前哨戦4
忘れ去られているかもしれませんが、お久しぶりです。
投稿遅いと前置きしてあるとはいえ、あまりにも遅すぎて自分でも若干引いております。
完結させる心積もりではおりますので、気の長い方は待っていていただければ幸いです。
ハンス・ウォルドロン大尉の率いる攻撃隊が、第一航空部隊を発見したのは、まったくの偶然によるものであった。
彼らはもともと空母「エンタープライズ」に所属しており、猛将ハルゼー提督に鍛え上げられた航空隊は、合衆国海軍最精鋭と謳われ、日本軍空母艦隊との決戦においてもその中核戦力になると期待されていた。
だが、「エンタープライズ」を旗艦とする第16任務部隊は、決戦に先立ってのマーシャル諸島進出の際に、日本第五艦隊が敷いた潜水艦群による警戒線に接触し、同海域に展開していた5隻もの潜水艦から集中攻撃を浴びることとなった。
半ば無警戒に航行していたこともあって、第16任務部隊は軽巡洋艦「サン・タフェ」を筆頭に、駆逐艦「シムス」「ハンマン」を撃沈、重巡洋艦「サンフランシスコ」を大破され、あろうことか旗艦にまで魚雷の直撃を許すこととなった。
航空機運用能力を喪失した「エンタープライズ」は脱落を余儀なくされたものの、彼女が艦内に抱える艦載機隊は、海軍航空隊の最精鋭である。日本海軍との決戦が控えている以上、損傷した母艦と共に引き揚げさせるわけにはいかなかった。
太平洋艦隊司令部は「エンタープライズ」航空隊の決戦参加を厳命し、損傷した同艦をメジュロ環礁まで回航させるという博打じみた命令を下すが、結果的に第16任務部隊はそれ以上の被害を受けることなくメジュロ環礁に入港している。
とはいえ、魚雷2本を受けた「エンタープライズ」は大傾斜を生じており、飛行甲板に露天繋止されていた機体は当然ながら、格納庫の機体も少なからず失われていた。
また、最前線で、しかも日本軍潜水艦の包囲下にあるメジュロ環礁に航空機を持ち込むのは簡単ではなく、各艦から予備機を受領したものの、稼働機はジョン・サッチ少佐が指揮する戦闘機隊12機、ウォルドロン大尉が率いる爆撃機隊から36機と、最大搭載機の半数程度を用意するのが精一杯だった。
雷撃機隊や、選ばれなかった戦闘機隊パイロットたちは落胆し、決戦参加の資格を得たパイロットたちは歓喜した。
すでに日本海軍の洋上決戦兵力は半壊状態にあるのは周知の事実であった。これから始まる決戦は、太平洋を隔てて対峙する二大海軍国の雌雄を決する一大決戦であると同時に、あるいは太平洋戦争における最後の決戦になるかもしれないと考えていたのである。
帝国海軍の航空兵力に対する認識の甘さもあって、彼らにとっては武勲を立てる好機に映っていた節もあるが、なによりも、彼らは自国海軍の威力に絶対の自信を持っていた。
日本軍空母艦隊を蹴散らし、八八艦隊をも航空機の威力によって粉砕する――それだけの実力を備えているとパイロットたちは固く信じていたし、決戦の趨勢にしても、自軍の勝利を確信していた。
しかしながら、日米最初の洋上航空戦は、彼らの思い描いた通りには進まなかった。
最初の誤算は、索敵合戦で後れを取ったことだろう。
硫黄島南方海面に到達した両軍空母艦隊は、多数の索敵機を放って敵艦隊の姿を探し求めていたが、空母同士の決戦を想定して訓練に励んできた日本海軍・第一航空艦隊に軍配が上がったのである。
索敵合戦で後れを取った第17任務部隊は、乾坤一擲、持ち得る攻撃機の過半を投じて第一次攻撃隊を編成したのだが、その試みは画餅に終わった。
アメリカ海軍はようやく空母戦隊の集中運用に踏み切ったのだが、その空母戦隊にしたところで日本海軍のような固定編成ではなく、任務ごとに編成の入れ替わる任務部隊方式を採用していたのである。
母艦が統一運用されない以上、母艦航空隊同士の連携が円滑であるはずもなかった。
各母艦に分散配置された「エンタープライズ」航空隊は、なるほど優秀なパイロットが揃ってはいたものの、その練度の高さが仇となって、間借りすることとなった母艦の航空機隊と足並みをそろえるのが難しかった。
暫定的な処置として「エンタープライズ」航空隊は、発艦後に空中で集合し、他の攻撃隊に追随する方針に定まったが、これはどうにかして合衆国最精鋭の航空打撃力を発揮させるための苦肉の策であった。
