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出会い
そもそも家族とは、赤の他人と結婚し、人生を共にし、その中で運がよければ子どもに恵まれ、ひとつ屋根の下で共同生活をするということ。
そう、そもそも赤の他人なのだ。
いまわたしは、ひとつの節目を迎える30歳となった。これまでいろいろな恋をしてきた。隠したくなるような失敗も、一生の思い出になるような喜びも味わった。
そしていまひとつの恋が動いている。
それは、同窓会で出会った幼なじみとの出会いから始まった。彼とは小学校からの同級生だ。卒業以来、連絡を取っていた訳でもなく、同窓会で会うのも15年以上ぶりであろう。席が近かったことから、話すこととなり、その日はそのまま解散した。その夜、友人を通じて連絡がきた。そして遊ぶことになった。きっかけはそんなところだ。人生限りある出会いの中で、これが大きな人生のターニングポイントとなった。