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異世界に行ってきます


「爺ちゃん…僕はあなたを信じられなくなりそうだ」

爺ちゃんが死んでから1ヶ月がたった

爺ちゃんの言葉を信じて異世界に行く方法を探しているが

「ググってもゲームの異世界しかでてこないしなぁ」

一ヶ月の間僕は学校を休み(もともと行ってないけど)ゲームはほどほどにしてググりまくっていた

たまにヤフってた

けど結果は何も出ず

「図書館なんて行きたくないし…もうどうしようもないよ」

爺ちゃんごめん

僕は異世界に行けないみたいです

できれば行きたいです

だってこの世界より可愛い女の子がいっぱいいるんですよね

人生変えられるんですよね

『根暗でキモオタなお前でも…それなりな顔なお前でも…あの世界なら…きっと人生を変えることができる』

あの言葉忘れてませんよ

けど爺ちゃん

異世界なんて無いのかもしれないって思うんだ

ググってもでないんだもん

「身近な場所にヒントとかないかな〜」

…身近

あ、そうだ

「爺ちゃんの部屋探せばいいんだよ!」

灯台下暗し

僕はその可能性にかけることにした


@


灯台下暗しと言う言葉は素晴らしいと思う

「【異世界"レディワ"に行ったときの日記】って爺ちゃん日記書いてたんだ!」

ものすごい手がかりになりそうだ

早速読んでみる

「えーと…今日は亀甲縛りにされました」

日記を床に投げつけた

ダメだ…手がかりにならない

他に何か無いだろうか

タンスとかクローゼットとかいろいろ漁ってみる

「優斗!学校にも行かず何してんだ!」

うげっ!父さんに見つかった!

「父さんに言われたくないんだよ!何が週4休みだよ!働け!」

「その分働いてんだよ!お前は学校行け!」

そうだ、父さんに聞いてみるのもありか

「父さんは爺ちゃんに異世界の話とかされた?」

「ん?異世界…ああ、そういえば小さい頃そんな話されたな」

ビンゴ!

「詳しく教えて」

「んー…あんま覚えてないがな。確か、調教されたとか」

「あ、そこらへんの話はしなくていい」

爺ちゃんどんだけ調教が思い出に残ってんだよ

まさか父さんにも話してたとは

「そうだなぁ…あーそうだ、家の屋根の上から飛び降りたら異世界にいたとか言ってたぞ」

「マジかよ」

「マジだ。んじゃさっさと学校行けよ。俺はパチンコしてくるから」

「父さんも働けよ」

「へいへい」

とりあえず手がかりはつかめた

けど爺ちゃん

僕には屋根の上から飛び降りる勇気がありません

けど女の子のためなら飛び降ります

ついに僕は異世界へ行きます


@


「何やってるのよ!」

「おい!優斗降りて来い!」

なんて声も聞こえず

誰も僕なんて見えてないかのように通り過ぎて行く

気づいていないんだろう

だって僕屋根の上にいるし

爺ちゃん僕は異世界に行きます

これで死んじゃったら爺ちゃんを一生恨みます

生まれ変わっても調教されない人生を送らしてやります

では、行ってきます

「レッツゴー異世界!!」

この世界で最後に見た景色はコンクリートだった


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