ともあれ、日本軍空母艦隊に対する全力攻撃を敢行するにあたって、「エンタープライズ」航空隊も、その全力が出撃することになっていた。
しかし、カタパルトを装備し、艦載機運用能力に優れたアメリカ空母であっても、保有する全艦載機を一度に発進させるのは不可能であった。ましてや、戦時編成となって艦載機定数が増加しているのである。間借りしている他艦の航空隊に手が回るはずもなかった。
第17任務部隊の各母艦は、まず固有の艦載機隊を発進させ、次いで格納甲板から「エンタープライズ」航空隊を引き出して発進させた。
発艦作業は迅速に行われたものの、しかし母艦ごとの作業速度の差から全機の空中集合に手間取ることとなり、ようやく編隊を完成させた頃には、第一次攻撃隊の本隊は西の空に消え去っていたのである。
置いてきぼりを食らったウォルドロン以下の「エンタープライズ」隊は、ともかく索敵機の報告にあった位置情報を頼りに進撃を開始したが、この時点で第二航空部隊は第17任務部隊に対して突進しており、当初の座標から大きく移動していた。
ウォルドロン隊はおよそ見当違いな座標目掛けて飛行していたのだが、巡航速度の遅い雷撃機隊を伴わなかったことが幸運につながった。
ドーントレスの巡航速度に合わせて飛行してきたウォルドロン隊は、攻撃隊の本隊が攻撃を開始した時点で、すでに「ホーネット」雷撃隊を追い抜いていた。
飛行進路のズレから、攻撃隊を先導するウォルドロンはそれに気が付かなかったのだが、その代わりに密雲の隙間から飛行する日本軍機を遠望した。
これは第一航空部隊が派遣した援軍の零戦隊であったが、ウォルドロンは第二航空部隊の直掩機隊が長駆進出してきたものであると判断し、彼らの飛来した方向に存在するはずの敵艦隊に味方編隊を誘導したのである。
その接近を捉えた「古鷹」が全軍に警報を発し、直掩隊も素早く撃撃に向かったのだが、いかんせん直掩機の大部分を派遣してしまったために、第一航空部隊の手元には12機の零戦しか残っていなかった。
しかも残留していた直掩機は分散して空中哨戒を実施しており、即座に対応できたのは6機だけで、それもサッチ少佐が率いる12機のF4Fに阻まれてウォルドロン率いる爆撃機隊を攻撃するどころではなかった。
直掩隊が防戦一方となっているうちに、36機のドーントレス艦爆隊は第一航空部隊の輪形陣上空に侵入しようとしていた。すでに、攻撃機にとって最大の脅威である敵戦闘機は封殺されており、攻撃の成功は約束されているといってもいい。
複数の爆弾を叩き付けられた日本空母が大火災を生じてのたうち回る光景が、すでにウォルドロン以下のパイロットたちの脳裏に浮かんでいたが、その幻想を引き裂くようにして彼らの眼前に紅蓮の花が咲き誇った。
防空巡洋艦「古鷹」が放った高角砲群の一斉射撃である。不運にも直撃を食らった機体が弾け飛ぶようにして粉砕され、至近弾を食らった機体が爆風に煽られ、飛散した断片に胴体や主翼を切り刻まれて四散した。
「ぜ、全機、散開しろ!」
通信機に怒鳴りながら、ウォルドロンは思い切り操縦桿を倒した。愛機はそれに良く応え、急降下爆撃に必要な高度を失う代償として、続けざまに押し寄せた第二斉射の炸裂から逃れさせてくれた。
首を捻って後方を確認すると、ウォルドロンと同様に咄嗟の判断で敵弾を逃れた機体は少なくない。戦力という点で見ればまだかなりの部分が確保されているが、しかし緊密に組まれていた編隊は見る影もなく、味方はなし崩し的に突撃を開始していた。
眼下の敵艦隊は全力射撃を開始したに違いなく、艦隊上空はひっきりなしに炸裂する褐色の砲煙と、噴き上げられるミシン目のような火箭に満たされている。さらに、戦闘機同士の乱戦を潜り抜けてきた敵戦闘機が、容赦なく食らいついてくる。
酷い混戦状況だが、その中にあってひときわ異彩を放っているのは、輪形陣の前方を固めている「古鷹」であった。
「畜生! なんて船を造りやがったんだ!!」
活火山さながらの勢いで砲火を噴き上げる「古鷹」を睨みつけ、ウォルドロンは吐き捨てた。間断なく咆哮する高角砲と、凄まじい勢いで振り回される大小2つの火箭は、気味が悪いほど正確に味方爆撃機を捉えている。
正確無比な対空砲火など、攻撃機乗りにとって悪夢という他ない。日本人は、何という悪魔を海上に送り出したのだと、罵倒せずにはいられなかった。
