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1話 狐っ子森にはばかる

こっからがスタートラインです、おねげぇしますだ。サブタイトルに深い意味はないです。そっとしておいてください、でも評価は下さい。ん?前回の予告とタイトル違うって?俺は嘘つきなんです。


 ―――12年後―――


「ねぇ、タワケ?」

「なんだい、ウツケ?」

「わーい!まてまてぇ~!きゃはははは!!」

「あれから何年経のかしら・・・?」

「え~・・・12・・・年、かなぁ~?」

「2年で大人にならないのね、人間って・・・」

「うさぎさーん!まてまてまてまて~!!」


 ウサギを追いかける新緑色の和服に黒髪(長髪)の少女を見て

2匹の狐は遠い目をしながら会話していた。


「むぅぅ、追いつけないぃぃ!」

「後どの位であの子は大人になるのかしらね・・・」

「あと2年かなぁ・・・」

「それは寝てる奴の『後5分』と同じ感覚で受けていいわね?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(スイ)」

「沈黙の後に視線泳がすの止めてくれる?」


「このぉ!狐火!」

 少女の掌から小さい火がポッと出た。


「コラァ!コンちゃん!!狐火はダメだって言ってるでしょうがぁぁ!!!」

 銀の狐ことウツケがコンと呼んだ少女に向かって猛突進していく。


「きゃー!!かぁちゃん、コワイかおー!」

 コンがきゃはは笑いながらウツケから逃げ回る。


「こんの!人間のクセにすばしっこい!!」

「かぁちゃんノロマー!オシリぺんぺ~ン」

「ムッキーぃぃぃぃぃ!こんにゃろぉぉぉぉ!!」

 ムキになってウツケが速度を上げて追いかけ始めるも

コンは難無く躱しまくる。

 闘牛の演舞の項目かな?


「あの子ウツケ相手にようやるなー、将来大物かもなー」

「とーちゃんはただのバーカ!あっかんべぇぇぇぇ!」

「こんのッ、クソガキィ!上等だァ!将来有望なその芽を摘んでやらァァ!!!」

 金の狐ことタワケもコンに向かって突撃を開始した。


「きゃはははは!」

 コンは笑いながら落ち葉を2枚拾い上げて左右の手に一枚づつ持つ。


「ほぉらコンちゃん?今謝れば9.8割殺しでカンベンしてあげるわよぉぉぉ?」

 完全にウツケの顏は悪役でサイコパスな奴の笑顔である

コワイ。


「オイコラ、ァア!?覚悟できてんのかコォォォン?」

 完全にタワケの顏は地元で幅を利かせるヤンキーの取り巻きの凄みである

しょぼい。


 ウツケとタワケがコンを挟み撃ちしようと取り囲む。


「きゃはは!コワイ、コワーイ!!」

「「覚悟ぉォォォ!!」」

 二匹同時にコンに向かって飛びかかった。


「んん~!ポォン!!」

 さっき拾った葉っぱをウツケとタワケに向けてバッと押し出す。

 すると葉っぱが岩の壁に変化したのだ。


「「げぇぇッッッ!!」」


 ゴガシャアァ!!!


 ・・・なんの音なのかは想像にお任せすることにする。


「あ・・・ごめんなさーい!ついやり過ぎちゃった!

 ゴハン獲ってくるから許してぇー!!」

 本気で怒られると悟ったのでコンはスタコラサッサと逃亡した。


「いててて・・・コンの奴ぅ~!」

「大絶賛やんちゃ盛りって感じねぇ・・・」


「・・・なぁ」

「えぇ!」

「昔人間に習った相手を宙吊りにする罠作るぞ!」

「干物になるまで干してやるわ!!」


 ――数分後――


「ここを、こうして」

「そこを、ああして」

「隣にもう一個仕掛けておこう」

「そうね!賛成!!」

「でぇ、私の幻術で縄を隠して・・・っと!」

「かんせーい!」

「「目にものみせてやろうぞぉ!!」」

 コンがのこのこ戻ってくるのを待ち伏せすることにしたようだ。



 そして祠から離れた場所では・・・


 あーあ、悪いクセだ。楽しくなってくるとついついやり過ぎちゃう。

 とーちゃんと、かぁちゃん怒ってるよね・・・

ようし!お詫びにゴハン沢山持ってってやろーっと!ガンバルぞ!!

ほんの少し反省したコンが狩りに勤しもうとしていた。


 葉っぱを一枚拾ってさっきと同じ要領で変化させる。

「んん~!ポォン!!」


 一枚の葉っぱはコンの両手で抱えられる限界のサイズのカゴになった。

 カゴの網目は隙間0の気密性だ、トカゲなんかの小さい獲物も

問題なく入れることができるだろう。


「このカゴを一杯に食べ物とるぞ、エイエイオー!!」

 コンが一人で拳を上に突き上げた。


「あ!ネズミだ!!よぉし・・・」

 抜き足差し足、慎重に慎重に・・・足音を消して、息も殺して。

 いいかんじ!少しづつ距離が近づいてきた

向こうはこっちを見てないし行ける!ここだ!


