。いや【流星雨】も大概とは思うんだけれど、被害を考えると。
で、それを聞いたルナ姉様はというと。
「まぁ、素敵。それじゃ――」
「私が瓦礫に変えて来いと?」
「お願いできないかしらー」
えぇ……。
いや、あの町は気にくわないから、願ったりではあるよ。うん。本気で。実際、あの町を出た直後は、『どうにかしてあの町を地図から消せないかな?』とか思って歩いてたし。
まぁ、その前にお金を回収しようと思ってたけれど、どうも思っていたよりも変な風に状況が転がったせいで、回収が難しそうだし。
ならばせめて腹いせをと思うのは当然だと思うのですよ。
というかですね、そんな簡単に町を消していいんですかね?
「構わないわよ。ダンジョンが管理される前は、村や町が魔物の暴走で壊滅するなんて、よくあることだったし。ここで町が一個消えたところで、なにも問題はないわ。それに、残しておいても今後はマイナスにしかならないもの。祝福を解いちゃったから。
素の状態での大地を相手に、連中の農業技術はお粗末過ぎて役に立たないわ!」
……二百年前はどれだけ過酷だったのよ。
そして祝福の効果がなくなると、そんな有様になるのか。
とはいえだ、さすがに大量殺人はする気はありませんよ。
えぇ、殺人はやむに已まれぬ最終手段ですとも。だって、そうじゃないと面白くなくなっちゃいますからね。人を苦しめたからには、最低でも同程度には苦しんでもらわないと、割に合いませんとも。
とりあえず、大量殺人は嫌だと、その旨を伝えた。
「あと、個人に対する罰にしては、やりすぎじゃありませんか?」
「あのハゲだけなら、すーっごく不本意だけれど、報復は我慢したわよー」
あ、『ー』が復活した。これまで行方不明になるくらい激怒してたから、気が気じゃなかったんだ。よかった。すこしは落ち着いたのかな?
それはさておいてだ、ハゲの言動だけなら、こんな派手な罰を降す気にはならなかったということか?
……ってことはだ、他にもあるんだよね?
え、町一個消すレベルの罰が執行されるほどの、やっちゃいけないことって、なにをやらかしたんだよ。
口元を引き攣らせながら、私はルナ姉様を見つめる。
「教会を破壊されたわー」
「は?」
私は自分の耳を疑った。
え? 教会が破壊されたって聞こえたんだけど!?
「えーっと、それはサンレアンの爆発事故的なものではなく、意図した上で破壊された、ってことですか?」
「そうよー。ふふふ。私たちは不要ってことよー。私たちの立像はもとより、お母様のレリーフも叩き割って踏みつけていたわー」
あちゃー……。これは擁護もできないわ。いや、もとよりする気なんざないけどさ。私はあの町の住人が嫌いだ。
「そもそも私は環境管理と担当した人類の管理を任された管理者代理だからねー。その管理から外れた者を処理するのは当然のことなのよー」
おぉぅ……これ駄目だ。落ち着いたんじゃなくて、激怒した気持ちが一周回って、変に冷静になってるだけだ。いや、表向き冷静に見えてるだけだ。
まぁ、六神の存在意義については、以前ララー姉様から聞いたからね。
今ルナ姉様が云った通りのことだ。魔素によりおかしなことになっているこの惑星の環境の正常化と、知的生命体の管理。
後者の方は、要は例の『他称魔王様』に手を出させないための管理。
なので、テスカセベルム担当のライオン丸は、アレカンドラ様にあそこまで説教されたわけだ。『造り替えようかしら?』とまで云われては、さすがにライオン丸も懸命になるだろう。なにしろ死刑宣告だものね。
となるとだ。これ、どうあっても私がやる流れだよね。
うーん。【雷嵐招来】と【流星雨】は一度試しておきたかったから、歓迎なんだけれど、はた迷惑極まりないのも確かだからね、これ。
「その、ルナ姉様? 神罰執行代行をするのはやぶさかではないのですが、事前通達はお願いしますよ」
「? いきなりお願いしないでってことかしらー?」
「いえ、私にではなく。とりあえず、町の住人を追い出さないといけないじゃないですか。あと、いまは町を閉鎖するのに、王国から赤羊騎士団と軍団が動いているんですよね? 彼らを巻き込むわけにはいきませんよ」
そういと、ルナ姉様はぽんと手を叩いた。
