§093 本番! ブートキャンプ 1/15 (tue)
7/19にこちらの性格に合わせて、小麦の登場シーン(§084 探索の結果 1/6 (sun))が修正されています。内容は同じです。
7/24 ナンバリングが過去に戻っていたのを修正 orz
「きっと、まぬけ時空発生装置が起動したせいだな」
「先輩。あれはもともとまぬけな人には効果がないんですよ」
「やあ、なにやら空の色が変わりましたよ」
「ほんとだー」
今日は、第1回ダンジョンブートキャンプの開催日だ。
まあ、あんだけリハ?を繰り返せば、キャシー一人でもどうとでもなるだろうし、俺は最初にパーティを組んだらしばらくはお役御免のはずだ。
細かい雑務が大量に発生するようなら、アシスタントを雇えばいいだろう。
とはいえ俺がパーティを組まなきゃならないことには変わりがない。
だから開催日は不定期で、申し込んだ人物に直接連絡が行く仕組みにしようと考えていた。
なお、メイキングはカスケード先でも利用可能だったから、一度に多人数のキャンプも可能と言えば可能だし、むしろそのほうが楽なのだが、地上施設のキャパがそれほど大きくないから結局はそこで制限されることになりそうだ。
それから毎ラウンド毎の測定は、やらないことにした。
しかしそれではモチベーションが、キャシーが言うので、1ラウンド毎の上昇には個人差があるから、上がらない人のモチベが心配だと丸め込んだ。
なにしろ毎ラウンド上昇を確認するとなると、俺がずっと貼り付いていなければならないことになるからな。それじゃ本末転倒なのだ。
『よう、ヨシムラ』
代々木のエントランスを入ったところで、サイモンのやつに見つかった。
『おはようございます、サイモンさん。今日はよろしく――』
そう言いかけたとき、サイモンは馴れ馴れしく俺の肩に手を回して来た。
『何、堅いことを言ってんだ。よろしくして貰いたいのはこっちだよ』
そうして顔を近づけてくると、まじめな顔つきになって、内緒話をするように言った。
『昨日あれから帰ってみたら、部屋でメイソンとキャシーがアームレスリングをしてるんだよ』
『はあ』
『ま、昔からアイツが挑んできたとき、メイソンはアームレスリングでかわしてたわけだ。ヨシムラのジャンケンと同じだな。ところが昨日は、キャシーがメイソンに完勝してたぞ?』
『メイソンさんって、左腕を怪我してませんでしたっけ?』
『ああ、それはもうほぼ完治してる。実際18層にも潜ってるしな』
『それは良かった』
『いや、良くねぇよ。俺だってメイソンには勝てないんだぞ? 一体どうなってるんだと驚いて彼女に聞いたら、ここのプログラムを体験したって言うじゃないか』
『あー、すごい付き合わされて参りましたよ。まあ、そのおかげで彼女の教官スキルはぐっと上がったと思いますが……』
『そこじゃねーよ。いいか、あれがこっちに戻ってきたら、俺達全員挑まれる立場なんだからな。ちゃんとあれに勝てるようにしてくれよ』
サイモンは腕をほどくと、ダンジョンゲートに向かって歩き始めた。
もうすぐ、キャンプの集合時間だ。
『いや、そう言われても……そういや、なんで4人パーティなんです? システム的には8人までOKなんだから、キャシーも入れて5人でもいいような気がするんですけど』
『一度に全滅したら、人員がいなくなって困るだろ?』
『ええ?』
『冗談だ。そうだな……DADはザ・リングの件で始まった組織だからな、管理体制はその場にあった基地に準じる部分が多かったんだ』
『だから?』
『エリア51は空軍基地なんだよ。空軍の分隊ってのは2~4人構成なのさ』
それって、単に戦闘機に乗るからなんじゃ……別に5人パーティでもいいんじゃないの?
