王宮の至宝
「……デカい。デカすぎるだろ、この城」
俺は、天高くそびえ立つ王宮の尖塔を見上げ、思わず独り言を漏らした。
白亜の石材で組まれた壁面には、精緻な龍の彫刻が躍り、窓ガラスは魔法で加工されているのか、七色に輝いている。
だが、隣を歩くシオン(Jカップ・美園ねね似)は、それを聞き逃さない。
「ええ。この王宮の門は、建国以来の魔導障壁で守られています。……刃殿、その鋭い眼光。もしや門に仕掛けられた微細な魔力の乱れを察知されたのですか?」
「え? あ、ああ。まあ、そんな感じかな(ただの観光客気分だったなんて言えねぇ……)」
俺が適当に合わせると、シオンは感銘を受けたように手帳を取り出し、サラサラと何かを書き込んだ。
長い回廊を歩く。
足元には、ふかふかの赤い絨毯。
壁には歴代の王や英雄たちの肖像画が並んでいるが、俺の目はどうしても、等間隔に並んでいる「王宮侍女」たちに向いてしまう。
(うわ、あっちの侍女さんもCカップはある。こっちはスレンダー系か……。王宮、レベル高すぎだろ。最新作の『王宮の蜜事』まんまじゃねーか!)
俺が内心で鼻の下を伸ばしていると、前を歩くヴィクトリア(Fカップ・滝川ゆあ似)が足を止めた。
鎧の金属音が、静かな廊下に凛と響く。
「刃殿。緊張されているか?」
「え、いや……まあ、少しだけ」
「案ずるな。陛下は話のわかるお方だ。それに……貴殿のような高潔な御仁を、陛下が無下に扱うはずがない」
ヴィクトリアが、心からの信頼を込めた瞳で俺を見つめる。
その拍子に、彼女の豊かなFカップが、ピシッと張った軍服を押し上げ、俺の腕に一瞬触れた。
(ひっ……! いかん、今朝発射したばかりなのに、もうムラムラが溜まってきたぞ……!)
「……刃殿? 顔が赤いようだが」
「あ、いや! 陛下の威光に圧倒されそうで! ははは!」
俺は誤魔化すように笑いながら、ついに巨大な黄金の扉の前へと辿り着いた。
「リリアンの恩人、八神刃殿とお見受けする。面を上げられよ」
扉が開いた先、玉座に鎮座する老王の声が広間に響く。
俺は慣れない動作で、騎士たちの真似をして膝をついた。
「はっ。お初にお目にかかります」
「刃殿。貴殿が娘を救ってくれたこと、心より感謝する」
「刃様……」
リリアン(Hカップ・恋鐘もも似)が、俺を見つめている。
「……ふむ。刃殿、その澄んだ瞳。何一つ私利私欲を感じさせぬ。まさに、救国の英雄にふさわしい器よ」
国王が満足そうに頷き、褒賞を口にしようとしたその時。
「報告ッ!! 陛下、緊急事態です!」
重厚な扉を蹴破らんばかりの勢いで、一人の伝令兵が飛び込んできた――。




