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小さなエルフの子 マーヤ  作者: 迷子のハッチ
第3章 闇魔術師
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第59話 何だろう、此の敗北感!

 ラーファがやらかしたキク・カクタン国の滅亡へ至る話を聞いた。

 「キク・カクタン国の王宮が壊滅して、王都も被害が出ているって!!!」


 息が驚きで過呼吸気味になり、声は小さかったけど、皆には聞こえたようです。


 「えっ!!?」「なんじゃそれは!?」「まぁ!!」「うん??」「はぁ!」


 そうですよね、みんなの反応はそうなりますよね。


 「マリィー(マーヤ)お前の部屋へ行くぞ!」


 カー爺がすぐさま皆を私の腕輪の部屋(空間収納)へ誘った。

 もう私の腕輪の部屋(空間収納)を集会所にしようかな、食事も此処で食べても良いし。


 私の腕輪の部屋(空間収納)の中は昨日のままだったのでみんなはそのまま席に着いた。


 「改めてマーヤ説明してくれ、出来ればイスラーファ様にもっと詳しく話を聞いてくれんか。」


 カー爺が皆が座ってお茶が出されたのを確認して説明を求めた。


 「はい」


 ここまでの間に念話で母からもう少し詳しい内容を聞くことが出来ました。


 「(ラーファ)からの念話では、皇子が火槍を撃って当たった魔結晶が暴走して」

 「巨大な雷が発生して御位(みくら)に落雷、御位諸共5層の建物が崩落したそうです」

 「御位(みくら)と言うのは玉座のような椅子で、座った人の血筋を判別する魔道具だそうです」


 母は魔結晶の回路の暴走で巨大な雷が発生したと言ってたけど、近くで見ていたんだろうか?


