5話 対面
そして、学園に着いた俺たちは、ある客室に通された。
そこには、二人の王子の姿があった。
シアンと二人揃って、お辞儀をする。
「第一王子殿下、並びに第二王子殿下に挨拶申し上げます。ノルディック侯爵家、次男のパーシアンと申します。」
「同じく、三男のリュシオンと申します。」
こういう時、双子ではあっても、シアンが兄なんだな、と思う。
「よく来たな、歓迎しよう。とは、言っても、これからは、共に過ごす時間も多くなる。難しいかもしれないが、気軽に話してくれると嬉しい。」
鮮やかな赤色の髪とオレンジの目、こっちが第一王子、アルシャリオ殿下、みたいだね。
「そうだな、私も同じ意見だ。そこまで気負わないでほしいかな。」
それに続いて、薄い赤紫色の髪と黄褐色の目をもつ、第二王子、フォーリアスが話す。
「「ありがたいお言葉に感謝いたします。」」
「それにしても、息がぴったりだな。やはり双子だからか?仲が良いな。」
第一王子の言葉に、すこし言葉を詰まらせて、二人で別々の答えを返す。
「……そうですね。」
「……共に育った、という程度です。」
……シアン大丈夫かな。そんなに嘘つくのも得意じゃないはずだし。
まあ、やらせた俺が言うのもなんだけど。
「……そういえば、二人のことは名前で呼んでも構わないか?」
「ええ、俺は構いません。」
「俺も、特に問題はありません。」
「そうか。だったら、俺たちのことも名前で呼んでくれ。いいよな、フォーリアス。」
「そうだね、好きなように呼んでくれ。」
ちゃんと許可取って、こっちにも気を使わせないように対応する、噂は当てにしてなかったとはいえ、しっかりしている人でよかった。
すこし、動いてみようかな。
「一つ、質問してもよろしいですか?」
俺の問いに、第一王子が答えてくれる。
「ああ、構わないぞ?答えられないことはあるかもしれないがな。」
「ええ、それは存じております。では、お二人への質問なのですが、どうして俺たちを側近に選ばれたのですか?」
「どうして、か。……逆にどうしてだと思う?」
にこやかに笑みを浮かべて、第一王子が答える。
嫌な言い方してきたな。
「俺たちの属性魔法の適性や魔力量を考えてのことではないのですか?」
普通、属性魔法の適性や魔力量に関する情報は、家族以外には知らせないものだが、貴族は、それを王城に教える必要がある。
だから、知っていて選んだって言うのが、妥当だと思うんだけど……
「そうだな。魔法の才についても考慮したからな。」
「私も同じようなものだね。才があるほど良いという訳ではないが、それ故に差ができてしまうのは仕方のないことだから。」
……ん?
「さて、そろそろ時間か。入学式に遅れる訳にはいかないからな。」
思ったより早かったな。……まあ割と結果は得られたし、よしとしよう。
「そうですね。移動しましょう。」




