表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/71

30話 貴方は

俺の魔法は、魔物やサフィーの方に近づき、その周辺を強い光で包み込んだ。


「サフィー!!」


ダメだ、俺の魔法が、サフィーを傷つけてしまうなんて。


俺の魔法が、自分を助けるためだと、思ったのに、それで自分も傷ついてしまったら、サフィーは……


俺には、この光が収まるのを待つことしか、できないのか。


そうしている間にも、徐々に、光は収まっていく。


俺は、それを、ただ、見ていた。


そして、光が完全に収まった時、魔物は、消え去っていて、一人で立っているサフィーの姿が見えた。


そして、目を開いたサフィーが、言葉を発するまでの瞬間が。


ただ、ひたすらに怖かった。


「シオ……シオ、どうしたの?」


そう言ったサフィーは、何事も無かったかのように、俺の顔を覗き込んだ。


「え……大丈夫、なの?」


「え、なにが?さすがにすごそうな魔物が、こっちに来た時は驚いたけど、ちゃんとシオが守ってくれたじゃん。」


「そっちじゃなくて、俺の、魔法、なんだけど。」


衝撃で、上手く頭が回らない。


「シオの魔法?眩しかったけど、綺麗だったよ?」


本当に、俺の魔法が、効いていないの?


でも、サフィーは、何も気にしてなさそうだし。


「……ううん。なんでもない。先、進もっか。」


「……?うん。」


そして、俺の言葉に、サフィーは、頷いた。


しばらく歩くと、洞窟の奥は、行き止まりになっていた。


「ここが最深部かな?見たところ、何もなさそうだけど。」


「そうだね。でも、第二王子の予知夢が本当なら、多分ここに何かあるんだよね。ここに来るまでには、特別そうなものは、無かったし。」


すこし周辺を見回していると、サフィーが、言った。


「あれ、ここの壁、なんか他のと違くない?」


そして、サフィーのいる方に近づき、俺も壁に手を置いてみる。


……この感触、触ったことがあるような気がする。

これは、もしかして、魔石?


もしそうなら、魔力を流せば、なにか起きるかも。


念の為、防御魔法を展開する準備をして、壁に魔力を流してみる。


すると、その部分の壁が、崩れるように消え、さらに奥へと続く、通路が現れた。


「すごい、まだ先があったんだ!」


「魔石の効果の一つだね。行ってみようか。」


そして、俺たちは、洞窟の先に進んだ。


しばらく進むと、すこしひらけている空間にたどり着いた。


何もなさそうだな、と思いつつ、サフィーに声をかけようとした時だった。


「……待っていたのよ。あなたたちが、フォーリアス、第二王子の使いなのね。」


誰もいないはずの空間に、いきなり、声が響いた。


「そんなに警戒しないで。あなたたちに、危害を加えるつもりはないのだから。」


まばたきもしていないはずなのに、何故か、そこには、一人の女性が立っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