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五十七話 選抜試験16

「ヒール。」



力なくその場に座り込む

アルナさんに俺は回復魔法をかける。



お礼を言う気力も無いのか、または

ヒールをかけられていることすら

気づいていないのか、彼女は

下を向いていた。



そして、弱く




「ごめんなさい......」



とだけ、言ったのだった。



アルナさんはよく戦った。

力の差が目に見えている相手でも、

決闘を拒否することなく、全員が

合格するために、彼女は

戦ってくれた。

誰もあなたを責めやしない。

そう言おうとしたとき、



「どないすんねんな。 お前のせいで

バッチを一つ失ったやんけ!」



と鼠やろうが無様にぶつぶつ

悪態を吐いていた。




「わいの言うことを素直に聞いとけば、

こんなことにならんかったのに!」




下を向いたままの彼女に向かって、

落ち込んでいるとわかっていながら、

いや、わかっているからこそ

鼠やろうは彼女にあたる。




「おい! さっきから黙っていれば......!」




「......な、なんや、べ、別にあんたに

言ってるわけちゃうで。わいは

この女に──」



「お前にそんな資格はないだろ。」



牛喜さんが全くの正論を言うが、

鼠やろうは黙るとなく




「そりゃあ、あんたはええよな!

あんたは合格できる。でも、

わいはできん。せや、おい!

そこの回復魔法士、わいにその

バッチ譲れ。」



矛先を俺に向けてきた。




「貴様! 今度は隼人に──」



「あ、あんただって見てたやろ?

この男、なんもせずに相手の

自滅で決闘に勝った。

そんなもん、戦ってないのと

一緒や!

それにどうせ、回復魔法士なんぞ

いてもいなくても変わらん。

ならわいが合格した方がええに

決まっとるやろ!」



「何を無茶苦茶なことを──」



「ほんなら、わいとこの男が決闘して

勝った方が合格する。これで

どうや? なあ? 回復魔法士?」

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