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マーク君の学園生活  義父は英雄 義妹は聖女 叔父は宰相やってます  作者: お冨
第十一章 皇子様の入学

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義妹は新入生

 今回から新章です。マーク君の最終学年のお話。先ずはプロローグから。

 僕の学園生活二年目は、怒涛の勢いで過ぎ去った。

 男子寮自治会会長として忙しかったのもあるけど、それ以上に母方の親族のゴタゴタが大変だった。


 休学自体は正当な理由ありで認めてもらえた。でもテストの成績に下駄を履かせてもらえる訳じゃないから、遅れた学業を取り戻すために必死こいて勉強する羽目になった。

 クラスのみんなが協力してくれなかったら、Aクラスから陥落してただろうな。感謝だ。


 三年に進学して、自治会長を無事に後輩へ押し付け、もとい、譲ることが出来た。

 新入生からめぼしい数人を自治会へスカウトしたら、晴れてお役御免だ。


 ちなみに後任の会長も伯爵家。次に侯爵家以上の生徒が入学してくるのは五年先だから、それまで身分序列トップは伯爵が続く。

 しかもその次は今年二歳の公爵令嬢。入学まで十三年かかる。

 王位継承権持ちの高位貴族の少子化問題が深刻だって、実感できる数字だ。


 それがなきゃ、バルトコル伯爵家が後継者不在にならなかったし。

 伯爵家が断絶しなきゃ、僕にまで公爵家の跡継ぎ問題が降りかかって来こなかったし。

 諸悪の根源は少子化だ。

 結論が出たところで、どうにもできないけどな。はぁ。


 とにかく、今の学園には侯爵家以上の身分の生徒は居ない。学園の教師にも居ない。職員は平民だから、はじめから対象外。


 なのに。なのにだ。


 今現在。学園の敷地内には、十人あまりの近衛騎士の姿がある。それも近衛兵や王都警備隊から昇格したなんちゃって近衛騎士じゃない、本物の国王陛下の側近の方々だ。

 当然、全員が公爵家と侯爵家のご子息だったりする。


 そもそも学園内では、王族と言えど身分より生徒という立場が優先される。護衛が付くのは、学園の敷地を一歩外へ出てからだ。

 例外は国王陛下のご視察の護衛くらいしか思い浮かばない。


 近衛騎士が常駐するという、前代未聞の事態の理由は、聖女様。

 僕の義妹、ミリア・ランドール伯爵令嬢が入学したからだった。





 私はミリア・ランドール。十五歳になりました。貴族学園入学の年です。

 漫画の作家兼雑誌の編集長で忙しくしてましたけど、学園へ進学したことで一時中断。のびのびと青春を謳歌させていただきます。


 当然だよね。私はまだ十五歳、未成年なんだから。


 成り行きで聖女になっちゃったけど、転生前はただの一般人だったんだよ。

 前世知識の提供を依頼されて、同人作家やってた経験生かして学習漫画を出版まで持ってきたけどさ。ティーンエイジの子供にさせる作業量じゃないでしょう。


 アシスタント鍛えて作画技術を教え込んだし、もう私()きでやって行けるよね。私でなくても、編集作業できる大人は居るよね。

 

 これから三年間、失われた子供時代を学園生活で取り戻すの。これって正当な権利だよね。

 そう意気込んでたんけど、余計な付属物がくっついてきちゃった。


 あのねぇ、近衛騎士の制服、軍服? 騎士服? 何でも良いけど、それってキラキラしくてめっちゃ目立つんですけど。

 ひざ丈のマントをバッサバッサされたら、恰好は良いけど凄く邪魔なんですけど。

 高位貴族の超エリートでイケメン揃いで全員独身って、女子生徒の黄色い悲鳴がうるさいんですけど。

 どこのアイドルグループかってレベルで騒がれてるんですけど!





 私の平穏な学園生活邪魔しないで下さい。

 助けて、マーク兄様。
















 先週は更新できなくてごめんなさい。

 秋になって色々野暮用が増えてきました。しばらく不定期更新になるかもです。


 お星さまとブックマーク、よろしくお願いいたします。


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