20話 晴の手を借る狐
しくった、前話にねじ込むべきだった。
この後展開を続けるのは蛇足だろ。
今回は余計な後書き無し!!
コンが固まって動かない。
原因はやっぱり晴斗だ、差し伸べられた手を本当は取りたいけれど
自分にはその資格はないと思っているからだろう。
ま、絶対に手を握らせるけどな!
「コン、お前は化け物だ、普通じゃない」
「・・・そうだよ、だから晴斗の為にも一緒に「普通じゃないってことは
『特別』ってことだ俺もウツケも『特別』だ
『特別』な俺達に育てられたお前はうんと『特別』だ
そんな『特別』なお前を初めての友達が無理してまでこんな所まで来てくれた
お前の為にだぞ?」
コンがタワケから視線を逸らしてウツケの方を見る。
ウツケはただ、静かに頷いた。
「コン、お前は幸せ者だよ、差し伸べられた手は取りなさい」
コンが少しの間顔を伏せる、表情はわからない。
深呼吸して、顏を上げてからコンが喋った。
「ねぇ、晴斗、もう無理してここに来ないで」
「う~ん、コンちゃん次第かな?」
笑顔で晴斗がそう答えた。
「わかった、一緒に、遊ぼう・・・」
「うん!これからもよろしくね!!」
晴斗の伸ばした手をコンが握った。
ヒトの手って暖かいんだな。
今まで気が付かなかった、とーちゃんと、かぁちゃんと同じなんだね。
零れそうなモノをさっき必死に収めたのにまた込み上げてきそうだ。
「それと言わなきゃいけないことがあるんだ
コンちゃんあの時助けてくれて、ありがとう」
「なんで、晴斗がお礼を言うの?・・・意味が解らないよ
だって、お礼を言うのは・・・あたしの・・・方じゃん・・・」
せっかく抑え込んだモノが押し返してきて零れてしまった。
みんなの前で恥ずかしい、でも、それでもあたしの居場所は温かくって
心地が良かった。あたしもちゃんと言わなきゃね。
「晴斗、来てくれて本当に・・・ありがとうッ・・・!」
力込めてギュッと晴斗の手を握りなおしたら晴斗は「いたた!痛い痛い!!」
って騒いでいた。心の中でとーちゃんの言葉を反復する。
そう、あたしは『幸せ者』だって。
痛がる晴斗を見てあたしは「きゃはは」って泣きながら笑っていた。




