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彼女いない歴=年齢の俺が彼女を作るまで!【決意編】

 

 その日は、小学校時代の友達と五反田駅の前のファミリーマートで待ち合わせをしていた。

 俺はいつも早めについてしまう性格なのでその日も集合時間の10分前に凍えながらみんなを待っていた。


 5分後、川中がきた。

 こいつは中学時代に生徒会に入っていて、時間にもしっかりしているやつだ。さすが五分前行動。

「それにしてもお洒落な格好しやがってw」と俺は川中に言った。これから男4人で焼肉に行くというのに、カーディガン、ジーパン、からの、お洒落なマフラーつけやがって。

 そんな俺に対して、

「お前は変わらねえなw。シンプルなのも好きだけど。もうちょい服に金使ってもいんじゃねえか?」

 と反論してくる。

「うるせーなw、俺はこの服が好きなんんだ!」

 こんな無駄な話をしている間に集合時間になってしまった。


 ちょうど、小沼がやってきた。こいつは家がちょう金持ちで小学生の時からかなりお洒落な格好をしていたのを覚えている。中学受験をしたので、小学校卒業後は離れ離れになってしまったが、それでもLINEでは定期的に話す。


 小沼とほぼ同時にやってきたのが、根元である。こいつは小学校の頃から肥満体系ではあったが可愛らしい顔をしているので、みんなの人気者だった。今はかわいらしいというよりも、かっこいいが似合う大学生になっている。


 久しぶりの再会だったのでその場で10分ほど立ち話をし、予約しておいた焼肉屋に入る。


 最初の一時間は男子大学生4人ということもあり、大量の肉が消費されていった。

 特に凄かったのは根元で、「とりあえず、このページの肉全部下さあい」というパワーワードで店員を困惑させていた。まだ全員未成年だったので飲み物はジュースだ。俺がバレないバレないと酒を頼もうとしたら、小沼と川中に止められた。


 二人とも生徒会気質だから、予想はしていた。w


 時計を見たらもう21時だった。みんな少しずつ夜のテンションになっていき、テーブルの話題は恋話になった。


 男4人集まって、恋話になるのはもはや当たり前のことだ。


「最近どうなのよ皆さん」と俺が聞くと、川中が誇らしげに「俺はもう今の彼女が最高だから」と言い放った。


 俺はふざけたノリでブーイングをした。中学の時は誰かに彼女がいたらとりあえずブーイングするのが定石だった。


 でも、今回ブーイングしたのは俺だけだった。


「笑笑、俺もまあ彼女とよく喧嘩するけど、喧嘩するほど仲がいいって言うでしょ!」と元気よくいったのは小沼だ。


 まあ、川中と小沼に彼女がいると言うのは予想がついていた。


 こいつらお洒落だし大して驚くことでもない、が、次の瞬間俺は絶望することになる。


「実は俺も最近彼女できてさ、まだそんなわからないけど頑張ってやってるよ」と言ったのは根元だった。

 可愛い顔はしてるが、決してスタイルがいいわけではない根元、そんな根元に彼女ができたのだ。


 自然な流れである。次は俺が答えなきゃ行けない、

「俺は、彼女今はいないんだよねw」


 今はと言うことで、前はいたかのように誤魔化したが、実は年齢=彼女いない歴である。


 場の雰囲気は少しきまづくなる


 川中が、「まあ、すぐできるよ。な!」とフォローしてくれたが、その慰めも今の俺には泣きっ面に蜂である。


 その後、しばらく別の話題で盛り上がっていると、


 川中の携帯にLINEが入った。

「すまん、彼女遅くなって結構怒ってる見たいだから俺行かなきゃ」と言い、川中は去ってしまった。


 小沼も似たような理由で家に帰る、根元にもう一件行かないか誘うが、「俺クリスマスプレゼント彼女に買わなきゃ行けないんだよね」と言われ、近くのデパートに行ってしまった。


 俺は一人帰り道、空を見上げた。耳に入ったイヤホンからは今流行りの失恋ソングが流れている。


 急に星がぼやけて見えた。


 メガネが曇ったのかと思い、メガネをはずしてもぼやけたままだ。


 涙。


 涙が目に溢れていた。


 友達とはたくさん話せた。二次会がなかったのは少し悲しいが、みんな忙しいのは重々承知である。


 ただ、みんなに彼女がいると言うのが羨ましくて羨ましくてしょうがなかった。


 家に帰るのが遅いと怒ってくれる彼女、クリスマスプレゼントを交換しあう彼女、そんな人が俺にはいなかった。


 彼女 には男友達にはない、凄さがある。


 パートナー、相棒のような、そして「愛する」と言う言葉を使うことができる数少ない存在である。


 俺には親友がいるし、たくさんの友達もいる。


 それで十分幸せなのかもしれない。


 でも、俺だって手を繋ぎたいし、キスをしたいし、女子と寝たい!


 そして何より、誰かを本気で愛して、その人からも本気で愛されたい。


 その瞬間俺は決意した。


 俺は決めた。


 住宅地のど真ん中に立ち止まり、


「俺は絶対彼女を作る」と呟いた。


「俺は絶対彼女を作る」もう一度、自分に確かめるように、今度は少し大きめの声で言ってみた。


 悲しみはやる気へと変わり、劣等感は勇気へと変わって行った。


 もうイヤホンから流れてくる音楽は俺には聞こえていなかった。





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