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七十四話 動き出す魔王軍2

【魔王城 地下 人間室】




「いや!!! やめて!!!」



暗い牢屋の中で女の

悲鳴が響く。




「人! 人、ヒトヒトヒトヒト人!!

食う!! 食う!!」



檻の中にいる女を凝視し、

柵を今にも壊しそうな程の握力で

握りながら、その化け物は

よだれを垂らす。




「何をやっているのだぞ?」



すると、後ろからコツコツと足音を

たてながらピエロのようなマスクを

被った者がその化け物に話しかける。




「こいつ、オレみて、怖がった、

それ、餌と、一緒!

だから、オレ、こいつ、食う!」



ガンガンと柵をさらに壊そうとする。



「よすのだぞ。アグリー。

人は食っては、ならないのだぞ。

それに、人のメスは魚人の

オスがよく好む。

食っては勿体ないぞ。」



「うぅぅぅっ! ううううぅ!」



だらだらと唾液を垂らしながら、

ゆっくりと柵から手を離す。



「それよりも、こんなところで

もたもたしていないで、

早くいくぞ。

魔王様に怒られてしまうぞ。」



「......わかった。なあ、パサロ。

もし、オレたちが、人間、

倒したら、あいつら、みんな、

オレの餌?」



「そうだ。もし、俺達魔族が

勝ったら、人間は皆、

俺達の物になるぞ。」



その言葉にヒッヒッとアグリーは

笑った。








【魔王城 魔王室】



「マオウサマーー。」



言葉に凹凸がない、人と獣が

合体したようなキメラが

ラーバと魔王の元にやって来た。



「マッドサイエン様。」



「? オウ、ラーバ、オヒサ。」



「何か用か。」



「アグリー、パサロ、イマニンゲンシツ

ニイルンダッテサー。」



「......また、アグリー様が

寄り道したのでしょうね。」



「吹雪姫と機械獣は、今どこにいる。」



「オラッチノペット、トオイカラ

ココニ、コサセルノヤメタ。

フブキヒメ、オウトウナシ。」




「......」




「ま、魔王様!

どうかお心をお沈めに──」



「別に怒っておらぬ。」



その言葉にラーバはほっと

胸をなでおろす。



「それで、ラーバ。」


「はい。」



「例の件はどうであった?」



ラーバは待っていましたと

言わんばかりに、満面の笑みを浮かべて

答えた。



「順調、いえ、ほぼ完成して

いたかと。」




「フハハハハハハッ!!!!!!!

そうか、ほぼ完成しておったか!」



「ヤッタ、ヤッタ、コレデ、オラッチ

タチノカチ。ニンゲンノ、マケ。」



「えぇ、全くその通りで。」



魔王の笑い声は

城内中を震わせる。



「ラーバ、先程いった服部隼人

という人間は、我を倒すほどの

力があると思うか?」




「恐れながら、あの人間の

力は魔王様と同格、あるいは、

それ以上かと。」




「フハハハハハハッ!!」



もう一度、魔王は笑った。



そして、一際笑った後に不気味に魔王は

言った。



「どんなに強い者が人間に

いようと、我の勝利は揺るがぬ。」

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