 「巻き込まれたキク・カクタン国の王宮が壊滅、王都も王宮近くが被害を受けたと言う事です」


 私の説明ではどうしてそうなったのかが抜けていますが、その部分は(ラーファ)に聞いて見るしか無いでしょう。


 「うーむ! 王宮が無くなって王都の一部が被害を受けた事は分かった。」

 「イスラーファ様は何故そうなったのか言って無かったか?」


 私はまだそこまで聞いていなかったので首を振るだけです。


 「王宮の争乱が原因の一つかもしれんが、わしゃイスラーファ様が関わっている気がして胸がザワザワするんじゃ!!」


 カー爺の気持ちは私も同じです。私には(ラーファ)が最初に言った言葉が気になって仕方が在りません。


 『マーヤ! 私はもう知らないよ、疲れてしまったわ』

 『後はなる様にしかならないわ』

 と念話で一番最初に伝えて来たのです。これって絶対王宮の壊滅に母が関わっていて、今回の結果に対してあまりの被害の大きさに、母は考え過ぎて頭が燃え尽きたのでしょう。


 投げやりに「私はもう知らないよ」とか「後はなる様にしかならないわ」などと投げ出すような事を伝えて来たのは原因が母に在りそうで私も投げ出したくなります。


 皆で話し合って母に順序だてて話を纏めて貰う事にしました。

 ミンストネル国とキク・カクタン国の間は時差が1刻(2時間)在るそうなので現地時間です。


 11月10日夜3時(8時)母から私への念話。

この時母はキク・カクタン国王を殺害して神域へ逃げた。

 11月11日昼6時(午前11時)関門塔の片方をキーグのブレスで破壊。

海賊船の船長を脅迫して話し合いに応じさせるつもりだった様だ。


其の後、海賊船の船長から王宮で次期王位をめぐっての争いが起きた事を確認。

騒動の中心御位(みくら)を通訳を伴って調べに行った。


 11月11日昼8時(午後1時)70ヒロ(100m以上)はある5層の塔の頂上に到着。

塔の天辺には御位(みくら)が置いてあった。


塔の天辺で御位(みくら)を調べにわざわざ出かけて行ったそうだ。

母が調べていた時、皇子が階段を上って来てラーファを見つけた。

母の話では襲い掛かって来たらしい。


それが始まりだった。


其の内人が増えて組織的に攻撃してきた。

魔道具で石弾を撃って来たが、母の張った矢除けの結界で弾いたそうだ。


激高した皇子が魔力暴走の状態で、魔道具を使い火槍を撃った

魔力ましましの火槍を撃ったのが運悪く御位(みくら)に当たり

血筋を判定する魔術回路の在る場所へ当たった。


火槍は、丁度 魔木の魔力が雷を起こす回路に魔力漏れしている場所を直撃。

それが、魔力の供給元である魔結晶の暴走を引き起こし

魔結晶は秘めたる魔力の全てで雷を強化後行使し、この世で最大の雷を落とした。

70ヒロ(100m以上)はある5層の塔は、其の強大な雷で一気に崩壊

発生した爆風と瓦礫は真下にあった王宮の全てをのみ込んで跡形も無く粉砕した。


王宮を破壊した爆風の余波が王都に被害をもたらした。


 王宮壊滅後、海賊船に帰って来たラーファは海賊船の船長と話し合い、ビチェンパスト国へ一緒に行く事にしたそうだ。

 そうして神域へ帰って来て最初に聞いたあの念話を送って来た事になる。


 何だろう? 話を聞いて纏めていると、何だか母こそ諸々の騒動の根源じゃないかと思う気持ちが湧いてくるのだけど。


 そもそもの発端になった王を倒したのは仕方が無い事だとしても、その後の行動は必要だったんだろうか?


 神聖な御位(みくら)を珍しい魔道具だからと調べに行くのは、あまりにキク・カクタン国の人たちに失礼じゃないだろうか。

 かと言って母を奴隷にしたのは彼らだし、文句を彼らが言っても母は無視するだろうけど、もう少し配慮が在ってもよさそうだとは思う。


 後、海賊船の船長を脅迫するため、港の関門の塔をキーグで破壊した?

 何だろう? わが母ながら海賊を逆に脅迫するためだけで関門の塔を破壊するなんて、なんて狂暴なんだと思ったのは私だけじゃ無いと思う。


 御位(みくら)は恐らく王位に就くための大事な玉座なんだと思う。

 宗教国家らしいので御位(みくら)は敬われていた場所で神聖な器物だったのだろう。

 そんな場所へ土足で踏み込まれて怒らない人はいないと思う。

 母を奴隷にした国の皇子だけど、彼が怒って攻撃してきたのは理解できると思う。


 キク・カクタン国が母を奴隷にして連れ去った事は絶対に許さない。

 だけど今回の結果には哀悼の心を捧げたい。

 母が滅亡の原因だけど、そもそもが母をキク・カクタン国に連れて行ったのが間違いだったのだ。


 母をいじめた国など滅んじゃえ!!と思ったけど、その母が原因でキク・カクタン国が滅んだと知った。

 なんだか母に負けたような気持に成った。


 「さすが教官です!」

 「教官に逆らう者は、たとえ国だとしても容赦なく叩き潰すとは(しび)れます」

 ポリィーだけは母への称賛の度合いが天元突破してます。


 「一国を破壊するとはイスラーファ様は神の化身じゃなかろうか!!」

 「キク・カクタン国が今後どうなるかは分かりませんが、キク・カクタン国と言う名の国は歴史上の名前になったのは分かりました。」

 「なんだか大変な事になったって事だけは分かるけど、何でそんな事をしたのか分からねえ?」


 アントさん、ダルトさん、ケンドルさんも母がキク・カクタン国を潰したと思っていますよね。


 「わしゃ海賊の船長に同情するよ。」

 「海賊何ぞ、大嫌いじゃが今回ばかりは同じ立場にだけは成りたくないと思ったわい。」


 胸がザワザワするとか言ってたカー爺は、母を攫った海賊たちに同情したようです。

 カー爺にとってキク・カクタン国が滅亡した事は許容範囲内なのでしょう。


 皆の中でカー爺が一番母を崇拝している事を、私は知っています。

 母の為した事よりも、振り回される部下のような立場に同情したようです。


 次の日も母と神域で触れ合いながら、今回のキク・カクタン国の事を話し合った。

 皆とは私の腕輪の部屋(空間収納)を集合場所にして母の事はそこでだけ話し合う事にした。

 

 11月13日昼10時(午後3時)ごろ、船は私たちが母の事を色々話し合っている内にオース国の川湊へ着いた。


 次回は、オース国へ上陸します。

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