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三百十八話 決断4

いや......他に方法があるはずだ......絶対に。

こんな結末認めるものか。



「ま、まて......タチアナを殺さなく

ても......魔王だけを消滅させる方法が

あるはずだ。」



「例えばどんな?」



「......魔王だけを封印してみるとか......」



いや、おそらく魔王を封印した

ところで、本体の心臓があるタチアナも

封印しなければ、何も意味がないだろう。




「それが無理なら......」



落ち着け......必ず方法があるはずだ。

魔王だけを消滅させる方法が......



待てよ......そもそも一体魔王は

どうやって自分の心臓をタチアナの

体に移植したんだ?

あいつにはそれを可能とする魔法を

有しているのか?

なら、あの魔王にその魔法を使わせて

タチアナから魔王の心臓を別の個体に

移植できるんじゃないか?



俺がそう思い付いた時だった。



「なるほどな......貴様......この世界の

人間ではないな?」



俺が先ほど向こう側の壁まで蹴り

飛ばした魔王が、体を再生させて

こちら側に歩いてくる。



「さては、貴様......転移者か。」



俺はその言葉に驚きを隠せなかった。



「おい! それどういう意味だ!」



「? 違うか? 以前にも我は

貴様のような並外れた力を持った

者に出会ったが、奴は自身のことを

転移者と言っていたがな。」



「!?」



マジかよ......俺より先にこの世界に

別の異世界から来てたやつがいたのか。

しかも、転移者......

だとすれば、そいつはもうこの世界には

いないだろう。

俺もよくは知らないが

転移者は俺のような転生者とは違って

自由に異世界を行き来できると聞く。

だから、もうそいつはこの世界には

いない可能性が高い。

いたとしたら、直ぐにわかるはずだ。



「その自分を転移者と言った奴は

どうなった。」



「さてな。そこまでは知らぬ。

奴は我に魔法の杖とやらを

渡していなくなってしまった。」



「魔法の杖?」



「ああ......その魔法の杖は

とある生命体の一部を別の生命体に

移すことができる。」



「......」



なら......タチアナの言っていたことは

本当だったのか。




「いいのか? そんなにべらべら秘密を

俺に話しても。」



「フハハッ! 貴様ならそのタチアナ

という我を殺せるだろうな。

だが、貴様にその勇気があるのか?

見たところ、我には貴様が躊躇っている

ように見えるが......」



そう言って魔王は挑発的な表情になる。


それなら......


俺は魔王の元に突撃し、一瞬にして

魔王の首を絞めた。



「その魔法の杖はどこにある!

教えろ! でないと、お前に

永遠の痛みを与え続けるぞ!!」



しかし、魔王は俺の脅しに全く怯え

なかった。



「......そんなことを聞いて......どうする

つもりだ?」



「その魔法の杖でタチアナの体から

お前の心臓を取り出す!」



「フハハハッ!」



そう笑って魔王は俺の手から

脱け出した。



「貴様は何か勘違いをしているな?

我の生き肝を取り除けばあのメスが

普通の人間に戻るとでも?」



「どういう意味だ。」



「ああ......そういえば言っておらん

かったな。

我は自身の生き肝を人間の死体に。

移植したことを。」



「......まさか......」



「そうだ。今貴様の目の前に存在している

タチアナというメスの人格は、人間の

死体に我の生き肝を移植したことに

よって生まれた偶然の産物。

つまり、魔法の杖で

あのメスから我の生き肝を

取り除けば、あのメスは元の

人間の死体に戻るということだ。

理解したか? 異世界から来た者よ。

我を消滅させたくば、そのメスの体内に

ある生き肝を消滅させるしか他に方法は

ない。

だが......貴様にそれができるか?

さぁ! 我に見せてみよ!

貴様の決断を!!」

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