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百三話 エレディア村9

「......そういえば......」



エレディア村と三日月島を

繋ぐ海底洞窟への場所を案内

してもらうべく、隼人とタチアナが

バフに案内され出っていった

部屋に、一人残ったばっちゃんは、

彼らに言い忘れていたことを

今思い出した。



「魚人様がこの村に

来なくなってしまったのと

同じくらいだっかね~。

お兄さんがいなくなってしまったんも。」



そう言うとばっちゃんは、じーっと

人魚の壁画を眺めるのだった。












「ここだ。」



バフさんにつれられ、たどり着いた

海底洞窟の入り口は、とてつもない

巨大な岩で閉ざされており、周辺の

壁には何かと戦った痕跡がはっきりと

残っていた。



「......想像より、はるかに大きい岩だな。

一体誰がこの岩を?」



「ばっちゃんから聞いた話では、

この洞窟からやって来た悪魔の襲来に

よってエレディアの民は壊滅の危機に

陥ったんだ。その時、村一番の

力持ちだった青年がこの岩を

持ち上げてこの洞窟を封鎖したらしい。」



「ほう......それほどの者がこの村に

いたとは......その者は今でもご健在か?

是非とも会ってみたいのだが。」



「残念だが、それは無理だ。

彼はこの海底洞窟の内側でこの

岩をここに置いたそうだ。

それっきり、彼は二度とこの海底洞窟

から戻って来なかったという。」




「? ということはその人は

一人だけ海底洞窟の中に残ったって

ことですよね? 一体何のために?」



「そのことについて俺も不思議に

思ってね。

昔はよく村のご老人方に

尋ねてみたんだが、

みんなどうして彼がそんなことを

したのかわからなかったそうだ。」




岩で洞窟を封鎖するだけなら、

こっち側にいながら岩を置くことも

できる。

なのに、なぜその力持ちの青年は

悪魔が来る海底洞窟の中に残って

岩を置いたのだろう。


意図的に? そうでなければ、

そんな死ぬような真似はしない。



俺と同様にタチアナも

そのことについて考えているようで

ずっと黙りこんでいる。



「あ、そういえば......」



するとバフさんが何かを思い出した

ようで、ぽんと手を叩いた。



「もう亡くなってしまったが、

その青年と仲の良かった

ご老人が言っていた。

彼は自分一人だけ、この海底洞窟に

残ろうとするのをみんなに

止められた時、こう言ったらしい。」





「俺にはやらなきゃいけないことがある。」

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