表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

102/349

百十二話 エレディア村8

「人魚?」



「そう。真ん中にいるのが人魚、

その周りを囲って頭を下げているのが

魚人と私たちエレディアの民だ。」



彼の言う通り、全ての壁画に

人と魚人が中央で女神のように

たたずむ人魚を崇拝していた。



「なぜ我々人間が人魚と呼ばれる

魔族に頭を下げているのだ?」



「......そのさっきから気になっていたが、

魔族って一体なんのことだい?」



何千年もずっと地下で文明を

築いてきた彼らにとって、

そもそも地上で人間たちが魔族に

滅ぼされかけているなんて知らない

のだろう。



「それについては俺が話しますよ。

それと俺達が何者なのかを。」



そう言って俺は、俺が把握している

地上の現状と俺とタチアナが

ここに来た経緯を説明した。












「なるほど......にわかには信じがたいが、

地上ではそんなことになっていたのか......

それに今まで俺達が崇拝していた彼らが

地上では人間の敵だったとは......」




「そもそもなぜエレディアの民は

人魚を崇拝しているのだ?」



「それはな~、むか~しからこの

エレディア村の民と魚人は交流が

あったんじゃ。」




しわしわな目をしょぼしょぼさせながら、

ばっちゃんは何か遠くの記憶を

思い返しながら、エレディア村と

魚人との歴史について語った。







ジュラ島から更に西に行くと、

とある島にたどり着く。

その島の名は三日月島。

その名の通り、三日月型の陸に囲まれた

海の底に魚人の国があるという。

どうやらこのエレディア村と

三日月島を繋ぐ長い洞窟があるようで、

時おり、魚人はその洞窟を通って

この村と交流をしていたそうだ。

そんな中で、魚人の国の

王である人魚様を、エレディア村の民も

崇拝するようになったという。



「だけんど~、あたしが若いときんに、

パタリと魚人はこの村に来なくなって

もうそれっきりじゃあ。」



「どうしてパタリと来なくなっ

たんですか?」



「わからん~、でも~、それから

というもの、その洞窟からは

魚人じゃなくて、悪魔がきよったの~。」



「悪魔?」



「それはお嬢さんたちのいうところの、

魔族だろう。」



「今もその洞窟から魔族が来るん

ですか?」



「いや、その心配はない。

とうの昔にその洞窟は巨大な岩で

封鎖した。今ではその洞窟を

知っているのも、ほとんどいないさ。」



「......タチアナ。」



「あぁ、わかっている。すまないが、

バフといったか。我々を救ってくれた

者に度重ねで心苦しいのだが......

我々をその洞窟につれていっては

くれないか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