『まあそういうわけで、DADのチームは、伝統的に4人+バックアップチームなんだ。それになんだかんだで効率が良かったのさ』
最初は6人や8人構成も試されたが、ダンジョン内では狭い場所も多く、大人数では身動きがとれない場所も多かったらしい。
結局3+3や4+4で活動する事が多くなり、広い場所で大物を相手にするときだけ協力するというフォーマットが作られていった。
それなら最小単位の分隊を4人構成にして、必要に応じて複数の分隊を投入したほうが合理的だと考えられたようだった。
『そういや、メンバーにしたんですか、昨日の話』
『いいや。館に入れるときが来たら説明するさ。それまではちょっとな。単純なヤツもいるし、逆噴射でもされたら、たまらんからな』
俺達はダンジョンゲートをくぐって、レンタルスペースの扉を開けた。
『Hi、ヨシムラ』
レンタルスペース内で、俺に気がついたキャシーが、そう言って近づいてきた。
なんだ、機嫌が良――
「Rock, Paper, Scissors, Go!」
機嫌良さそうに近づいてきた彼女は、いきなり勝負を仕掛けてきた。が結果は、彼女はチョキで、俺がグーだ。
『くっ……』
『……まあ、精進したまえ』
俺はそう言って、彼女から受け取った参加者の資料に目を通した。
ブートキャンプ参加者は、まずエントリーシートに、どのような成長をしたいのかを記述するのだ。
ふーん、サイモンは素早さと力か。
「素早さが欲しいって言う要求が多いですよね」
先に目を通していた三好がそう言った。
他の3人は、ジョシュアが素早さとテクニック、メイソンが力と体力、そしてナタリーは魔法の威力と素早さだった。
「29層以降でピンチってのはやはり物理系モンスターのスピードがネックだったのかもな」
「私も全然見えませんでした。アイスレムがいなきゃ今頃死んでましたね」
エンカイの件だろう。
AGI-100でも目で追うのが精一杯だったあのスピードは、確かに脅威だ。
「しかし、さすがに30層くらいであんなのは出てこないだろう」
というか、もしも出てきたりしたら、それが普通のボスキャラだったとしても攻略どころの騒ぎじゃなくなることは確実だ。
「何か強いモンスターにでも、出会ったんですか?」
俺達の話にキャサリンが興味深げに割り込んできた。
『いや、サイモン達が、エバンスの29層以降で苦労したと言っていたから、素早い敵でもいたのかなと話してたんだ』
『ああ、そうらしいです。私はバックアップですぐ上の層にいたのですが、ラストのボスは、やたらと素早いカマキリの親玉みたいなやつで、メイソンが左腕をやられました』
『やられた?』
『ちぎれかけてました。幸いポーションでつながりましたが、しばらくは動かせなかったくらいには重傷でした』
全快しなかったのか。
『カマキリなら綺麗に切断されたんじゃないのか? それならランク3でくっつくはずだろ?』
ランク3くらいなら、さすがに備蓄があるんじゃないかと思うんだが。
『頭で崩されて、食いつかれたそうです』
おおう……それじゃ欠損も結構あったはずだ。使われたポーションはランク4か5だろう。いずれにしても良くなって良かったな。
『それで、あなたたちが出品した、物理耐性が欲しかったと聞きました。結果には満足しているそうです』
『それは良かった』
そう言ったとき、部屋のドアがノックされて、最後の受講者が入室してきた。
◇◇◇◇◇◇◇◇
今回の受講者は5名だ。
サイモンチームが参加する以上、他の探索者達じゃついて行けそうになかったので、第1回はサイモン達だけにするつもりだったのだが、終盤、鳴瀬さんが一人の女性をねじ込んできた。
どういう経緯があったのかはわからないが、どうしても断れない事情があったようだ。
「えーっと、六条小麦さん?」
「はい」
そこには20代後半の、斎藤さんと同じくらいの身長に見える女性が立っていた。
「英語は大丈夫ですか?」
『もちろんです。問題ありません』
『わかりました。今日は他の受講者が全員英語ネイティブなので、英語で進めさせていただきます。分からない言葉があったら、聞いていただければ教官は日本語もできますから』
『ありがとうございます。了解しました』
資料によると、鉱物の専門家らしいのだけれど、詳しいことはよく分からなかった。
