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妹は双子、カノジョである。~双子がダブるってマ?~  作者: 沢鴨ゆうま


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Folge 75 旅行マジック

「何なのよここは! 楽し過ぎるじゃない!」

「ツィスカ、こっちに可愛いのがあるわ!」


 お店が立ち並ぶメインストリート。

 この辺り一帯の避暑地向けオアシスといったものかな。

 山に籠りつつも、都会生活品が無ければ辛い。

 そんな欲を満たしてくれる拠点だね。

 別荘からはぞろぞろと徒歩で移動。

 もう脚に痛みを感じている。

 まだ始まってもいないのに温泉が恋しい。


「二人共楽しそうだな」

「いつも家と学校の往復か日用品の買い物ぐらいだもん」


 中学一年の男子、タケルが友達とも遊ばずそんな毎日。

 姉があのはしゃぎようだ。

 一つ下の弟がそうならないのが心配になる。


「お前は何か見たいものとか、買いたいものなんかは無いのか?」

「僕はそういうのあんまり無いんだよなあ」

「そんな寂しいこと言うなよ。気になるものがあったら遠慮するなよ」

「うん。今は、楽しそうな姉ちゃんたちを見ているのがいいんだ」


 本人がそれで幸せを感じられるなら良いけども。

 オレではこういう弟にするのが精一杯だぞ、両親よ。

 高校一年生に責任感じさせるなよ、まったく。

 今できるのは――――

 肩をがっちりと抱いて、頭を撫でてやるぐらいだった。


「兄ちゃん? 大丈夫だよ。何かあればちゃんと言うからさ」


 なんだかこっちが寂しくなっちまうよ。

 本当にいい奴なんだよな――可愛い。


「いいじゃないか。弟もたっぷり構わせろよ!」

「甘えているんだよなあ、兄ちゃんの場合は」

「こいつ、可愛くないぞ。腰揉みの刑!」


 周りの目を気にせずゲラゲラと弟を笑わせてみた。

 恒例の腰揉み、いつもすることだ。

 それを弟妹は見事に忘れてくれるから効果抜群。


「ああもう! 外でやらないでよ~」

「へへへ。やっぱりタケルの腰は揉み甲斐があるなあ」

「何それ」

「筋肉はしっかり付いているから揉みたくなるんだよ」

「姉ちゃんも揉んでくるし、嫌だよ~」

「なんだか思いっきり笑わせたくなるんだよ、タケルは」

「もう筋肉嫌い! 自分で揉んでほぐすから」


 ははは。

 しているところを想像すると面白過ぎる。

 中一らしい所があって安心した。

 モテて当然かもな。

 女子はこういう所を見たくて弄りに来ているのかも。

 学校じゃ毎日女子に囲まれているというし。

 人気のある子には育っているのか。

 両親よ――こいつらの成長を見ないなんて人生損しているぞ!

 代わりにたっぷり堪能しておくよ。


「この四人って、仲良過ぎよね」

「これを知っちゃうと好きにならずにいられないよ」

「ほんとね。混ぜてもらえて良かったね」

「もう離れたくないよ。彼女になれなくても……なるけど」

「はあ。私が好きになるってことは咲乃も好きになるってことなのよね」

「ボクたちって好み一緒だから」

「困ったものね」


 道路に倒れてしまったタケルを起こす。

 じゃれつつも、さくみさの話は聞こえていた。

 そんな感じなのか。オレたちを気に入ってもらえた。

 それは素直に嬉しいと同時に――――。


「オレたちのことを好きになってくれた事、凄く嬉しいんだ」

「え!?」

「聞いていたの?」

「丸聞こえ。オレはさくみさと離れる気は無いよ」


 二つの同じ顔がどちらも目を丸くしている。


「ここまで混ざり込んで来て、簡単に離れられると思うなよ~」

「サダメ……」

「サダメちゃん……」


 おお。

 我ながらすんなり言っちゃったな。

 珍しい。

 他人事の様に言うなよな、自分。


「あ~あ。とうとう言っちゃった」

「いつ言うかと思ったら。旅行マジックなのかしらね」

「兄ちゃんにしては偉い! よく言いました」


 なんだよその褒め方。

 あんまり嬉しくない。


「ツィスカも腰揉まれたいのか?」

「嫌よ! ……胸なら……って何言わせるの!」

「お前、ここ外だぞ。それに言わせていないし」

「はわわ。あ、カ、カルラ、あたしったら、あああ!」

「エッチ」


 カルラの一撃!

 これにはツィスカを除いた一同大笑い。

 ツィスカのゲージはミリしか残っていなさそうだ。

 はいはい、仕方ないですね。


「みんな囲んで!」


 ツィスカをハグする。

 そのために四人に囲ませてツィスカを隠す。


「泣く前に止めてやる!」

「兄ちゃん……」

「顔見せて。涙無し、よしよし」

「あのね、嬉しいんだけど、目立っているみたい」


 囲ませたのに目立っているのか?

 そんなはずは……。


「サダメちゃん、かえって目立っています」

「マジか」


 しれっと全員が囲みをやめる。

 クスクス笑う人もいれば、爆発しろって目の人もいる。

 目立っていたようだ。


「てへぺろ」

「兄ちゃん! 棒読みじゃない。でも嬉しかったから……」


 はい。

 長女から公衆の面前でキスされました。

 軽くチュッとね。

 あのさ、これって――オレが恥ずかしくない!?

 お読みいただきありがとうございます!

 楽しんでもらえていますか?

 そうですか、楽しんでいますか!

 ならば、ブクマと評価を押してみましょう。

 物語の更新が維持され、品質が向上していきますよ!


 ……なにとぞ!

 

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