百十話 エレディア村16
「話したいこと?」
「あぁ、俺についてタチアナに話してお
きたいことがある。」
俺の言葉にタチアナは真剣な表情を
浮かべ、俺と向かい合うように
腰を下ろす。
「いいのか? そのことについて私が
尋ねた時は君は拒んだはずだが......」
「気が変わったというか......なんというか
......」
「隼人、君から話してくれるので
あれば、私は構わない。聞こう、
君について。」
「そうか。じゃあ、まず最初に
俺が何者なのかについてだが......」
俺はふぅと軽く深呼吸をして、
気持ちを落ち着かせる。
「俺は......別の異世界から来た転生者だ。」
「転生者?」
その言葉がピンとこないのか、
タチアナは眉をひそめる。
「そうだ。転生者っていうのは──」
「いや、それについては知っている。
私は以前、城にある書物から、
昔は別世界からの使者である
転生者や転移者をこの世界に
召還しようと試みたという記録を
目にした。
しかし、それは全て失敗に終わり、
私も転移者や転生者は架空の
存在としか認識していなくてな......」
「信じられないか......」
「い、いや。そういうわけでないんだ。
ただ......」
やっぱこれ見せたほうが早いか......
「タチアナ、これを見てくれ。」
そう言って俺はマントから
ギルドカードを取り出し、
タチアナに見せる。
「!? レベル999!?
なんだ......これは......スキルレベルも
レベル10......」
ギルドカードで顔が見えないが、
声からして相当驚いている。
「いや......それ以前にこのステータスは
なんだ......全て10000など
見たこともないぞ......」
「これが別の異世界で俺が培ってきた
力だ。まあ、これが証拠だとは
言わないが......とりあえず.....
.信じてほしい。」




