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勘違い

「お前はさっきから何を言っている?」


ゆあちゃんが怪訝な顔して俺を見ている。


「まさか本物に会えるとは!それも2人も!」


俺のテンションと息子はビンビンに上がっている。


「ゆあちゃんのパコりナイトバスツアーは最高に良かったです!あの素人との絡み方がたまらなくエロかった!」


「私はゆあではないぞ。私は青い薔薇騎士団ラピスラズリローズナイツの騎士団長ヴィクトリアだ。エルミンデア王国を守る剣であり盾である」


「えっ?違うの!?」


舞い上がっていた俺は我に戻る。


先ほどもももちゃんでは無いと言っていたが今回もそのようだ。

俺の好きなセクシー女優とうり二つな女性。

異世界に転生してきたが何か関係があるのだろうか。


「本人では無い…でもそっくりだからそれはそれであり!!」


「少し落ち着け」


ゆあ…ヴィクトリアは呆れながらため息を付いた。


「まずお前の名前を聞こうか」


「俺は刃だ!よろしく!」


「そうか、刃はどこから来たんだ?」


「日本から来たんだけど、日本って知らないよね?」


「日本……」


ヴィクトリアはあごに指を添えて考える。


「聞いたことないな」


「ですよね」


俺はハハっと笑う。


「ここで何をしていたのだ?」


日本と言う国からやってきた、この世界に転生したなど説明し、森を彷徨っていたと話した。

道を彷徨っていたら女の子が獣に襲われていたので助けた旨を説明した。


「なるほど、異世界への転生か。その日本へ帰りたいんだな?」


「そうですね、んーでもAV女優に激似の人がこんなにいるならここに居てもいいかなと思えてきた」


「AV女優とはなんだ?」


「あっ、それはこっちの話なので気にしないでください」


俺は少し焦る。


「そういえば、ももちゃん…では無くて、君は名前は何ていうの?」


「あっ、私は…」


「この方はエルミンデア王国の姫、リリアン様だ。口の聞き方には気をつけるんだ」


「えっ、姫様?可愛いね」


ニヤニヤしている俺にヴィクトリアが剣を抜いて首筋にあててきた。


「口には気を付けろと言ったはずだ」


「すす…すみません」


「ヴィクトリア、それくらい大丈夫ですよ、彼には命を助けてもらいましたから」


「しかし…」


リリアンはにっこり笑って頷いたあと俺を見た。


「改めてお礼を申し上げます。私はリリアン・エルミンデア、この国の姫です。先ほどは危ない所を助けて頂きありがとうございました」


「いえ、大したこと無いですよ」


「姫様、ここはまだ危険です。一旦街へ戻りましょう」


「そうですね、立ち話では失礼ですし、刃さんあなたもいかがでしょうか?」


特に行く当てもないのでついて行く事にした。



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