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マーク君の学園生活  義父は英雄 義妹は聖女 叔父は宰相やってます  作者: お冨
第十一章 皇子様の入学

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入学式は波乱の予感

 恒例の自治会初仕事。在校生全員参加のお祭りです(笑)


 先週は更新できずごめんなさい。しばらく不定期更新になりそうです。ちやんと完結まで持って行きますので、お見捨てなく。

 僕にとっての、三度目の入学式。後任の男子寮自治会長の指揮の下、恒例の荷物配送クエストが開始された。


 内容は、受け付け順に割り振られる寮の部屋へ新入生の私物を届けること。期限は、新入生が受付してから入学式が終わるまで。

 手が空いた者から入学式に在校生として参加していくので、手際の良し悪しが一目瞭然になる厳しさもある。


 厳しい時間制限を守るため、在校生が一丸となって挑む一大イベントだ。去年指揮を執った僕も、もちろん戦力として参加した。


 まず、受付から荷物置き場に決まったばかりの生徒の部屋番号が伝えられる。

 伝令役は女子生徒。ここだけは女子寮の自治会長が指揮を執る。ここでミスがあれば大惨事だから、かなり気を遣うんだとか。

 

 荷物置き場に待機していた生徒が、新入生の荷物に部屋番号の印をつけていく。ここが一番煩雑で、男子生徒と女子生徒が入り乱れる。事前準備が生きてくるポイントだ。

 去年はイニシャル順に荷物を並べておこうと計画したけど、作業量が多すぎて途中までしかできなかった。

 まあ、間に合った分はスムーズに流せたから無駄にはならなかったかな。


 運び役は力仕事、男子生徒が中心で、騎士志望の生徒の活躍が目立つ。

 開始直後は、各棟、各階ごとに担当を置いてリレー形式で受け渡していくけど、残り少なくなると荷物置き場から部屋まで直接運び込む。この切り替えのタイミングが難しいんだ。

 ちなみに男子生徒が女子寮へ入れる唯一のチャンスだったりする。だから何だって話だけど。 


 毎年、トラブルはつきものだけど、教師の助力は一切ない。生徒に臨機応変に対処する経験を積ませる意味があるって、どう考えても後付けの理由があったりする。

 だけどね、今年のトラブルは特大過ぎると思うんだ。




「どうしましょう、先輩」

 泣きそうな顔で言ってきた自治会長に、僕は首を振った。泣きたいのはこっだよ。


 そもそも、寮に持ち込む私物は生活に必要な最小限と決められている。暗黙の了解で、小型の台車を使って一人で運べる量までだ。


 制服があるから部屋着しか要らないし、家具は作り付けだし、食堂完備だし、学習に必要な機材は支給される。

 タオル類は大浴場で準備されているし、洗濯物は脱衣所の専用ロッカーへ突っ込んどけば、完了後に寮室へ配達されてくる。

 これだけ至れり尽くせりなんだ。私物は本当に少なくて良い。


 当座の衣服によほどお気に入りの文房具とか、後は愛読書や遊戯盤、女子なら化粧品くらい。

 アクセサリーの類はどうなんだろう。持って来てるのかな。学園内だと、せいぜいシンプルな指輪か髪留めくらいしか見かけないけど。


目の前にあるのは荷物の山。いったい何人分だと言いたいけど、これで一人分。

 とてもじゃないけど、寮の部屋に入りきらない。むしろ、倉庫が必要じゃないか、これ。


「こんな山、昨日までは無かったんです。それが今朝になったらこの有様で。持ち主の名前も分からないし」


 ん? 荷物に名前が書いてない?


「今年の新入生の荷物は、全員分届いてました。昨日、事前仕分けで確認してます。ちゃんと(そろ)っているんです」


 つまり完全にイレギュラーだと。無関係の荷物が紛れ込んだか、または新入生が増えたか。

 学園改革が本格化して、入学方法も変わった。色々あって当たり前かも。


「とりあえず、この件は僕が預かります。会長は荷物搬入を終わらせてください」

「分かりました、お願いします、先輩」


 ほっとしてる余裕はないよ。ロスした時間を取り戻さないと。会長の初仕事、頑張ってくれ。




 とりあえず受付に走って、新入生に追加が居ないか確認しないと。まだ、事務員さん残っているよな。








 ミリアちゃんが―。近衛騎士が―。そこまで話が進みませんでした。

 大荷物の持ち主。あの人物の登場です。某転生者の前世の妹の一推しと言えば、思い当たっていただけるでしょうか(笑)

 乙女ゲームもどきの設定らしきもの、お冨にも書けるかな(;^_^A


 お星さまとブックマーク、よろしくお願いいたします。



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― 新着の感想 ―
転生者の妹のイチオシってアレか。マーク弟の読み切りに出てきた彼か。 登場する前から漂う地雷臭が凄い……
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