7話 異世界人の集い7
「組合カード?」
俺がそう受付嬢に尋ねたのと、その
組合カードらしき物を別の受付嬢が
タチアナに渡したのは、ほぼ同時だった。
「組合カードとは、会員のみが扱える
アイテムです。」
ぱっと見、スマホのようにも
見える小さなカードを、タチアナは
興味津々といった表情を浮かべて
見詰めている。
「タチアナ様。カードの表面を指で
二度、触れてみてください。」
言われた通り、タチアナはポチポチと
カードの表面を指で触れる。
すると、パラリンッと謎の音が鳴り、
カードの表面に
『ようこそ。タチアナ様』
と、文字が現れた。
「スマホみたいだな......」
思わずそう口にしてしまったが、
その後カードに表示された画面が
スマホその物だった。
「こちらのホーム画面から様々な
機能をお楽しみいただけます。
例えば、こちらのアプリでは、
お客様ご自身や会員の皆様の
情報、能力値を確認することが
できます。また、こちらのアプリ
では、会員の皆様の現在地を確認する
ことも可能です。」
「待て。能力値とは一体何だ。」
「タチアナ様の筋力、体力、魔力、防御力、その他諸々の能力を、総合的に測定し、
数値化したのもです。」
「そんなもの一体いつ......」
「さっきタチアナが入った機械で測定した
らしいぞ。」
「......あれか......」
写真という物を知らないタチアナから
すれば、さっきの閃光弾を撃たれた
と言っていたあの機械が、一体何だったのか、理解できていなかったのだろう。
「ならば、今の私の能力地とやら
が、このカードで確認できるということ
だな?」
「左様にございます。」
「よし。」
そう意気込んで、タチアナはポチポチと
カードの画面を指で触れる。
俺も日本にいた頃は、テスト返しの時に
いつもこんな感じで意気込んでたなぁと、
昔を思い返しつつ、ちらっと画面を覗く。
そこにはこう表示されていた。
タチアナ・ルーベルト
能力値 72030
果たして、この数値が異世界人の中でどれ
くらいのものなのか、俺にはよくわからない。
当のタチアナも同じようで、微妙な
顔をしていた。
それを見かねた受付嬢が、タチアナに
こう告げる。
「タチアナ様。その画面の右上にある
三角のボタンを、タップしてみてください。
タチアナ様の能力値を、ランキング上で
他の会員の皆様と見比べることができます。」
それを聞いたタチアナは、直ぐ様
右上にあった三角のボタンをタップする。
それからしばらく、画面を食い入るように
見ていたタチアナは、少し残念そうに、
こう呟いた。
「1289位か......」




