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小さなエルフの子 マーヤ  作者: 迷子のハッチ
第1章 イタロ・カカリ村
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第20話 ダンジョンの罠(2)

 マーヤ達はこの危機にどう対処するのか。

 「なんじゃと! 7級の魔石が出ただと!」

 「いかん、ぐずぐずしとると挟まれて潰されるぞ!」


 カークレイ爺様が戦いの最中にも関わらず、マーヤの叫びに反応して叫んだ。アントニー様もダルトシュ様も顔が険しい、7級の魔石の意味が分かったのだろう。


 「そんな馬鹿な! 地下5階で7級の中級魔物が出るはずが無い!」


 アントニー様が信じたくないとばかりに叫ぶ。


 「挟まれる前に移動しましょう、地下4階なら少しは弱い魔物が居るでしょう。」


 ダルトシュ様が全然自分でも期待していないのか吐き捨てる様に言う。


 「前に進め! 4階へ上がるんじゃ!」


 カークレイ爺様が号令を出す。


 「ガォーッ!」雄たけびと共にさっきの7級の魔物が前からも現れた。


 「前からデカいのが3匹、来たぞ!」


 アントニー様が大声をあげた。


 「7級のワーウルフじゃ!」

 「各々1匹、引き受けるぞ!」


 その魔物を見てカークレイ爺様が吐き捨てる様に言った。ワーウルフ以外の魔物は近寄らず遠くから矢や魔法スキルで攻撃してきた。矢除けの結界が矢と火玉ファイアーで揺れ動く。


 まだ崩壊するまでは行かないけど、時間の問題だ。


 ワーウルフは1匹でアントニー様と互角に戦い、叩き込まれる剣を全て両手の爪で受け、ビクともしない。アントニー様が一端仕切り直すために、引いた所を爪を突きつけられ体制を崩した。


 マーヤは後ろを警戒していたが、先ほどのワーウルフの後魔物が近寄って来ないので、皆の方を向いていた。アントニー様の体制が崩れ、ワーウルフが踏み込んで止めを刺そうと腕を振り上げた。


 「土槍ジャベリン!」


 マーヤがワーウルフへ撃ちだす。土槍ジャベリンは振り上げた腕に刺さった。怯んだワーウルフをアントニー様が近寄り、切り倒した。


 カークレイ爺様の前へ来たワーウルフとは優勢に戦えているが、ダルトシュ様が押されている。ポリィーが魔術・ストーンを行使して攻撃したが、効いていない様だ。


 「土槍ジャベリン!」


 マーヤが土槍ジャベリンで再度攻撃した。土槍ジャベリンは胸に刺さり、負傷させた。ワーウルフが刺さった土槍ジャベリンに動けなくなった。このすきにダルトシュ様が剣で首に切り付け倒した。


 カークレイ爺様がワーウルフに密着するくらい近くから剣を首に刺して倒した。ワーウルフが魔石になるのと同時に、カークレイ爺様がく擦れ落ちる様に倒れた。


 「カー爺!」


 マーヤはカークレイ爺様へ駆け寄り治癒魔術を行使する。その間、アントニー様とダルトシュ様が前に出て壁となって二人を守る。ポリィーは傷を見て急いで肩掛けカバンから取り出そうとしている、魔女の薬を使うためだろう。


 幸い傷はワーウルフの爪で背中を抉られただけだった、重症だがマーヤの治癒魔術なら治せる。


 「治療ケアー


 カークレイ爺様を治療して、やっと気を取り直す事が出来た。マーヤが聖光の結界を全員が入る様に張る。


 『わが身に宿る聖なる光よ、皆を守り、助ける壁と成れ!』

 「聖光セイントライト


 聖光の結界は物理的攻撃もある程度防ぐし、持続的に回復の魔術が行使され続ける。マーヤの秘匿している魔術だ、でも出し惜しみはしない。


 ここに来て能力を隠すなど考えもしなかったし、戦い以外の事を考える余裕も無かった。


 全力でサポートするんだ!


 次回は、戦闘は一時中断して乙女の危機についてです。

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