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飛ばされ者の影響

思いの外、早く体を動かせることになったな。

もっと時間がかかると思っていた。

とはいえ、完調まではまだまだ時間がかかるだろう。

少しずつ体をならしていかなければならないだろう。


ゆっくりと起き上がり、寝かされていたテーブルから降りる。

少しよろめくが、すぐに持ち直す。

これまで動くことが出来なかったのだ。

体がびっくりしたのだろう。

別段、普通に歩くぶんには問題なさそうだ。


『おぉ!動いた!』


ダッと駆け寄って来て、頭の上にトゥーンが飛び乗ってくる。

頭をペシペシと叩いて歓びを表現している。


『すまなかったな。』


そう言いながら頭の上に手をやり、撫でてやる。

その様子を微笑ましそうに、三人が見ていたようだ。

照れ隠しに頬をかく。


しかし、神聖魔法?

素晴らしい魔法だ。

キサラとか言ったか。

彼女の能力を確認してみるか。



名前 キサラ

種族 人

性別 女


スキル

魔力増大(LV.2)、精神力増大(LV.2)


短剣熟練(LV.1)


水魔法(LV.2)、神聖魔法(LV.2)


接客(LV.4)、調理(LV.2)



戦闘用のスキル以外が存在するのか。

経験を積むことで得られるスキルが、様々存在しているみたいだな。

ディードの方はどうだろうか?



名前 ディード

種族 人

性別 男


スキル

体力増大(LV.3)、腕力増大(LV.3)

敏捷増大(LV.4)、命中補正(LV.3)


短剣熟練(LV.2)、槍熟練(LV.4)

弓熟練(LV.3)


解体、気配遮断(LV.5)


接客(LV.2)、調理(LV.3)



ゲインとグルガストのいいとこ取りをしたようなスキルだな。

相当の実力者だったようだ。

さすがに今は現役ではないようだが。


「ありがとう、助かった。」


そういいながら、手を差し出す。

その手を見て、キサラは首をかしげる。

疑問符が頭の上に浮かんでいるのが、見えてくるようだ。


「ほぅ、握手か。やはり、飛ばされ者は挨拶に握手を用いるというのは、本当のようだな。」


ナイス、ディード!

やはり、防人の一族なだけはある。

飛ばされ者の伝承についても知っているようだ。

この握手という行動と、“複写”の相性は抜群にいいな。


「そういうことなんですかー。」


そっとこちらの手を握る。

ディードにも手を差し向けると、こちらはなんの抵抗もなく握手に成功した。



神聖魔法(LV.1)・・・神聖属性の魔法を操る。


調理(LV.1)・・・調理技術の補整がかかる



これからも、生活していく上で有益であろう“調理”と、自分を救ってくれた“神聖魔法”を得ることに成功した。

上手く活用していくことが、今後の課題となるんだろう。


「まぁ、まだ無理はするもんじゃないぞ。病み上がりほど気を付けなければならないだろうからな。」


「そうです。無茶は禁物ですよ。」


「あぁ、わかってる。せっかく動くようにしてもらったんだ。無理はしないよ。」


「せっかく動けるようになったんですし、その辺を散歩してきてはどうですかー?」


キサラの提案にのっかることにしよう。

少しばかり動きたい気分だった。

これからしばらくの間は、この街で過ごすことになる。

街の中を見学しに行くのもいいだろう。

この場所に来るまでの間、トゥーンもそこらじゅうを見て回りたい様子だったし、うっぷんばらしも兼ねてだ。


「そうだな・・・それじゃあ、そうさせてもらうよ。カインはどうする?」


「僕は、冒険者ギルドに行ってきます。ここに来るまでに倒した魔物の素材を売ってきますよ。じゃないと、手持ちでは宿代も払えないですから。」


「カインなら、そんなこと気にしなくてもいいんだけどな。」


「そうよー。気にしなくてもいいわー。親戚が遊びに来たようなものなんだからー。」


「そうはいっても、親しき仲にも礼儀ありって言葉もありますから。」


「お、飛ばされ者の言葉か。」


飛ばされ者の言葉?

そういえば、向こうで使われることわざなんかが、たまに聞こえていた。

こちらでも、似たような言葉があるのだなと思っていたのだが、飛ばされ者の伝えた言葉だったのか。

昔に飛ばされてきた者は、色々な影響をこの世界に残していったんだな。

そのお陰で、今の俺がある。

昔の飛ばされ者様々だ。


「それに、かなりの魔物を退治してきたんで、相当の額になると思いますよ。」


「そうなのか?」


「えぇ、楽しみにしていてください。」


「そうか、それなら楽しみにしているとしよう。冒険者ギルドも気にはなるが、俺はトゥーンとその辺を回ってくるよ」


「それじゃ、二人ともあんまり遅くならないようにな。」


ディードの言葉に軽く手を上げ応えると、宿を後にした。

クルスのいつもの手癖の悪さが発動しました。

トゥーンはいい子だわー



名前 クルス・カミヤ

性別 男

年齢 18


スキル

神眼、複写


体力増大(LV.4)、敏捷増大(LV.3)

腕力増大(LV.5)、魔力増大(LV.3)

精神力増大(LV.5)、命中補正(LV.2)


短剣熟練(LV.4)、槍熟練(LV.1)


打撃(LV.4)


火魔法(LV.3)、水魔法(LV.2)

風魔法(LV.3)、土魔法(LV.4)

神聖魔法(LV.1)


強奪(LV.1)、気配遮断(LV.3)

隠蔽(LV.2)、加速(LV.3)

幻惑(LV.1)


自然治癒増大(LV.4)、状態異常回避(LV.3)

成長促進、意志疎通

解体、調理(LV.1)



ブックマークや評価を頂けると、物凄くモチベーションが上がります。

また、様々な感想を頂けるとありがたいです。

今後ともお付きあいのほど、よろしくお願いします。

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