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はじめてのお外

「キャーー!これが外の世界?魔界⁉すごいすごい!キャー‼」


お父様から無事お許しを頂いた私は早速お外に出て大興奮!キョロキョロと辺りを見回し、胸いっぱいに深呼吸した。ふふっ、今日はとってもいい天気!外出するにはもってこいの日ね!って言いたいとこだけど、昼だというのに空は紫色で何となく薄暗いし、お家の外は森が広がっていて何だか珍妙な形の木ばかり生えている。しかも微妙に動いてる気がするけど魔界ではこれが普通なのかしら?


「キュイ、あんまり興奮してはダメだ。ほら…また魔力が漏れてる…」


言いながら私の首筋でスーハースーハーしているのはもちろんルー兄様です。


「キュ〜イっ、行きたい所があれば僕に言ってね?キュイとだったら何処でも連れてってあげるからねぇ〜」


リュー兄様がルー兄様の顔をぐいぃ〜ゴキッ(⁈)と押しのけ、素早くチュッと音を立ててキスをしてきた。その瞬間、ドゴォッ!っと鈍い音と共にリュー兄様は森の奥へと飛んでいった。


「姉さま、『気持ちが悪いから二度と触るんじゃねえっ、そして死ね!』とハッキリ兄様達に言った方がいいです。でないと、僕の姉さまがどんどん汚されてしまいます」


見た目12歳ぐらいに成長したランはもう私と同じぐらいの背丈になっていた。お母様に似た儚げで綺麗な顔を歪め、ハンカチで私の口と首筋を拭うと、ランはぎゅっと私を抱きしめつつ、左手はしっかり私のお尻を撫であげる。


「ランったら、いくら兄様達が変態でもキュイはそんなこと言わないよ?」


過剰なスキンシップが100年以上も続けば慣れるというものである。

今だ尻を撫で続ける左手をやんわりと掴むと、今度は右手で私の胸を包み、その綺麗な顔を胸の間に沈めた。


「姉さまったら優し過ぎます…。その優しさは僕だけに向けてほしいのに」


ふにふにスリスリふにふにスリスリ…


胸を揉みながら器用にその胸に頬ずりする。は、鼻息が…ランの鼻息が……。


「キュイから離れろこの変態が!」


胸にしがみ付いてたランはべリッと剥がされ、そのまま森の中へ投げ飛ばされた。


「大丈夫かキュイ?あの変態共がいない内にルー兄様と二人で出かけよう」


キラキラ笑顔で振り向いたルー兄様。とってもかっこいいんだけど、く、首が…ルー兄様の首がああぁぁ!!


「る、ルルルー兄様!くび!くびがっ、首があっ!!」


あらぬ方向に曲がっている首を震える手で指差すと、ルー兄様は「ん?」と言いがら首をさする。


「…ああ、さっきリューにやられた時だな。首の骨が折れてちょっと意識が飛んでしまったよ」


はははは!と笑いながらボキッと音を立てて首を元の位置に戻す。怖っ!首が折れたら死ぬんじゃないの⁉ちょっと意識が飛んだだけってどういうこと⁈


「ルー兄様…本当に大丈夫ですか?」

「キュイ、もしかして心配してくれてるのか?嬉しいよ」


ほんのり頬を紅く染めて、ルー兄様はふわっと笑った。ドッキーン!

美しい兄様の笑顔に固まっていると、そのままルー兄様の腕の中に閉じ込められた。その時、ふわりと清涼な香りが鼻を掠めた。

実は私、最近魔力の匂いが分かってきたんです。ルー兄様は爽やかなミント系の香りってとこでしょうか。いい匂いだから確かにスーハーしたくなるのが分かる気がするけど、私はこんなに鼻の穴を広げて興奮しきった顔をしてまで人の匂いを嗅ぎたくありません。そう、私の首筋で只今絶賛嗅ぎまくり中のルー兄様のように。

兄様、さっきの私のトキメキを返して下さい。


「ル、ルー兄様っ、ちょっといつもより激し過ぎませんか?って……あっ!」

「ん…はぁ……、すまないキュイ…興奮したキュイの香りに当てられたようだ……ふっ…」

「んあっ!ルー兄様っ…‼」


ルー兄様は私の首筋に直に鼻を擦り付け、深く息を吸って吐くを繰り返す。熱くて荒い息が首を刺激して、くすぐったいわ背中がゾクゾクするわ変な声が出ちゃうわでちょっと誰かこの変態を止めて下さい!


「はぁっ、キュイ……んっ、ダメだ、もう我慢出来ないっ」

「え⁈ ルー兄様、ちょっとっ!ん、やあっ⁉」


首筋に熱く湿ったものを感じ、ビクッと肩が跳ね上がる。チュクチュクと音をたてながら熱い舌で何度も首を舐め上げて、チュウッと強く吸われた。


「っ!やめてルー兄様!何してるの⁉」

「ん……キュイ、キュイがほしい…。兄様にキュイを…」


首を貪られながらきつく体を抱きしめられる。


「っ!!!???」


ふ、太股に、太股になにか硬いものが当たってる‼

いやあぁあ!擦り付けないでええぇっ!!


「悪霊退散ーーー‼‼」

「消えろ変態ーー‼‼」


怒声と共に、ルー兄様が視界から消えた。


「ルー兄〜、なぁ〜に勝手に僕のキュイに吸い付いてんの〜?キュイを舐め回していいのは僕だけなんだからあ!」

「なんて汚らわしい!汚い舌で姉さまの清らかな体を穢した挙句に、その破廉恥極まりない股間を押し付けるなど言語道断!」


森から飛び出したリュー兄様とランが、ルー兄様を袋叩きにしている。リュー兄様はマウントポジションをとって激しいパンチを繰り出し、ランは股間を狙って何度も足を振り下ろしている。


ああ、やっとお外に出れたと思ったら早速これですか…。やっぱり一人で出掛けるべきでした。



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