だが、強烈な対空砲火を放っているのは、あのバケモノ巡洋艦を除けば、攻撃目標となっている空母だけだ。しかも、空母自身の対空砲火の精度は手荒く落ちる。攻撃位置にさえつければ、攻撃は容易なはずだ。
「あいつをやるぞ!」
ウォルドロンが目標に定めたのは、輪形陣の中央に陣取る大型空母であった。
輪形陣の後方へと回り込みながら、失った高度を取り戻すべく上昇する。空母を囲む駆逐艦群が主砲仰角を目一杯掲げて砲撃してくるが、脅威にはほど遠い。
「全機、続け!」
喚くように命じる彼の眼前で、敵空母の左舷側海面に水柱が立ち昇る。先んじて攻撃を仕掛けた機体が居たらしいが、どうやら空振りに終わったようだ。しかし、その光景を目にしてウォルドロンは勇躍した。
敵空母は爆弾回避のために左旋回をしているが、それは後方から侵入するウォルドロン隊に向かって艦首を差し出すような動きだったからだ。
急降下体勢に入った第一小隊に気付いたのだろう。敵空母艦上で高角砲が旋回し、再び発砲炎を閃かせた。次いで舷側が真っ赤に染まり、敷き並べられた機銃座の放つ曳痕が、包み込むようにして迫ってきた。
風防が赤く照らされ、後席が喚き声を上げた。おそらくは味方が落とされたのだろうが、それを無視して全神経を敵空母に注ぎ込む。
「くたばれ、ジャアップ!!」
照準枠の中に敵空母が膨れ上がった刹那、罵声と共に爆弾を投げ落とす。続けざまに降下した僚機もまた、爆撃を敢行したはずだ。飛行甲板の縁を掠めたウォルドロン機は、海面スレスレの低空飛行で輪形陣の外側を目指す。
逃がすまいと追いかけてくる曳痕を振りちぎり、輪形陣の外郭へと逃れたウォルドロンは、額の汗をぬぐいながら愛機を上昇させた。充分な高度を確保したところで海面を見下ろすと、海面からは二条の黒煙が立ち昇っていた。
ウォルドロン以下の爆撃機隊は、2隻の日本空母を撃破したのである。その損害が沈没に至るほどのものかは分からないが、ともかく敵空母の戦闘能力を奪うことには成功したのだ。
ウォルドロンは会心の笑みを浮かべ、機体を反転させようとした。
「隊長ぉっ、敵機が!」
切羽詰まった偵察員の叫びに首を捻ると、右旋回に入ったばかりのドーントレスの下腹を貫くように、灰白色の機体が迫っていた。
その両翼に閃光が走ったと見るや、彼の意識は永遠に閉ざされた。
小沢治三郎第一航空艦隊司令長官は、旗艦「翔鶴」の艦橋に立ち、難しい表情で、断ち割られた飛行甲板を見下ろしていた。
有馬正文艦長からは、被害状況と共に「鎮火の見込み」が報告されていた。破孔から噴き上がっていた黒煙は次第に薄れつつあり、格納庫に生じた火災が鎮火に向かっているのは間違いないのだろう。
致命的ともいえる弾薬庫やガソリン庫への引火誘爆や、機関区の火災拡大による航行能力の喪失といった最悪の事態はどうやら免れたようだが、しかし、飛行甲板の中央部に大穴を穿たれた以上、「翔鶴」の航空〝母艦〟としての能力は失われたといっていい。
「翔鶴」は、帝国海軍が保有する正規空母の中で最も新しく、かつ強力な艦だ。
最良の中型空母と称される白龍型航空母艦を拡大発展させる形で設計された翔鶴型は、基準排水量2万8500トン、全長は260・5メートル、最大幅は30メートルと、アメリカ海軍の大型空母「プロビデンス」を除けば、世界最大の威容を誇る。
航空機運用能力も大幅に強化されており、八八艦隊計画艦にも匹敵する雄大な船体は、常用だけで90機、補用を含めれば実に102機もの航空機を運用可能だ。
そのような大艦でありながら、「翔鶴」は爆弾1発の命中で戦闘能力を喪失してしまったのである。空母の脆弱性を、改めて思い知らされるような結果だった。
渋面を作りながら、小沢は視線を巡らせた。
被弾の衝撃でひび割れたガラスの向こうでは、一航戦の僚艦「白龍」もまた、黒煙を噴き上げながらよろめいている。
敵機の攻撃は「翔鶴」と「白龍」に集中したが、編隊を引き裂かれ、ほとんど単機での突撃を余儀なくされた敵機にとっては、もっとも手近な位置を航行していた「白龍」の方が狙いやすかったのだろう。
敵機の大部分が殺到した「白龍」は猛烈な弾幕を張りながら回避運動に入ったが、敵機はあらゆる方向からバラバラに侵入してきた。一見すると無秩序なだけの攻撃だったが、そのために対空火器は照準を定めにくく、回避もしにくかった。
まず、飛行甲板のど真ん中に1発が命中。格納甲板まで貫通したが、上部格納庫の床面に装備された装甲鈑に跳ね返された。
