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8話 異世界人の集い8

「おい、見たか。さっきの女。

なかなかの上玉だったぜ」



酒の入ったジョッキを手に持ち、

机の上に足を乗せた屈強な男が、

そう口を開いた。



「へへっ。兄貴の目に止まっち

まうとは......俺らも協力しますよ」



「しかし、見ない顔でしたね」



すると、周りにいた手下達が、自分達の

組合カードに目を移し始める。



「出身地は......レルバ帝国? 聞いたこと

ねぇや」



「ちげぇだろ!! 出身地なんざ

どうでもいい! あの女の能力値を調べろ」



そう怒鳴り散らかして、男は手下に

ジョッキを投げる。

慌ててもう一度、組合カードに目を移した

手下の一人が兄貴に向かって言った。



「兄貴、先ほどの女の能力値は

7万程度でっせ!」



「7万? ゴミだな。よし、お前ら。

狩りの時間だ。行くぞ」



そう手下に命令し、男は立ち上がる。



「へいっ!兄貴!」



「へへへっ......俺らにも少しは遊ばして

くださいよ」



その後を、手下達が下劣な顔を浮かべて、

ぞろぞろと付いていった。













「それでは、隼人様。こちらの中に

お入りください」



「え、これって変な表情になっても

撮り直しできるんですよね?」



「できません。一度切りにございます」



丁度その頃。隼人は顔写真を撮られる

ことを嫌がっていた。



「隼人、早く用事を済ませて帰りたいの

であろう? ならば、大人しくその

中に入るべきだ」



「......そう......ですよね」



そうタチアナに言われ、黙ってその

機械の中へと入っていく。



やれやれ......



そうタチアナが呆れていた時だった。



「っ!?」



途轍もない衝撃が、自分の背中に走る。



誰かに蹴られた。



そう気づいたが、あまりの痛みに

倒れた体を起き上がらすことができない。



「おい、そっち押さえてろ」



「へいっ!」



そして、何故だか少しも体に力が

入らない。

タチアナは無抵抗のまま、三人の男に

縛られていく。



「なんだ? なんだ?」



「喧嘩か?」



すると、騒ぎを聞きつけた

異世界人達が、周囲に集まってくる。



「おい......あれって......」



「うわぁ......運がねぇなぁ......あの女」



「シェアルの女狩りの餌食になっちま

ったのか......」



だが、誰一人として、タチアナを

助けようともしない。



「貴様っ!!」



タチアナは鋭い目付きで、その

シェアルという男を威嚇する。



「いいなぁ! その表情! 痛ぶりがい

が、ありそうだぜ!!」



だが、それが逆にシェアルの

欲望を駆り立ててしまった。



「な、何を......は、離せっ!」



タチアナは本能的に危ないと悟った。

だから、どうにかして逃げようとした。

けれども、体に力が入らない。

必死に叫んでも、誰も助けようともしない。

皆がただ、同情の目で、シェアルに襲われる

タチアナを見ていた。



「隼人......助け──」



その時だった。



「止めときなよ。君、死ぬよ」

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