「あぁ、確かにそうねー。すっかり失念していたわー。それじゃー、教会に仲介してもらいましょー」
いうなり、パチンと指を鳴らす。
すると、テーブルのすぐわきに、金髪の女性が現れた。
彼女は突然のことに目をぱちくりとさせたかと思うと、私とルナ姉様の姿を見て、思い切り顔を強張らせた。
「え、え、これは……」
「あー、教皇猊下、これは夢ですからご安心を。でも同時に現実でもありますよ。夢見での神託のお時間です」
私がのほほんと云うと、ビシタシオン教皇猊下はなんだか泣きそうな顔をした。
「ルナ姉様、ここってお茶とか出せませんかね?」
「できるわよー。こんなのでいいかしらー?」
テーブルの上に、お茶とお茶菓子がポン! っと現れた。
ご丁寧に、白い煙がぼふんと湧く演出付きだ。お茶は昆布茶。お茶菓子は芋羊羹。
「そういえば、このお菓子の綺麗な黄色はどうやって出すのかしらー? お母様のところに持って行った時は、キッカちゃんのを複製したんだけれど、私が作ったら微妙な色になったのよー」
「あぁ、クチナシの実を煮出した水でお芋を茹でるんですよ。クチナシは温室にありますから、広めるなら持って行って構いませんよ」
「それじゃ、そのクチナシも農研に持ち込むわねー」
「あ、食用ならそれで問題ないですけど、そのままだと布を染めたりするのには不向きだと思います。染料にするなら、確か、なにか混ぜたりしないとダメだったかと」
そんな私たちの会話を聞きつつ、教皇猊下は突っ立っていた。
……教皇猊下、オロオロしているというか、途方に暮れているというか、どうにもこの現状に理解が追いついていないみたいだね。
まぁ、ここに居るってことは、就寝していたんだろうし。
「教皇猊下、どうぞこちらに。重要なお話ですよ」
私がとなりの席を指し示すと、教皇猊下は大人しく席に座った。
「こうして顔を合わせるのは、加護を授けた時以来ね、ビシタシオン。壮健でなによりだわ」
「はっ……。あ、め、女神様に有られましては、ご機嫌麗しゅう――」
おぉぅ、しどろもどろだ。
……うん。あの凛とした姿のお姉さんが、見る影もないな。
「……ルナ姉様、そこで私を見ないでくださいよ。もう、ここは無礼講として、女神らしさをとっぱらってしまっていいんじゃないですか?
いや、教皇猊下もそんな泣きそうな顔をしないでくださいよ」
若干グダグダになったものの、どうにかまともに会話ができるようになったのは、お茶菓子の芋羊羹が半分になった頃だった。
「その、私がここに召ばれたのはなぜでしょう?」
「先にも云いましたけれど、神託ですよ。ルナ姉様?」
「えぇ。ビシタシオン。バッソルーナの教会が町の者達によって穢され、破壊されました」
あ、教皇猊下が止まった。
「早ければ本日夕刻、遅くとも明日の朝には報せが届くでしょう。
私としてはすぐにでも神罰を降したいのですが――」
「ダメですよ。とりあえず、住人を追い出してからにしましょう。
あ、もちろん、連中の所業を周知することも忘れずにしないと」
「そうね。我らと敵対したのですし、今後は自力で勝手に生きてもらわないと。手助けなどされては困りますからね。まぁ、弱者に手を差し伸べることは美徳ではあるのですが……」
「情けは無用ですからね」
さすがに刺激が強すぎたのかな? 教皇猊下、再起動しないんだけど。
「その、事実、なのですか?」
「えぇ、事実ですよ」
あぁ、教皇猊下としては、とてもじゃないけれど信じられないことだよね。神様に喧嘩を売るってことだもの。
……実際的なところだと、被害額のことも考えているのかもしれないけど。
でもそんな心配は無用だよ。町がなくなるから。
「ビシタシオン。あなたにやってもらうことはふたつ。
ひとつ。軍犬隊を派遣し、町にいるものをひとり残らず町から退去させること。これには現地にいる赤羊騎士団に協力を願いなさい。
ひとつ。王宮に赴き、これから行うことについて連携を取れるよう、教会として要請をすること。
このふたつです」
「畏まりました。しかし、なぜ住人を退去させるのですか?」
「あの町を地図から消すためですよ。近く、バッソルーナの町は、人々の記憶の中にだけある町となることでしょう」
あ、教皇猊下の顔が引き攣った。
でも、瓦礫に変えた後はどうなるんだろ?
