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第七章☆サナギ
バタフライエフェクトからカタストロフィまでの経緯について
頭の中で声がしていた。私は他の人たちに食事を振る舞ったあと、眠くて横になっていた。
なんでもない小さな出来事が重なって、ある時蓄積したものが破滅へ向かう。
五齢の幼虫がサナギになって、やがて羽化する。サナギの間、中で何が起こるのか外からはわからない。
細胞が入れ替わり、前と後とで全く異なる姿へメタモルフォーゼする。
とうとうと、声は語った。
私はとにかく眠くて動けなかった。
「ここは当たりだな」
「ああ。他の施設の連中に先を越されなくてよかった」
男たちの話声が聞こえていた。
他の施設の連中?まだ他にも人がいるんだ!では、この人たちを仲間だと認識するのは早すぎたかもしれない。
でも、お腹を空かしていた人をほっとくわけにはいかなかった。
五齢の幼虫の部屋に彼らを入れてはならぬ。
声が言った。
私は、子どもたちを守らねばならない、と強く思った。
うかうかしていると、五齢の幼虫たちに入れ知恵をして軍隊を作るやからが現れる。それからでは取り返しがつかぬ。
声と私の思考が重なり、一致した。
それがコールドスリープに入る前に施された思考だった。
私はあなた。私は私。
声と思考が混ざり合い、脳内でシナプスに微弱な電流が流れた。




