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リアル  作者: やなぎ
1/3

日常

「梗。何してるのー?遅刻するわよー。」


一階からお母さんの声が聞こえる。


「うんー。すぐ降りるー。」


私は、ドタドタと忙しなく制服に着替え、鏡の前で髪のセット。


セットといってもセミロングほどの長さしかないので、という言い訳で、寝癖と前髪を少し整える程度のことしかしていないが……。


前髪は右に流し、肩にギリギリかからない髪の毛先はやや天パの影響で外ハネ。髪を巻いてしまえば綺麗にできるのだろうが、面倒なので諦める。


右向いて、鏡見て


「よし!」


左向いて、鏡見て


「よし!」


髪型チェック終了。


化粧はしない派なのであとは服装チェック。


学校の制服はセーラー服。


スカートは灰色とも見える茶色に、裾のところに二本のかなり薄い黄色のライン。


トップス?は茶色ベースに白いマント?と袖口。その縁に茶色のラインが二つ。


胸元には白いタイ。


いつ見てもこの制服可愛い!カナリア学院受かってよかった。


カナリア学院は私の通う高校。制服が可愛いのと、学校の敷地がものすごく広いことでこの辺では有名なのだ。おまけに偏差値もそこそこ高いから受験の時は苦労したなぁ。


 昨日のうちに教科書は鞄に入れておいたのであとは鞄を持って家を出るだけ。

 

時間を確認。


8:30


授業が始まるのは9時。


学校までは徒歩で25分で行けるので、そろそろ家を出ないとだ。


朝ごはん欲しかったなぁ。と内心思いつつ階段を降りて玄関までいく。


「いってらっしゃい」


リビングからお母さんが顔を出していた。


「いってきます」


私はお母さんに手を振り、家を出た。



「おせーよ」


家を出てすぐ声をかけられた。


声の方には男の子が電柱にもたれかかってたっていた。


「女の子には色々準備があるんですー。」


私は男の子のいるとこまで小走りで寄る。


身長は私が160cm前後だから彼は170cmぐらいかな?


男の子の名前は桐生桃。私の幼馴染。


高校も同じなので大体いつも一緒に登校しているのだ。


切れ長の目で整った顔立ち。髪も整ってて清潔感がある。だれとでも気兼ねなく話すことから女子の中では人気がある。もちろんこれは男子には内緒だ。


「準備に時間かかるならもっと早く起きろよ。」


う、正論……。


「またホームルームサボりじゃねーか。」


言っていなかったが、8時45分から10分間ホームルームの時間が設けられているのだ。


「授業に間に合えばそれでいいと思うんだけどなぁ。」


「お前なぁ。ホームルームもだけど20分も家の前で待たされるこっちの身にもなれよ。」


小言聞こえてたのか……。


桃は呆れ顔で


「早くいくぞ。」


と、歩き出す。


「まってよー。」


私は慌てて追いかけた。

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