昼寝のあと
昼寝から目が覚めた
休日の午後
静かすぎる夕暮れ
まるで自分だけが
世界の終末に立ち会えなかったような
取り残されたような気になって
誰かを探す
テレビを点ければ
世界の終末につき、放送は停止されていないし
スマホを見れば、流れていくタイムライン
まだ寝ぼけていたみたいで
すっかり忘れていたな
この世界はそう簡単には終わってくれないこと
取り残されていなくたって
僕は独りだってこと
子どもの頃の夢
もうほとんど見なくなったのに
古くなっていいはずの
あの頃の悪夢は
どれだけの夜を越えても
覚めてはくれない
胸のむかつきと
喉の焼けるような感覚を
押し流すように水を飲む
忘れてないよ
変われていないだけかもしれないけれど
忘れてない
行きたい場所
辿り着きたい場所は
ずっとあの時のまま
仲間って
もっと自然にできているものだと思ってた
ガムシャラで懸命にいれば
いつの間にかって
僕が臆病になったままだから
頑なに閉じたままだから
ずっと変わっていない
あの目的地には
とても独りでは行けやしないのに
この先、どうしよう?
夕焼けが最後
この孤独を暴いていくように
僕を黒く縁取る