町を再建とかは……ないよなぁ。神罰で滅んだ場所に町を建て直そうとか、信心深いディルガエアの人はやらないだろうし。
神の怒りを買った場所なんて、不吉過ぎるもの。
なにせ、私の貰った土地でさえ、一年も放置されてたんだからね。一等地だったのに。教会も巻き込んで吹き飛ばしたって理由で。
ん? もとの住人? 連中が住めるわけないじゃん。むしろ、自分たちに対する神罰の降された場所に住む根性があるのなら、是非とも見せてもらいたいものだよ。
「あの、教皇猊下、大丈夫ですか?」
一向に動かない教皇猊下に声を掛けた。
「だ、大丈夫、大丈夫です。これは夢。夢ですよね?」
「夢ですけど、現実ですよ。
どうしましょ? 明日の朝一番で、教会に行った方がいいですかね?」
半ば現実逃避している教皇猊下の姿に心配になって、私はルナ姉様に訊ねた。
「んー。お土産を渡すから大丈夫でしょー。
ビシタシオン。明日、すべきことを忘れないように。ここは夢ではありますが、その内容は現実ですよ。
その証拠として、この茶菓子を土産として渡しましょう。
では、おやすみなさい」
ぱちんと、またしてもルナ姉様が指を鳴らすと、教皇猊下の姿が掻き消えた。
「これで大丈夫かしらねー」
「決行日は……早くても五日後くらいですかね?」
移動と退去、その前に命令書だのなんだのの用意もあるだろうし。なにしろ軍隊が町の封鎖で動いているからね。
町を出入りした商人たちも探して調べているらしいし。お祭り関連で忙しい時に、本当、余計な仕事だよ。おまけに凄く面倒臭いという。
「決行は六日後くらいを予定しましょうかねー」
「難民はどんな扱いですか?」
「放っておくわよー。自分たちでなんとかすればいいんじゃないかしらー。あの領地の祝福はもう解いちゃったし、作物を今のように育てるには、熟練の技術が必要になるわねー」
……あー。祝福で簡単に育てられる土壌ができているからねぇ。それがなくなるのか。さっきも思ったけれど、それってかなり厳しいよね。土作りとか理解しているのかな? 農研の方は分かってて肥料とか研究しているみたいだけれど。
「それじゃー、キッカちゃんもお願いねー」
「あ、お願いがひとつ」
「なにかしらー」
「ルナ姉様に化けることのできる何かを貸してください。私のままでいくと、後々問題にしかなりません」
私がそういうと、あぁ、と云わんばかりに、ルナ姉様は胸元で手を合わせた。
「例のララーの作った仮面みたいなやつねー。分かったわー。用意しておくわねー」
「はい。お願いします」
「それじゃー、意識を返すわねー。おやすみー」
ルナ姉様のそこの声を最後に、世界は暗転して、私の意識は落ちた。
◆ ◇ ◆
翌朝。目が覚めると、私は慌てて周囲を見回した。
そこはもう見慣れた、イリアルテ家別邸の私の借りている部屋。
部屋の隅に置かれているマネキンは、緋色のドレスを着こんでいる。
うん。ここは王都だ。でもって、昨夜の夢は現実と。
そうか……私、町を一個潰さなくちゃいけないんだね。
そんなことを考えながら、私は口元にニタリとした笑みを浮かべたのです。
誤字報告ありがとうございます。