ともあれ全部ひとつの言語で済むなら、それにこしたことはない。あまりに多数の言語が必要な場合は、念話でもいいんだが、まだお漏らしが怖いからな。
『貴様ら!やる気があるのか!(うう、はずかしいよ)』なんてことになったら台無しだ。
キャサリンが、整列している受講者の前に出た。
『諸君らは、栄えあるキャンプの1期生に選ばれた精鋭である!』
『当プログラムは、一般的に言って頭がおかしいと思えるものが含まれているが、それに対する質問は許可しない。疑問に思う前に実行するのだ!』
いや、キャサリンさん。その表現はどうなの……
『では、最初はステータス測定からだ。現在の自分の状況を知ることは重要だ』
『なお、申込書を熟読しているはずの諸君には周知の事実だろうが、申し込みを受け付けた段階でお互いにNDAが締結されている』
『我々は、参加者のステータスやその他に関する事柄に対して守秘義務があり、外部に漏らすことはない。また、参加者はプログラムの内容について守秘義務を負うことを念のために申し添えておく』
『いいから、早く測ろうぜ、キャシー』
サイモンがワクワクするようにそう言った。
その言葉を聞いたキャサリンは、サイモンの前につかつかと歩いていって正面に立った。
『サイモン! 私は発言を許可していない!』
それを見たサイモンは、彼女が教官であることを思い出したのか、気をつけの姿勢を取った。
『失礼しました!』
『いいか、お前達が発言する必要があるとき、それは、はいかYESか分かりましただ!』
"Aye, aye Ma'am." と直立姿勢でサイモンが言った。
「おおー、なんか軍隊っぽいですね!」
「いや、うちは軍隊じゃないから」
サイモンチームの残りの3人は、必死で笑いをこらえていた。
『ではこれから計測する。一人ずつ順番にその位置に立つように』
もちろんいの一番に飛び乗ったのは、サイモンだった。
『では、測定する……よし、終了だ』
『ん? これで終わり? レーザーとかビームとか、魔法陣とかは? ジャパニーズエフェクトがないと寂しいだろ?』
『サイモン?』
彼女はギロリと彼を睨んだが、自分の時のことを思い出したのか、あまり強くは突っ込まなかった。
三好は笑いながら、出力結果をプリントした小さな紙に、彼の名前を書いて渡した。
Name: Simon Gershwin
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HP 113.80
MP 82.80
STR 45
VIT 46
INT 43
AGI 44
DEX 48
LUC 13
--------
『へー、これがステータスね。これって高いの低いの?』
それを横から覗き込みながら、ナタリーが聞いた。
『大体、成人男子の平均が10位になるように調整してあります』
『ただ、女子でも8~9くらいなので、1の差は結構ありますよ。ステータスは2も違えば実感できますから。非探索者の場合、オリンピック級でも20には届かないでしょう。40を越えれば一種の超人ですね』
三好は、先日キャサリンにしたのと同じ説明を彼らにも行った。
『超人ね……』
サイモンはまんざらでもなさそうに、自分のステータスを眺めていた。
『じゃ、次は俺だな』と、ジョシュアが所定の位置に立つ。その後は、メイソン、ナタリー、と続けて測定した。
Name: Joshua Rich
--------
HP 97.40
MP 76.80
STR 39
VIT 38
INT 38
AGI 52
DEX 54
LUC 13
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Name: Mason Garcia
--------
HP 139.80
MP 62.80
STR 55
VIT 58
INT 32
AGI 36
DEX 40
LUC 12
--------
Name: Natalie Stewart
--------
HP 91.40
MP 104.40
STR 35
VIT 38
INT 58
AGI 32
DEX 42
LUC 13
--------
チームサイモンが、それぞれ値を見せ合って、色々と話し合っている間に、六条さんの測定も行った。
Name: 六条 小麦
--------
HP 21.00
MP 27.40
