第一話 ……釣られた
どうも初めての小説です。思いつきで書いたので構想とかほとんど考えてません。最低ですね。はい。 いろいろ手直しとかもすると思うのですが、よろしくお願いします。
Arumaサイド
気持ちのいい朝でした。こんな日はいいことが起こりそうな気がします。
う~んいい天気だなぁ。こんな日には森に出かけようかな。その前に顔を洗って、朝ごはんを食べなければなりません。
ぱしゃ。冷たい水がまだ少し眠かった体を覚まします。今日の朝ごはんはムムのパン、パサリンとピリカのサラダにナナッツのジュース、あとデザートのララクの果実。いつもよりちょっと豪華。
着替えてお昼ごはん持って、森の動物のために櫛を持って…釣りなんかもいいですね。さあ、準備は完了━━
「いってきます。お母さん」
返事は返ってきません。もうお母さんはいませんから。でもいってきますは必ず言います。お母さんはきっと私を見守ってくれているから。
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「みんな、おはよう。」
【おはようアルマ】
【今日はなにをする?どこにいくの?】
【遊んで遊んでアルマ】
いつもの通り《みんな》が私に話しかけてきます。
「今日はね、釣りに行こうと思うの。みんなもやる?」
【う~釣りなんてできないよー】
「あ、そうだったね。ごめんごめん」
そうでした。《みんな》は力がとても弱くてララクの実も持ち上げられないくらいなのでした。
湖に到着。今日はどんな魚が釣れるのかな。
2時間経過
…………全然釣れません。どうしてでしょう、今日はいいことが起こると思ったのにな。次はなにしようかな。《みんな》とどっちが早く家に着くか競争する?でもそれだと私が不利だな~。みんなはとても素早っこいから。
【━━ルマ!アルマ!引いてる!引いてるよ!】
…え!?本当だ。《みんな》に目でお礼をいいながら釣上げようとがんばります。んぐぐ、これは大物です。すごく重くて一人では無理です。
「みんな、手伝って」
【でも、わたしたち力ないし……】
「みんなでやれば大丈夫!ほら、ね!」
【う、うん】
うんしょ、こらしょ、うんしょ、こらしょ。みんなで釣上げようとがんばります。もう一息!!
「みんながんばって。もうすこしだから」
うんしょ、こらしょ、うんしょ、こらしょ。
ザッパーン!!
釣れました!どんな魚さんなんだ…………ええぇぇぇぇえええええ!?
な、な、な、なんと釣上げたのは男の人でした。あ、ちょっとかっこいいかも……じゃなくて!ええとこういうときはどうすればいいのでしょう。
「み、み、みんな。ど、どうすればいいのかな!?」
【落ち着いてアルマ。まず生きているのか確かめなくちゃ】
そ、その通りでした。胸に耳を当てて心臓が動いているか確かめます。……よかった、動いています。
「えっと後は、後は━━」
Renサイド
ん、ここは……?なにがどうなって━━
そうだ変なスイッチ押したらコンクリートが液状化してこっち向かってきて、溺れて、それで…?そう、服が引っ張られてその後意識が。
どこ、ここ。森?通学路だったはずだよな。あんな状況だったし…異世界とか。最近よくあるよね。ラノベとかで。
「━っと後は、後は」
……おろおろしてる女の子が目の前にいた。変わった格好した子だな。
「全身濡れてるからまず身体を拭く?でも男の人だしなぁ、勝手に触るのはマズイかな。えっとえっと、じゃ、もう一回湖に戻して…」
「戻すんかい!!」
な、なにを言い出すんだこの子は。もう一回突き落とすなんて。
「わぁあ!あ、め、目ぇ覚ましてたんですか!?」
「あ、ああ。君が助けてくれたのか?」
「助けた?ええと、私は釣りをしてて…」
釣り? スイッチを押す→コンクリに溺れる→抜け出そうとする→なんかに引っ張られる→そして……学ランの襟に釣り針。
……━━
「お前のせいかあぁぁぁぁ!!!!」
「ひ!?え?え?なんですか!?」
そう、ここはたぶん異世界だ。ラノベでも漫画でもなくゲ・ン・ジ・ツでだ。
俺は釣られて異世界にやってきた。連れられてじゃなくて釣られて。━━最悪だ