表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
亡国のイデア  作者: おこめ
プロローグ
1/35

プロローグ

 ーーアルセリア王国


 レミリア大陸の東西を隔てるレミリア陸橋の東に位置し、北に海を臨む美しい小国。海産物と農作物に恵まれ、南東にある山脈により鉱産物も多く産出される豊かな国である。


 南東の山脈はアルス霊峰と呼ばれ、古くから炎龍の棲家として祀られてきた。小国でありながらアルセリア王国が繁栄し、魔物の襲撃や西部を支配する帝国の侵攻を退き続けられている理由は偏に炎龍の庇護下であることが大きかった。


  アルセリア王国は年に一度、炎龍に感謝し、五穀豊穣と万民豊楽を祈願する祭礼が執り行われる。これが百年以上前より続くアルセリア王国名物 炎龍祭 である。


  炎龍祭当日は周辺諸国より連合各国の重鎮が来賓として招かれ、国内外からも多くの観光客が訪れる。同時にアルセリア騎士団により炎龍の元へ供物が運ばれ、献上される。


  国の中央に位置したアルセリア城より国王が姿を現し、演台へ昇る。第13代アルセリア王がゆっくりと右手を挙げ、炎龍祭の開催を宣言しようとしたその時、警報の鐘が国中に響き渡った。


「何事だ!」


  国王は周囲を巡らし、報告を催促する。


「御前にて失礼。報告致します。西方の物見櫓より黄色発煙を確認。」


  将軍より報告を受けた国王の顔色が一変した。


「黄色の発煙…魔物の襲撃じゃと…」


  百年続いた平和を壊すように、炎龍の叫び声が国中に轟いた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