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ウルフと戦闘
ウルフとの目が合った瞬間、1頭がこちらを見た。
背筋がひり付く。一頭なら行けるか?
いや、選択肢はないな。逃げる方が難しいわ。
スラリと腰に佩いたショートソードを抜き切り右手に。
左手には手のひら上に水玉を2つ出す。
あれからの修行の成果を見せる時だ。主に剣の。
ダダッと飛ぶように地面を蹴りこちらに駆けてくるウルフを視界におさめつつ大きな声で
「槍持ってるあんた!もうちょっとそこの2頭引きつけといてくれ!」
我ながら情けないが1頭で手一杯なのでもう少し粘ってもらおう。
地面に手をつき、低い姿勢でウルフの接近に備える。
素早い動きで背後に回り込まれる。
ウルフはそのまま鋭い牙を俺の首に届かせる。ことなく横を通った。
ウルフが首を振って体勢を整えるのを待たず接近し小さく剣を突き出す!
ザシュッ!と嫌な筋肉質の体に剣が吸い込まれウルフの致命傷になる。
土を混ぜた水玉を霧状に展開してウルフの接近に備えた。
つっこんできたウルフの目に土混じりの水が目に入り視界を眩ませた。
上手くいってよかったわマジで。後2頭だ。