2話 与えられた役割
「やあ、よく来たね、二人とも。」
父上たちが俺たちを出迎えてくれた。
「今、お茶をお入れしますね。」
父上の側近が声をかけてくれる。
「ありがとうございます。」
「いきなり呼び出して、悪かったね。」
……割といつもの事だと思うけど。
「それで父上、今日は、どのようなご用件でしょうか?」
「そうだね。……今日は、これの話をしなくてはならないんだ。」
そう言って父上は、一通の手紙を取り出した。
これってもしかして……
「王城からの手紙、ですか。」
「そうだね、しかも国王陛下の印付きなのだよ。」
父上がにこやかに言う。
絶対、笑って言えない内容でしょ。国王陛下の印とか。
「三ヶ月後、二人と同じように、学園に入学する二人の王子殿下のことは、知っているかい?」
「はい、アルシャリオ第一王子殿下とフォーリアス第二王子殿下ですよね。」
シアンが説明する。
第一王子殿下は、正妃の子で、第二王子殿下は、側妃の子であるため、年齢が一歳差で、学年も同じになるらしい。
……うん、すごい乙女ゲームみたいな設定だなって思った。学園は、割と行事とか多いらしいし。
ひとまずそれは置いておいて、父上の言葉から、内容を予想してみる。
「それなら、その手紙の内容は、お二人に関するものなのですか?」
「ああ、どうやら、お前たちがお二人のお眼鏡にかなったらしい。」
……嫌な予感しかしない。
「パーシアンに、フォーリアス殿下の、リュシオンに、アルシャリオ殿下の学園在学中限定の側近になってほしい、とのことだ。」
「……なぜ、俺たちが?」
学園には公爵令息も何人かいるはずだし。同学年とはいえ、侯爵令息だし。
「それが、私にもよくわからないんだ。この手紙にも、そこまで詳しい内容は書かれていなくてね。」
「そう……ですか。」
お二人のことは、見たことはあるけど、直接話したことはないしな。何を考えているのやら。
「二人は、どうしたい?」
「……俺は、構いません。」
「シオンがいいなら、俺も。」
すこし迷ったけれど、父上も王族相手だと断りにくいだろうし。これを断って、あとからなんか言われても、面倒だし。
「大丈夫なのか?二人とも。あまり目立つことはしたくないんだろう?」
「それはそれっすね。でも、シオンもいるし、何とかします。」
シアンもやりたくはなさそうだな。
「シアンの言う通りです。俺も、シアンがいれば、何かあっても、どうにかなると思います。」
「……そうか。しかし、ありがとう、二人とも。さすがの私も、王族相手には、強くは出れないものでね。悪いが、頼んだよ。」
お礼言われちゃった。察したの気づかれたかな。
とりあえず、アイルに頼んで、第一王子殿下と第二王子殿下のこと、調べてもらおうかな。知っていることは多い方がいいだろうし。