STR 9
VIT 8
INT 15
AGI 8
DEX 13
LUC 41
--------
「え、これって……」
それを彼女に渡すとき、三好が思わずそう口にした。
それを聞いた彼女は、不安げに「なにか、おかしいですか?」と聞いた。
「あ、いえ。LUCが凄い値だったので、ちょっと驚きました」
「LUC?」
「言ってみれば運ですね」
「はぁ……そういえば、石や化石を拾いに行くと、誰よりも沢山それらを見つけていましたが、そういうことでしょうか」
「ああ、そんな感じです」
確かにLUCの値は人類で最強なんじゃないかと思うくらい凄いが、他の値がぱっとしない。
これがナチュラルな状態だとしたら……
「えっと、六条さんがダンジョンに潜った経験って、もしかして……」
「はい、先日Dカード取得時に潜ったのが初めてです」
それを聞いた、俺と三好は思わず目を見あわせた。
鳴瀬さんは、どうして彼女を推薦したんだ? まさか、これもLUCパワーじゃないだろうな。そういや、俺もLUCを急激に上げたとき、御劔さんの電話を貰ったっけ。
しかし、そんな彼女に余剰のSPがあるはずがない。
「それでどうして、上級者向けのこの講習を受けようと思ったんです?」
「私は、とにかく20層より下へ行かなければならないんです!」
「は?」
彼女が夢見る少女のごとく、滔々と語ったところによると、JDAからの依頼で宝石の鑑定をしたのがきっかけだったそうだ。
そのときに見た宝石が、あまりに信じられないもので、そんなものが産出するダンジョンになら、今だ見たこともない凄い石があるに違いないし、それを確認しなければならないそうだ。
どんな使命感なんだ、それ……。
「ええと……20層っていうのは、代々木のほぼ最高到達階層に当たりますから、民間だと数チームしか到達していませんし、すぐにお一人で向かうのは、いくらなんでも無理があると思いますが……」
「大丈夫です」
にっこりと六条さんが笑ってそう言いきった。何、この人天然なの? 一体何が大丈夫なんだ?
「きっとなんとかしてくれるって、鳴瀬さんが仰ってました」
「ええ?」
そのとき、キャサリンがパンパンと手を叩いて注目を集めた。
『整列!』
そう声をかけると、サイモン達はすぐにきれいにならんだ。さすがは軍人っぽい人達だ。
小麦さんは、すこしおくれて、その横へ並んだ。
『計測が終わったなら、全員でパーティを組む。ヨシムラ』
『では、皆さんとパーティを組みますので、Dカードを準備してください』
俺がカードを取り出すと、サイモンが興味深げにそれを見ていたが、俺のカードはすでにDパワーズ謹製のカードガード付きだ。
カバーが掛かっていないのは名前の所と裏面だけだなのだ。
順番に受講者のDカードを使って、アドミットした俺は、最後にキャサリンとアドミットした。
『よし、では、全員2層へと向かう。駆け足!』
そう言うと、キャサリンを先頭に全員が駆け足で部屋のドアを出て行った。
「この施設って、駆け足オッケーだっけ?」
「さあ? まあ、直接外に出られる部屋ですから問題ないでしょう。私たちも行きますよ」
俺は進んでいく彼女たちを追いかけながら、さっきの続きを三好に話した。
「んでさ、三好、どうするんだよ、あの人」
「ええ? そんなことを言われても……私みたいに召喚魔法持ちにします?」
「それにしたって、INTを上げないと数が稼げないだろ」
「15ありましたから1上げれば4匹はなんとか」
「それで20層まで行けるか?」
「それは何とも……アルスルズなら大丈夫だと思いますけど」
こないだバナジウムを発見したときは、確かに平気だった。
「あれは大分強化されてるっぽいからなぁ。あと、犬が嫌いだったら?」
「それは困りますね」
「どっかのパーティにでもねじ込めないかな?」
「20層へいけそうなパーティが、初心者丸出しの探索者を加入させるなんてあり得ないと思いますけど……」
加入させたとしたら、なにか他の……大抵は嫌な目的がありそうだ。
「まあなぁ……やっぱ、3ヶ月くらいはスライム叩かせないと無理じゃないか?」
3ヶ月まじめに御劔方式でスライムを相手にすれば、1日100匹平均で、180ポイントが手に入る。
それだけあればトリプルは確実だ。魔法でも持たせておけば、20層へいけるだろう。……あれ? 20層って結構チョロい?
