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ふっ、まだアルコールが残ってやがる

 まだまだ、メンドクセー状態が続きます。


『・・・・・・・・n ga』



 照りつく感じと肌がチリチリする不快感に、まぶしいが薄目を開けはじめて屋外の風景が見えることに気がついた。


 あ゛ぁ? まるっきりの屋外じゃねぇか。


 しかし肌触りが最低なTシャツだな。

 洗濯で使った洗剤のせいだろうな。

 チクチクするしサイズデカ目だな。

 通販でサイズ確かめずに買ったどれかだろう。


『・・・tu te ・・・・ da sa ・・・』


 変な耳鳴はするし、不快なので、わし脱ぎます。


 触ているところに刺激を覚えるから変な模様が描かれたTシャツをそこらに脱ぎ捨てた。趣味じゃねーし。


 腰に手をやる。どやっ。ヒーローポーズだ。


 うむ、おっさんの裸体に需要はねえわな。


『ki ke ・・・ de ・・ nige ・・・・』


 ハズカシイなんて言葉は忘れた。書店でエロ本を堂々と女性が打つレジまで持って行って精算でけるようになって行く年月、ぶさいくなオヤジなど誰も見向きもしない瘴気を漂わせているからのぉ。ふぉっふぉっふぉっ。


 言って自分で凹む。orz


『そこから身を隠せるところまで、移動してください』


 なんですと。


『急いでください。』


 明瞭に聞こえだした声の主を疑問に思うよか、行動するのが優先されそうだ。なう。

 わしは前方に見える雑木林の中に駆け出した。いま。


 ぅんー・・・・・運動不足だ。足がもつれる、インドアなわし。現在。


 わしは"謎の声"に導かれるままに、奥へと移動した。


 雑木林の中に飛び込み、後を隠すように転がったり、なるべく直線的な移動は避ける。


 しかし体力使うわー。きつい。


 頭痛がないし二日酔いじゃないけど風景がぶれたり二重に見えてるぞ。まだ抜けてねーのかぁ。


『その辺りでしばらく息を潜めていて』


 やっとお許しが出た。


 そろそろあんたの素性と理由が知りたいのだがね。


『トラブルに巻き込まれないようにいまの状況を先にしておきたいのだけど、いいかな』


 緊急性があるなら、そっちがいいね。


『はい、いいね頂きました』


 ちっ。


『では、続きはCMの後で』


 なんやそれ!


『まぁまぁ』


 まあまあは、・!『一回!』


 くっそー。


『さて、我々とは別に二つの勢力が今回の転移に間接的とはいえ関わっています』


 ふむふむ。


『あなた達の転移に、まず敵対国をなんとかしたい勢力の勇者召喚が干渉しました。そしてさらに勇者召喚を邪魔をした勢力があります』


 ん? なんか説明に違和感があったが、先を聞いてからにしよう。


 はあ、それで。


『基本、彼らだけでは異世界から勇者を召喚するなんて力はありません。やっても失敗するだけです』


 ふむ。


『それだけならいいのですが、タイミングがこちらと合うことで干渉が起き、呼び出し場所が大雑把にですが彼らにも伝わってしまうのです。そして少なからず悪意が上書きされます』


 ほお。


『召喚勢力は、異世界からの勇者が手に負えなくならないように、奴隷化の罠を術式に込めていました。あの貫頭衣に施された術式がそうです』


 あの落書きのTシャツはカントウイね。よし、覚えたぞ。


『召喚の邪魔をする側の勢力からその暗部がすぐそばまで来ています。お静かにね』


 わしは無言で首を縦に振った。


『はい、一端CMに入りまーす』


 (なんやと?)


お読みいただき感謝します。

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