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朝鮮戦争(ユギオ)再び!

作者:8SENDAI

某年、6月22日。
深夜の3時15分のソウルを、北朝鮮は砲火力による先制攻撃で開戦のゴングを叩き鳴らした。
経済食料援助を停止された北朝鮮は、遂に南侵を決意した!。



深夜のDMZ、聞こえる砲声を後ろにKAFV(M113改造品)から韓国軍第三歩兵師団の偵察兵が双眼鏡で睨む。
風切り音に「なんてこった」と己の不運を呪って、彼は榴弾が炸裂する灯りを凝視する。
居ること居ること北韓(韓国から見た北の呼び名)の兵隊連中、彼は無線を手にとって師団司令部に報告する。

『こちらムクゲ12!韓国戦争(ユギオ)再びだ!畜生!これより戦闘に突入す!』

DMZで交戦が開始された事は、海を越えて日米政府に入っていた。
首相官邸5階、総理の部屋に呼ばれた防衛大臣は総理からの質問に尋ねる。

「我が国は、自衛隊は、どうするべきだと思っている?」

総理は以前の選挙で野党にそれなりの差をつけており、派兵議案を通すか通さないか彼の意見を聞きたいのだ。
防衛大臣はいわゆる背広組だが、常識は理解していた。

「国交が良くないことは私も知っています、ですが行かねばならんでしょう。
韓国の喪失は最悪の、狂人に無防備な山陰地方を晒すことを意味しております、韓国は日本の防衛線として西側で居てもらわなくてはならないのです。
これは日清戦争日露戦争からの国防の大前提であります。」
「なるほど...どのくらい投入したい?」
「第一師団第八師団第七師団等から抽出した2個連隊戦闘団(RCT)と、航空自衛隊の制空戦闘、それに海自の展開です。
我が国の自衛を考えれば戦車を中心とする機械化部隊が最も良いでしょう、韓国も戦車との共同戦闘訓練はしているでしょうし」

このような会話は、ホワイトハウスの中でも行われていた。
24歩兵師団を支援するため沖縄から戦力を招集し、日本は最低限自己防衛出来るので在日米軍を支援に充てる予定であった。
到着するまでにはどうにか持たせる、これが韓国の問題であった。
自分の国を最低限守れない軍隊では軍隊と言わない、軍隊は撤退して恥になるのは民間人を見捨てた時だけと言う意識は浸透していた為、
山にあらかじめ構築された陣地で前線部隊は砲撃に耐えつつ防御戦闘を続けていた、だが想定してなかった南侵トンネルがK9自走砲部隊の近くにあったため防御の要である砲火力は迫撃砲程度であった、
ただ三回の突撃を阻止し、彼らは良く抵抗していた。
彼らは逆襲をかけれるほど余力が無かったが逆襲を警戒した北朝鮮軍は対応できる予備を残しておくことになったのだ。


3時間後、金北から南に20キロ地点。

チャパラル対空ミサイルによる近接防空は、北朝鮮航空支援勢力にとって打撃となったが挫ける程でなかった。
前線に近い航空基地が工作員による砲撃を受けており、滑走路損傷により韓国空軍は制空戦闘に苦戦していたからだ。
一時的な航空優勢を局地的に確保した彼らは第二悌団を投入、機械化戦力を投入していた。
だが展開が間に合った空中機動旅団の1個連隊と大隊単位のK1A1戦車は、彼らに良く奮闘していた。
交戦した第七機甲連隊は稼働数が12両に打ち減らされるまで戦い抜き、空中機動旅団の連隊も暗夜に紛れて翌日脱出した。
このような遅滞戦闘は各地で行われていたが、何処も砲火力の不足問題があった。
FH70等は展開に時間がかかっており、K9も戦線が虫食いにされていて行動する事に不安があった。
韓国軍のAH-1SはZSU-57等や、MIG-21bisの脅威により活躍出来ぬまま後退していた。
韓国司令部は臨津川戦線をゆっくりと後退させソウル防衛の最終抵抗線を東豆川に設定し、断固としてソウル死守に拘った。
だが想定に反して北朝鮮はソウルを包囲せんとしていると言う米軍AWACSの情報が、彼らを誤った命令を出させた。
当初の予定を崩して東豆川防衛線部隊で逆襲を仕掛け、臨津川の後退でなく死守を決めてしまった。
包囲にたいして逆襲をかける、これを朝鮮半島でやろうとした者は清国が平壌攻防で日本軍にしようとした事がある、
そのときは逆襲を止めてしまい日本軍は清を包囲し朝鮮に於ける覇権を確立した。
これを知っている彼らは首都包囲、そしてそれによる市民のパニックを恐れて逆襲をかける決断をした。
前線部隊は航空優勢を取られている大地で逆襲をしかけ、航空攻撃により手痛く叩かれた。



始まって9時間もすると戦線はソウルから28キロの地点であった。
叩かれた韓国軍の代わりに米軍24歩兵師団が市街戦闘で再編成の時間を稼いでいたが、機甲戦力が不足し砲撃支援があるが数が足りないので苦戦していた。
彼らは2時間粘ったが東豆川へと後退しそこを主戦線とする事にした。
野戦防空による損耗で航空支援が無く、敗残の韓国兵がパルチザン化して小隊単位で補給を絶とうと攻撃を仕掛けてくるため、
前線の展開に大砲がついていけなかったのだ。
北朝鮮第815軍は損害を増し、地の利を活かしてゲリラ戦を挑む敵に苦戦し足を鈍らせていた。
更に半島南部の航空部隊が現れ、中には303等の日本航空戦力も展開していた。



