誰
落ちる・・・落ちる・・・
光が一切届かない真っ暗な深淵に落ちてからどれ程たったのだろうか・・・
もう落ちているのか、止まっているのか、上がっているのかさえ分からなくなった。
隣に居るはずのシュガーどころか、自分の体の有無さえも怪しいばかりで、恐怖や不安と言った感情も忘れてしまった。
もう、考える事自体馬鹿らしい。
手放してしまったら・・・何が残るのだろう。
視界の先で何かが蠢いた気がした。
何も無い真っ暗な闇で何かが動いても見える訳が無い。
しかし、確かにそれは動いている。いや、此方に近づいているのか。
それは闇と同じ真っ黒で、いや無色なのかもしれない。それはとても大きく、人のように俺の両頬を両の手のひらで包み込んだ。
そして徐ろに頭らしい部分を近づけると、一言呟いた。
「WHO」
すると、そのまま上へ上がって行ってしまった。
黒い翼を持ったあれはきっと悪魔なのであろう。もしかしたら脳が作った幻覚かもしれない。
今も耳に残る声と、頬に残る温もりが確かに何か居たのだと俺に伝えているようだった。
【お読みいただきました皆様へ】
初めまして、不知火美月と申します。
こちらはエデンシリーズ第2弾、タウン編となっております。別の小説にて第1弾鳥籠編を掲載しておりますので宜しければ其方もお読みくださいね♪
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長くなりましたが、またの御来店お待ちしております。
不知火美月