白龍型空母から装備された対爆防御装甲は想定通りの威力を発揮して、下部格納庫や機関区への被害を防いだのである。
しかしその装甲も、艦の全体を覆っている訳ではない。
そもそも、対爆弾防御装甲は戦艦や重巡洋艦に採用されている集中防御方式を、ほとんどそのまま空母に当てはめたようなものであったから、艦首や艦尾にまで装甲が施されないのは、当然といえば当然であった。
その非装甲区画には、3発が命中している。艦前部には2発が命中し、いずれも下部格納甲板まで貫いて炸裂し、予備機を巻き込んで火災を生じさせた。さらに、一番昇降機付近に生じた直撃弾はその爆風で昇降機自体を海面に投げ飛ばしている。
艦後部にも1発が命中し、これが最大の被害をもたらしていた。
後部格納庫には、対潜哨戒任務に就いていた九七艦攻が収容されていたのだが、あろうことか対潜爆弾が取り外されていなかったのである。翼内タンクにもまだ燃料が残っており、誘爆して大火災が生じた。
――「白龍」では、一時「総員退艦」が発令される事態となったが、その後「鎮火の見込み」が報告されたために退艦命令は取り消されている。
「空母の半数を、戦列から失ったか」
溜息交じりに、小沢は呟いた。
第一航空艦隊の被害は「蒼龍」の沈没、「白龍」の大破、そして「翔鶴」の小破だ。このうち「翔鶴」は、飛行甲板の破孔さえ塞げば戦列に復帰できるが、日本海軍の応急修理能力ではそれは難しいと思われた。
「残存空母の陣容を見れば、戦力半減どころではありません」
発言したのは、航空甲参謀の源田実大佐だった。
「現在稼働状態にあるのは、二航戦の「飛龍」「瑞鳳」と一航戦の「黒龍」ですが、これらの艦で運用できる艦上機はおよそ150機です」
源田の声には、非難の色がこもっていた。
直掩機を派遣するにあたって、源田は強硬に反対意見を述べた。
第一航空部隊は敵機の触接を受けていなかったが、敵の別動隊につかまる可能性を危惧していたのだ。結果的に、敵の別動隊(アメリカ側が意図したものではないが、結果的にそうなった)につかまった一航戦は、2隻の空母を撃破されている。
源田にしてみれば「それみたことか」という心境なのだろう。
確かに30機の零戦が守りを固めていれば、この被害はなかったかもしれない。しかしその場合、二航戦の空母が全滅に瀕していた可能性もある。空母としての価値は、一航戦の空母群の方が高いのだろうが、かといって二航戦を失っていいという訳ではない。
「そう、深刻になることもあるまい」
柔らかな声で口を挟んだのは、草鹿龍之介参謀長であった。
「この海域における敵の稼働空母がゼロになれば、こちらの航空兵力がどれほど小さくなろうとも任務は果たせる」
第一次攻撃隊は敵空母1隻を撃沈、1隻に中破の被害を与えている。残る敵空母は、第二次攻撃隊が必ずや撃破してくれるだろう。敵空母を全て沈めるか、飛行甲板を潰してさえしまえばこちらの残存空母がたとえ「瑞鳳」1隻だろうと制空権の確保は可能だ。
「それは、そうですが……」
歯切れの悪い返事を聞き流して、草鹿は小沢の隣に立った。
「どうも、悪癖が出ているようですな」
苦笑交じりの言葉に小さく頷き、小沢は溜息を漏らした。
草鹿の言う悪癖というのは、日本海軍の航空主兵主義者の悲願とも言うべき「航空機による戦艦の撃沈」へのこだわりのことである。航空機こそが海軍の主力と信じてやまない人間は、戦闘航行中の戦艦を撃沈することによって航空機の優位性を証明しようというのだが、その思考に引っ張られている節がある。
航空主兵主義の急先鋒である源田としては、この機会に米戦艦撃沈の戦果を挙げ、海軍内における航空派の発言力を高めようと考えていたのだろうが……圧倒的優勢だったはずの空母戦で思いがけない被害を被ってしまったのだ。
一航艦にはまだ「飛龍」「黒龍」が健在であり、60機程度の攻撃隊を編成して戦艦を攻撃することは可能だろう。しかし、一航艦の主敵はあくまで空母だ。戦艦攻撃で優秀な搭乗員を消耗すれば、後の戦いに影響を及ぼすかもしれない。
なによりも、命がけの戦いを終えたばかりの搭乗員を碌な休息もなしに送り出すことに、小沢は抵抗を覚えたのである。
「搭乗員は、砲弾でも、魚雷でもないのだ」
なおも戦艦攻撃にこだわっているらしい源田を見やって、小沢は独語した。