開戦から14時間、鉄原上空で大規模な航空決戦が始まった。
米軍は惜しげもなく最新機体を投入し40分後にはキルレート1:5、西側1機北朝鮮5機の脅威のレートが弾き出された。
三沢から展開した部隊と築城から展開した部隊は上空支援にJDAMを投入、制空権を確保した韓国軍は主戦線を構築し安定化することに成功。
アメリカは北朝鮮に予備兵力が無いことを察知し、提案を持ちかけた。
平壌殴り込みである。



左翼を自衛隊中央韓国海兵師団右翼アメリカ第三海兵師団で始まった平壌突入は、雑多な戦力と呼べない烏合の衆を蹴散らして陣地を構えることに成功した。
市街戦では第一陣部隊は苦戦したが、後続の戦車揚陸艦から10式戦車とM1戦車の最新型、そしてK2A2が現れ、
第三対戦車ヘリコプター隊等のAH-64D等が現れて戦況は一方的となっていた。


開戦から21時間後、平壌、柳京ホテル近く

派遣された第八戦車大隊のある10式の砲手が、ホテルを指差して尋ねる。

「車長、あれなんですか?」
「世界最大の廃墟、未完成のゴミホテルだよ」

「は~」と砲手がRWS装置で外を見ていると、上空警戒していたOH-1が報告を出してきた。

『ヤタガラスよりクサナギへ、恐らくT-80Uと思わしき戦車が中隊単位で接近中。送レ!』

車長は「ウクライナのクソヤロー、余計な物を売りやがって!」と思いながらC4Iで敵の位置と予想進路を割り出す。
レオパルド2A8のように改造された90式戦車を敵の側面から攻撃できるよう指示を出して、10式は正面からかち合う形をとる。

「10式、お前の力を見せてくれよ」

返事をするように威勢良く吠えるエンジン音を聞いて、車長は愚問だったと笑う。
数分もしないうちに目標が現れて、先手は向こうがとった。
撃ち出された4発の砲撃は全弾が10式に命中したが、フェンダーがぶっ飛んで前輪シャフトが破損しただけで戦闘能力は何処も喪失してない。

「自衛権を行使する!撃ち返せ!!」

号令一下1個小隊六両の10式が敵の先頭三両を照準し、射撃する。
砲手の視界では精神に配慮してデフォルメした映像で、敵戦車が吹き飛ぶ姿を映す。
最先頭の一両から敵の戦車兵が逃げようとしていたため、砲手が機関銃で逃げ出す敵を撃ち殺していく。
最後の一人は足がすくんだのか、出てこずそのまま戦車がカトセカ式に引火して焼かれてしまった。
次の目標を狙っていると、いつの間にか来ていた韓国軍のK2が獲物をかっさらっていった。
ハッチを開けて「てめぇおれの獲物だ!しっしっ!」と車長が激怒して怒鳴るが、K2の車長は「なんだあの日本人、喜んでンだな」と気にしていない。

「ヤローぶち殺しちゃる」
「車長抑えて抑えて!」

共和国親衛戦車部隊の逆襲は失敗。
退路を絶たれた侵攻部隊は各地で壊滅した。


開戦から29時間後。

DMZを越えて宣伝村で掃討作戦をしていた自衛隊第30普通科連隊のある中隊のある小銃班は、
文字通りハコモノ行政な建物を越えて進撃していた。

「市街戦闘訓練とか、特撮のセットみたいだ」

89式を構えつつ進む彼らは奇妙な感覚で戦いをしていた、抵抗が貧弱なのだ。

「ん?!...韓国兵だ」
日本人(イルボンイン)!」

向こうも少し驚いたが、彼らは身ぶり手振りでカールグスタフをあそこの茂みにぶちこめと伝える。
言われた通りにぶちこむと韓国兵が「万歳(マンセー)!」と声を上げ、彼らの軽機関銃が敗走する人民軍の兵士たちを撃ち抜く。
普通科隊員たちも敗走する敵に銃撃を加え、近づくと何人かの人民軍の兵士が両手を上げて投降してきた。
普通科隊員が近付こうとすると先程の韓国兵が彼を制止し、フルオートのK2小銃を撃ち込んで投降してきた兵士を射殺していく。

「ケースファイア!!ケースファイア!!」 

彼らを止めようとする一等陸士に、陸士長はやるせない顔で言う。

「民族間の戦いだ、外国人の俺たちが止めてはダメなんだ」



開戦から31時間後、中国とロシアが北朝鮮の一部を占領した。
北朝鮮は消滅し、抵抗していた敗残部隊はもうない。
東西冷戦の産んだ最後の分断国家は、遂に統一された。
だがこの勝利は、韓国にとってあまり喜べない勝利であった。
飢えた無学無教養の哀れな独裁者に見捨てられた栄養失調の難民たちは、苦しい国家財政に大きく負担をかけている。
数年後、韓国は徴兵を止めて社会インフラの再建を計画しているが、それが完成し国家財政が健全化するまでにはあまりに長い時間がかかる。
彼らはあまりに分かれていることに慣れすぎたのだ。



朝鮮戦争再び!
ー完ー

韓半島の二つの国が健全化し社会正義を実現する模範的国家となることを切にねがう。

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