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百話 エレディア村6

「すまなかった、隼人。」



「へ?」



恐る恐る病室に入ると、

予想外の彼女の謝罪に

間抜けな声を出してしまった。



「君の言う通りだ。

どこか私は君から距離を置いて

いたのかもしれない。」




「い、いや別にそれは──」



「ただ、これだけは言わせて欲しい。

私は君が嫌いなわけではない。

君を見ると......あ、あの、あのことを

──」



「あぁ、いやもうそれ以上は

言わなくていいですよ。」



「そ、そうか。そ、それと

ありがとう、隼人。

私を助けてくれて。

本当はこれを最初に

言わなければならなかったに。」



「いえ、いいんですよ。

それに俺もさっきはすみません。」



「何故君が私に謝る?」



「え、あぁ、いやさっき言い過ぎたな

と思ったんで......」



「......いや、私としては嬉しかったよ。

はじめてだったのだ。あれほどまでに

私を叱ってくれたのは。」



「そ、そうですか。ならよかった。」



さっきまでの息苦しい空気が

緩和されていく。



「ピピ!」



ペルーもご機嫌に鳴いた。



「隼人、実は頼みがあるのだが......」



「何でしょう?」



「その堅苦しい言葉使いは

もう止めてくれないか?

私のこともタチアナと呼んでくれていい。」



「いや、でもそれは──」



「いいのだ! 私は他の者から慕われる

ようになってからというもの、

どこかつけあがっていたのかもしれ

ない。

だから、私は君に私と対等に

接して欲しい。」



「俺なんかと?」



「そうだ。」



「......わかった。じゃあ、

改めてよろしく、タチアナ。」




「よ、よろしく頼むぞ! 隼人。

ふふ、案外良いものだな、こういうのも。」



彼女はくすぐったそうに笑ったのだった。




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