 ネズミとの距離を一気に近づける。

 音でネズミがこちらに気が付いたがネズミに逃げ延びる手段などなかった。


「あ!?」


 もう手が届くところでネズミがグワッと空を飛ぶ。

 トンビもこのネズミを狙っていたのだ、自然界では獲った者勝ちだ。

 無様にも地面に飛び込む形になってしまった

これは悔しい。


「ズッコイ!あたしが狙ってたんだぞぉ!ムッキー!」

 小石を拾って投げつけたところでもうトンビもネズミも森の上である。


 いいもん!いいもん!お前なんかよりたくさん獲るもんね!!

 気を取り直してカゴを持って移動し・・・

「え・・・?」


 心臓が目一杯力強く、ドクンと脈打つ。

目を疑った所でそれはソコに存在した。こっちを視界に捉えている。


「クマ・・・なんで?」

 ここはまだとーちゃんと、かぁちゃんの縄張りだよ?

 今までちゃんとクマも分かってて入って来なかったのに・・・


 ヨダレをダラダラ垂らして、口を半開きのままカクカクさせている。

 あからさまに様子がおかしい、まるで

中身だけ別の生き物になってしまったようなそんな違和感。

 熊が異常に長い舌をベアアァァ・・・と大量の唾液と共に垂らす。

 視線を合わせたままだというにのこっちに向かってダッシュを始めた。


 ヤバい!咄嗟に両手いっぱいに葉っぱを握りしめる。

「ん!ポォン!!」


 葉っぱを岩の壁に変化させて熊の視界を塞いだ。

 逃げなきゃ!!


 熊がどれだけ優秀なハンターかコンはしっかり理解している

 子供が走るだけで撒くことは不可能なこと、とんでもなく

鼻が優れていること、木だって平気で登ってくる。

 なによりも、何キロもしつこく獲物を付け狙うことがあることを。


 ズガッ

 短い音の直後にガラガラと岩の壁が崩れる音がする。

 一撃で岩の壁を崩してしまったのだ

厚さにすれば1mはある壁を。これは流石に異常だ。


「狐火・・・だめ!」

 次の手段に狐火を思い浮かべたが本気で狐火を出してしまうのは

山火事になる危険が高いからダメだ。

 火事になったら数えきれないほど命が消えてしまうから。

やはり岩の壁で時間を稼ぎながら逃げ帰るしか思い浮かばない。


「やるしかない!」

 岩の壁を作ろうと振り返ると、眼前まで熊が迫って・・・――――




「タワケー、暇~」

「ウツケー、聞き飽きた~」


 無残に崩壊している祠の前でグダグダ寝そべりながら2匹はお喋りしている。

 因みに祠はコンが4歳のころぶっ壊したのだ。


「・・・なんかコン遅くない?」

「大丈夫よ、張り切って狩りしてるんでしょ?」

 タワケが金の耳を垂らして立ち上がりソワソワし始めた。


「大丈夫かな?大丈夫かなぁ~・・・?ねぇ?大丈夫かな?」

「心配性かっ!!落ち着きなさいよ!コンは図太く逞しいから平気よ!」

「えー!心配じゃないの?もうすぐ日が暮れちゃうんだよ!?」

「大丈夫だってば!日が暮れる位じゃ!」

「そうか、心(配し・・)日が暮れるぅぅぅぅぅぅぅ!?マジで!?そんな時間!??ヱ?ウッソだぁ!ゲぇ!太陽があんな位置に!!あの子は言いつけはちゃんと守る子よ!?門限ギリギリとかするわけないわ!!何かあったんだ!!大変!探さなきゃ!!どうしましょ!どうしましょ!!ちょっとコンはどこ行ったのタワケ!!早く案内しなさいよ!!」


 バシコーン!

「あいたぁ!!?」


 理不尽!圧倒的理不尽!!時間の事に気が付いたの俺のおかげじゃないの?ねぇ!!

そう思ったが口に出したら最後、消し炭にされかねないので我慢一択しかない。

 後でコッソリ大泣きしよう、誰も居ない所で。

 今はコンが最優先だ。


 木々の隙間を縫うようにして金と銀の影は森の奥へと消えていった。


0話よかはマシかな? 主人公はコンでっせ、ウツケ、タワケではありませんぞ。

因みにウツケは幻術と変化(自己)が得意です。 タワケは狐火と近接戦闘が得意です。

コンは変化(非自己)が得意です。 狐火もソコソコ行けます。


ところで皆さま、夏休みですね、宿題は初めにやる派ですか?それともコツコツ?ヤッパ最後にまとめて?どれに当てはまりますか?? 因みに俺は最後までやらないで踏み倒す派でした。


次回予告!

大〇〇スマ〇〇にχダニャンが大好きなキャラが参戦!なくはなかったぁぁぁー!!

浮かれまくるダニャンの前に突如舞い降りたのは・・・MH〇に歴戦王テ〇!??

果して倒すことができるのか!?

次回、狐につつまれて第2話、「俺たちの夏はこれからだ!!」 2020年12月24日公開予定!

みんな!絶対観ないでくれよな!!!

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