「スライムで育成するにしても、一人だと、なんか危なっかしいんですけど……」
「そうだな。誰かもう一人サポートがいれば、いいんだけどな」
とにかく今日中に100匹くらい倒させて、SPを2ポイント取得、AGIに振って活動を支援、後はひたすらスライムと戦う日々に持ってくか? そのうち飽きてくれるかも知れないし。
その時、俺達はすっかり彼女を育成するつもりになっていた。
後にして思えば、全然そんな義務はないはずなのだが、なにしろ初回であったし、ダンジョンブートキャンプは探索者を育成するという仕事という意識が強く影響していたのだ。
もしかしたら、それは彼女のLUCに影響されたせいなのかもしれなかったが。
◇◇◇◇◇◇◇◇
2層に下りると、プレ・キャンプの時と同じ場所に受講者を整列させて、キャシーがプログラムの概要を説明していた。
『それから、コムギ!』
『はい』
『お前は別メニューだそうだ。後はボスの指示に従え』
『分かりました』
なんの訓練をしたこともない彼女に、死ぬほど運動させても意味はないし、他の足を引っ張るだけだからな。
今日のところは、1層のスライム退治をさせて、少しでもSPを稼がせるしかないだろう。
『それでは、1'st ダンジョンセクション、31.4Km走だ! 駆け足!』
そう言って、キャシーを先頭にかなりのハイペースだと思われる駆け足で走り出した。
そして、その後を、何人かの探索者がさりげなく追いかけて行ったように見えた。
「始まりましたね」
「追いかけていったやつら、マスコミかな?」
「開催日は発表してませんから、なんともいえませんけど。マスコミでなければプログラムを知りたい誰かでしょうか」
先日ちょっと、うちの犬が通報されたような話を鳴瀬さんが言ってたし、興味がある人達も多そうだけど……
「とは言え、あれに普通の探索者がついて行けるか?」
「私には、絶対無理ですね! 自信があります!」
「なんというしょーもない自信」
彼女たちが走り出したスピードは、先日キャサリンが一人で走ったときよりも速いかも知れなかった。
「ルートは大丈夫かな?」
「一応、グレイシックをつけてあります。なんだかキャシーが、グレイシックを気に入ったみたいで」
「へー」
その時、小麦がおずおずと尋ねてきた。
「あのー、私はどうすれば?」
「あ、じゃあ、俺が案内するよ。三好はどうする?」
「私はちょっと、農園で今日のカットをしてきます」
「なら、パーティに加入しとけ。後一人分空きがあるから。話は出来なくても find が使えるだろ」
俺は三好をパーティにアドミットした。
「一応先輩に、ドゥルトウィンをつけてありますから、何かあったらそれで」
「了解。じゃ、後で。それじゃあ、六条さん、行きましょうか」」
「はい」
彼女には余剰SPがないわけだから、訓練するとしたらガチにならざるを得ない。
ブートキャンプって、思ってたよりも面倒くさいな。