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15話 少女の魔法

「教えるのは水魔法でいいんですよね?」


水魔法が使えるのか聞いてきたってことはそれでいいはずだし。


「うん!水魔法は使い勝手がいいって聞いたから。」


確かに。汎用性が高い上に、上手く使えば危険性が低い水魔法は、使えると便利なんだよね。


「……どんな水魔法が使いたいんですか?」


それから知らなきゃ話になんないもんなー。


「えっと、さっきシオがやってたみたいなやつ!いろんな形にしたり、色を変えたりもできるんだよね!」


「……できますが、一日でできるかどうか。」


明日からは、シアンと行動することになるだろうから今日で仕上げなきゃいけないしなー。


繊細なコントロールって言う割に難しいんだよね。気を抜くとすぐ形崩れるし、慣れればできるけど。


「色に関しては、イメージでできますよ、案外そちらの方が簡単かもしれません。」


「そうなんだ。じゃあ色つける方からやってみようかな!」


「えっと、まず水球は作れますか?」


さて、どんなものかな。ここの安定感でだいぶこれから違うんだけど。


「……できた!」


けっこう速いし、そこまで形が崩れてもいない。

思ってたより早くできるようになるかもな。


「ではその状態から……」


それから数時間がたった。



「できたぁ!」


犬や猫、うさぎなどの動物や沢山の音符が様々な色に輝いている。


「よく出来ましたね。まさかこんな短時間でここまでできるとは思っていませんでした。」


いや、普通に俺とシアンもこのぐらいの時間でできたけども……


自分たちが規格外なことを自覚しているからこそ、その規格外と同じように魔法を成功させたことに驚いている。


なんか上から目線で嫌だけど。


「ほんとにありがとう!これならきっと、お母さんも喜んでくれる!」


純粋な笑顔に、自分が未だサフィーを疑っていることに対して罪悪感が湧いてくる。


……ダメだな、情を持ってはいけない。優先すべきものを見失っちゃいけないから。


「別に、俺はただ使い方を教えただけです。これは、サフィーが努力して得た結果です。」


言い終わると同時に、サフィーが目を見開いて、嬉しそうに笑った。


「……?なんですか、その顔。」


「だって、シオやっと私の名前呼んでくれたんだもん!嬉しいよ!」


普通に無意識だったんだけど、気にしてたんなら悪かったな。


「そうでしたか?あまり気にしていませんでした。」


「そーだよ!……あ!私もう行かなきゃ!」


話しているうちに、もう日が暮れ始めていた。

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